現代語訳「閑吟集」(118)

【 原文 】
情《なさけ》は人のためならず よしなき人に馴《な》れそめて 出《い》でし都も 偲《しの》ばれぬほどになりにける 偲ばれぬほどになりにける (118)

【 現代語訳 】
情けを掛けるのは他人のためではない。つまらない人と親しくなり、離れた都を懐かしむほどになった。思い慕う過去の出来事になってしまった。


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