みよしひろみ

1968/香川県在住 教員歴30年×キャリアコンサルタント×ライター。「聴く」「書く」…

みよしひろみ

1968/香川県在住 教員歴30年×キャリアコンサルタント×ライター。「聴く」「書く」「話す」で、インクルーシブな社会のためにできることからコツコツと。エッセイ等も書きます。マガジンで分けておりますので興味あるものをどうぞ。お越しいただきありがとうございます(^^)

マガジン

  • みよし日記「なるようになる」

    50代のエンジョイライフ。なるようになるし、なるようにしかならない毎日の記録。のほほんと書きます。

  • インクルーシブの種

    誰もがありのままの自分で参加できる社会になるように、みんなで考えていきたいことをまとめます。

  • MIYOSUI的こころ

    みよしが書くエッセイ、のようなもの。

  • 干し柿ブラザーズの物語

    初めて干し柿を作ったときのアレやコレ。

  • みよしひろみの何かと感想文

    観たり、聴いたり、読んだり、食べたりして感じたこと。

最近の記事

  • 固定された記事

「読み書き障害」がある僕が、学ぶ楽しさを持ち続けられた理由。 〜合理的配慮を受けて学んだ若者の今を追う〜

「障害者差別解消法」の改正に伴い、令和6年4月より行政機関だけでなく民間事業者も、障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化される。しかし、その事実や詳細については、まだまだ認知されていないのが現状だ。 教育現場では、7年前から「合理的配慮の提供」が始まっており、特別な教育的支援を受けて学んだ子どもたちが社会に出始めている。合理的配慮とは何か、それがどのような効果をもたらすのか。 困難な状況がありながらも、自分に合った学び方で力を蓄えた若者が、いきいきと夢を追う姿を通し

    • 春がこんなにもいい季節だったとは

      この春に向け、秋冬にいろんな種類の花の種を蒔いた。 これまで花に大した興味も持たず、名前もほとんど知らないまま生きてきた私なので、蒔く時点で咲く花の姿をイメージできてはいない。種の袋に写真はあるがそれもよくは見ず、どこから何が出てくるかはお楽しみという感じで春を待っていた。 この「先入観を持たない」というのがすごくよかった。完成形を知らないからこそ経過を純粋に楽しみ、これからどうなるのかと想像が膨らむ。先の分からないドラマを楽しむのと一緒で、これは花を知らない初心者の特権だ

      • 友だちいないとダメですか?

        「友だちいなくても大丈夫。そう言ってくれる先生が一人でもいたら、子ども時代をもう少し楽に過ごせたと思う」——子どものころ友だちがいなかったという若者がこぼしたその言葉を、聞き流してはいけないと思った。 この若者のように、今現在も友だちがらみで悩んでいる子どもはたくさんいる。中でも気になっているのが「友だち」というものに対する価値観の違いや既成概念に悩まされているケースだ。 そもそも「友だち」とは何なのか。辞書にはこうある。「互いに心を許し合って対等に交わっている人。一緒に

        • 散り行く花見客を見送る桜に、あの日の祖母を想う

          昨春花見に行ったのは、3月31日。4月を待たずに、ほろりほろりと放れていく白が、しんしんと降る牡丹雪のようだった。年々早くなっていく桜を憂いていたが、今年は久方ぶりに遅めの開花。入学式の背景にはやっぱり桜が咲いていて欲しいと思うのは人間の勝手か。 この時期、道々にポツポツと現れる桜にも目が行く。いつもの景色でさえ、花が咲いて初めてそこに桜があることを知る。木の存在に気づいていたとしても、花が咲いて初めてそれが桜であったと知る。一度知りさえすれば、花を咲かせていない冬の姿でも

        • 固定された記事

        「読み書き障害」がある僕が、学ぶ楽しさを持ち続けられた理由。 〜合理的配慮を受けて学んだ若者の今を追う〜

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        • みよし日記「なるようになる」
          10本
        • インクルーシブの種
          4本
        • MIYOSUI的こころ
          14本
        • 干し柿ブラザーズの物語
          7本
        • みよしひろみの何かと感想文
          6本
        • みよしひろみの情けない話
          3本

