現代語訳「梁塵秘抄」(384)

【 原文 】
娑婆《しゃば》にゆゆしく憎きもの 法師の焦《あせ》る上馬《あがりうま》に乗りて 風吹けば口開きて 頭《かしら》白かる翁《おきな》どもの若女《わかめ》好み 姑《しうとめ》の尼君《あまぎみ》のもの妬み (384)

【 現代語訳 】
この世でひどく見苦しいのは、法師がいら立つ駿馬《しゅんめ》に乗り、風を切りながら口を開けているところ。頭髪が白くなった老人たちが、若い女に夢中なところ。出家した姑が嫉妬するところ。


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