現代語訳『山家集』(460)

【 原文 】
草深み分け入りてとふ人もあれやふりゆく跡の鈴虫の声 (460)

【 現代語訳 】
生い茂る雑草を分け入って訪れる人がいて欲しい。古びゆくあの場所で鈴虫が鳴いている。

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現代語訳『伽婢子』 和銅銭(4)

「銭は足がないのに遠くまで走り、翼もないのに高く上がります。無愛想な人も銭を前にしたら笑みを浮かべ、無口な人も銭を見れば口を開きます。杜預《とよ》には『春秋左氏伝』の癖があり、白楽天《はくらくてん》には詩の癖がありました。樊光《はんこう》は銭の癖があったとはいっても、銭の癖は誰にでもあります。鬼を従え、兵を使う場合も、銭以上の手だてはありません。欲深い者が銭を前にすると、まるで飢えた者が食べ物を求

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現代語訳『山家集』(759)

【 原文 】
世の中を夢と見る見るはかなくもなほおどろかぬ我が心かな (759)

【 現代語訳 】
世の中を儚い夢とよく知っているのに、未だに仏の悟りが得られない我が心である。

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現代語訳『山家集』(252)

【 原文 】
山里は外面《そとも》の真葛《まくず》葉をしげみ裏吹きかへす秋を待つかな (252)

【 現代語訳 】
山里では家の外で葛《くず》が生い茂り、葉を裏返す風が吹く秋の訪れを待っている。

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現代語訳『山家集』(1001)

【 原文 】
浦近み枯れたる松の梢には波の音をや風は借るらん (1001)

【 現代語訳 】
海岸沿いの枯れた松の梢を吹き抜ける風は、きっと波の音を借りるのだろう。

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古語訳『振動』(ゴールデンボンバー)

消え失せし由《よし》ぞそこはかとなく知りたる
 小《せう》なる諍《いさか》ひ 大《だい》なる悔やみ
 守《まぼ》らんと歌ひし郷原《きやうげん》の果てに
 遂に身を破りぬ 憎き我《われ》頼み

 汝《いまし》の廠《しやう》に行けば会はざらめやも
 相《あひ》見ずといふ思ひは
 汝の腹据ゑなるべし

 汝なき閨《ねや》に吾《わ》の嘆き
 如何《いか》に汝を思ひて喚《をめ》きても
 此の歌は及ばず 更に

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現代語訳『山家集』(545)

【 原文 】
杣人《そまびと》のまきの仮屋《かりや》のあだ臥《ぶし》に音するものは霰《あられ》なりけり (545)

【 現代語訳 】
木で組まれた木こりの仮小屋で独り寝している折、聞こえてくるのは霰《あられ》の音だけである。

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現代語訳『山家集』(320)

【 原文 】
水錆《みさび》ゐぬ池の面《おもて》の清ければ宿れる月もめやすかりけり (320)

【 現代語訳 】
澱んでいない池の水面が清らかなので、そこに宿っている月も感じよく見える。

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現代語訳『伽婢子』 和銅銭(3)

翌日、里人に頼んで男が消えた場所を掘ってもらったところ、三尺ほど下に箱が埋まっていた。箱の中には百文の銭があり、他には何も入っていなかった。昌快《しょうかい》が手に取って確認すると、それは和同通宝の古銭だった。よくよく考えてみると、あの「秩父《ちちぶ》和通《かずみち》」と名乗った男はこの銭の精に間違いない。昌快は地面を掘った里人を呼んで一部始終を話した。
「初めから男の容姿が妙だと思っていましたが

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現代語訳『山家集』(246)

【 原文 】
山川の岩にせかれて散る波を霰《あられ》と見する夏の夜の月 (246)

【 現代語訳 】
山から流れてくる川で、岩にせき止められて散る波を霰《あられ》のように見せる夏の夜の月だ。

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