        記事

          寛容とは、白黒つけずに余白を残しておくこと

          「あなたが大人になったと実感したのは、どんなときでしたか?」——昔、あるテレビ番組で司会者がゲストにそう質問するのを聞いて、はて、自分の場合はそれがいつだったかと記憶をたぐり寄せてみた。そうして頭に浮かんだのが「白黒つけるより大事なことがある」と悟ったときのことだった。 学生時代、大切な友人を激怒させたことがある。その理由は私の正義感の押しつけにあった。その人のためと考え、非を打ち、自分が正しいと思うことを突きつけた結果、相手は逆上した。今思えば「逆上した」というより「逆上

          寛容とは、白黒つけずに余白を残しておくこと

          そのバリアみんなで取り除いていきましょう|令和6年4月から、障害者差別解消法が変わります。

          4月1日から「障害者差別解消法」の改正法が施行されました。それにともない、行政機関だけでなく私立学校や民間事業者にも、障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されます。みなさんに関係があることなので、ぜひ読んでいってください。ぺこり。 社会全体の生活様式というのは、多数派の人たちが暮らしやすいようにできています。物理的環境、制度、慣習や文化、観念などが多くの人たちの「当たり前」で作られていくのはある意味自然な流れだったのかも知れません。しかし問題は、そうして作られた環境が、

          そのバリアみんなで取り除いていきましょう|令和6年4月から、障害者差別解消法が変わります。

          スイミングプールでシニアのバタフライに励まされる

          どうも。水泳を始めようとカッコええ水着を買ったけど、毎回息を止めないと着脱できません。カッコええゴーグルも、孫悟空の頭の輪っか並みに締め付けられ、結局のところカッコ良くはなれないみよしひろみ@55歳です。な〜む〜。 以前通ってたヨガ教室から、近所のジムに移籍しまして。今どきの洒落た感じのジムではないのですが、トレーナーの方々も面倒見がよく、アットホームな雰囲気。プログラムが多いのと、湯加減最高のお風呂があるところが気に入っています。 「この町の人生100年時代はこのジムに支

          スイミングプールでシニアのバタフライに励まされる

          脚本家・足立紳氏の教育講演会に参加したら「バドジズデジドダ」の呪文が解けなくなった話

          NHK連続テレビ小説『ブギウギ』がいよいよ大詰めだ。 個人的に今回の朝ドラには元気をもらったなぁと感じている。まだ終わってもいないのに、今週末、間違いなくやってくるであろうロスに怯えている。ここ数ヶ月間、気づけば口ずさんでしまう「バドジズ デジドダー」。呪文のようにグルグル頭の中を回っているので少々困惑しているが、それもいつかは消えてしまうのかと思うと寂しいデジドダ……。 すっかりこのドラマに愛着が湧いているわけだが、そのきっかけとなったのが、脚本を書かれた足立紳さんの講

          脚本家・足立紳氏の教育講演会に参加したら「バドジズデジドダ」の呪文が解けなくなった話

          「そうぞう」が愛を生んだ話

          30代の頃、とある高校で学級担任をしていた。 受け持ったクラスはプチ『ごくせん』って感じで なかなかのやんちゃ揃い。 教室の後方には、分別用ゴミ箱が並んでいたが、 愛すべきやんちゃくれたちは、ゴミを分けない。 それどころか、床にゴミが散乱していることさえある。 「いいか…お前らよく聞けよ! ゴミはゴミ箱に入れるんだよ! それがマナーってもんだろうが!」 と、上下ジャージでヤンクミばりに叱咤するも、 「マナー?なんすかソレ?美味いんすか?」 に、はらわたぐつぐつ。 怒り

          「そうぞう」が愛を生んだ話

          ちょっと変わった国語の先生の授業が好きだった話

          学生時代を振り返って「心に残っている授業」ってありますか? 1980年代半ば。高校生のときの国語の先生がちょっと変わった人だった。七三分けでメガネをかけていて色白でちょっと弱そうな男性の先生。 先生は授業には必ず紙袋をさげてやって来た。 どこにでもありそうな使い古された手提げの紙袋に、これまた使い古されたプリントが突っ込んである。紙袋は破れるたびに新しいものに替わるが、どの紙袋にも必ず黒マジックで丸囲みされた先生の苗字が記されていた。 先生は生徒に対して丁寧な言葉を使う

          ちょっと変わった国語の先生の授業が好きだった話

          マガジンを整理していたら、今まで書いた記事を7つくらい誤って削除してしまいました。おーい、時間を巻き戻したいぞー😭再投稿という形でしか復元できないみたいなのでいくつかは戻そうかと。何より前回投稿時にスキを押していただいた方々のお気持ちを消してしまって申し訳ありませんm(_ _)m

          マガジンを整理していたら、今まで書いた記事を7つくらい誤って削除してしまいました。おーい、時間を巻き戻したいぞー😭再投稿という形でしか復元できないみたいなのでいくつかは戻そうかと。何より前回投稿時にスキを押していただいた方々のお気持ちを消してしまって申し訳ありませんm(_ _)m

          「あなたは見てないんだよね?」おせっかいな私を一蹴した警察官の言葉を今も思い出す。

           中学1年生の時だったか。友人宅で遊んだあと、仲間4人で帰ることになった。3人が自転車で一人は徒歩。家まではそこそこ距離がある。「大通りに出るまではバレないだろう」と、みんなの総意で一台は途中まで二人乗りで帰ることにした。  車一台が通れるくらいの川沿いの狭い道路を私が先頭で下り、2番目に二人乗りの自転車、その後ろにもう一人が続いた。途中、後ろから車が近づいてくる音がしたのと同時に「危ない!」という声が聞こえた。止まって振り返ると、軽自動車と二人乗り自転車が何やら接触してい

          「あなたは見てないんだよね?」おせっかいな私を一蹴した警察官の言葉を今も思い出す。

          人生後半戦に向けて、まずはプロフィールを書いてみる。

          サムネイルにある「生まれたからには生きてやる」は、 THE BLUE HEARTSの『ロクデナシ』の一節です。 先はこう続きます。 「誰かのサイズに合わせて 自分を変えることはない 自分を殺すことはない ありのままでいいじゃないか」 誰もがありのままの自分で、いきいきと生きていける社会になるように。 30年の教員歴×キャリアコンサルタント×ライター。 微力ながら、私にできることを考え、私にできる手段で行動していきたい。 イラストは教え子が描いてくれた私です。 みよしひ

          人生後半戦に向けて、まずはプロフィールを書いてみる。

          なぜ受かったのか教えてほしい試験の話。

          どうも。この夏、キャリアコンサルタントの国家試験を受け、あまりの実技のできなさに「落ちた」と周囲に触れ回っていたらまさかの合格。「あかんあかん言うとって大丈夫なやつおるよなー、はいはい」と、試験あるあるなカッコ悪いやつを自戒しているみよしひろみ@55歳です。 どんな試験でも「なぜダメだったのか教えて欲しい」というのはよくありますが、「なぜ受かったのか教えてほしい」というケースもあります。今日はそんなお話。 30年ほど前、私は4度目の教員採用試験の準備をしていた。一般的に夏

          なぜ受かったのか教えてほしい試験の話。

          ママじゃなくても読んでほしい「ママはキミと一緒にオトナになる」

          赤が効いている。それを着た少年がこっちを見ている。 「おいでよ」という感じではない。 「来るなら来れば?」 控えめな誘いに「読んでみようかな」と扉を開ける。 「はじめに」の最初の3行。 「読んでみようかな」が「読みたい」に変わる。 小学生の息子さんとの3年間を綴ったエッセイ。 佐藤友美(さとゆみ)さんの 『ママはキミと一緒にオトナになる』 当書は読む人を選ばない。 子どもの立場で、親の立場で、子どもを見守る大人の立場で、世の中の一員としての私の立場で……。思い浮かべる情

          ママじゃなくても読んでほしい「ママはキミと一緒にオトナになる」

          LOVE&PEACEな「あきちゃん」が、絵本になりました。

          今日は素敵な絵本のご紹介。 特別支援学校高等部で私が3年間担任をしたあきちゃん。 彼女のお母様「やすやす」さんが、このたび絵本を出版されました。 あきちゃんが生まれてから、社会人になるまでの物語。 表紙は、やすやすさんが描いたあきちゃん。 裏表紙は、あきちゃんの自画像です。 絵本の中身には、やすやすさんとあきちゃんがいっぱい会話をしながら描いたであろう愛情のこもった絵や、彼女ならではの成長エピソードが散りばめられています。 言葉はうまくしゃべれないのだけど 誰とでもあ

          LOVE&PEACEな「あきちゃん」が、絵本になりました。