見出し画像

【水鳥の歌と生活】2024年3月17日日曜〜3月23日土曜


 三月十七日日曜

 七時起床。radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはNew Order『Get Ready』にする。前作よりさらにギター中心のバンドサウンドになっている。でも彼らの曲のメロディにはそういうアレンジも合っていると思う。むしろ彼らの曲はエレクトリックミュージックにしては歌詞が内省的だしメロディはエモーショナルで、どちらかというとオルタナティブロック的だとすら思う。でも、そんな曲をエレクトリックミュージックにしてしまうところが彼らの良さなのだ。

 一週間の日記をnoteに投稿する。

 仕事の合間にPodcastで「トムブラウンのニッポン放送圧縮計画」「アンガールズのジャンピン」を聴く。

 仕事を終えて温泉に入り、ツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鯛と鮪の刺身、天ぷら(南瓜、茄子、獅子唐、薩摩芋、舞茸、海老)、冷奴を食べて、七笑を三合飲む。

  言語にて設定するな俺なんぞ明日は何をするか知れない

 短歌の書き方について、句読点を打つことに飽きてきた。普通に書こう。ただでさえ私の中には短歌を沢山書きたい時期と書くことを忘れているような時期があって、今は後者らしいのだ。町田康歌集『くるぶし』を読むことでまた変わるかもしれないが。

 二十四時就寝。

少し食べすぎたかもしれない

 三月十八日月曜

 七時起床。Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」を聴きながら朝の支度をする。

 午前中はコインランドリーへ。待ち時間にミスタードーナツに行く。国立国会図書館デジタルコレクションで印刷した尾崎一雄「なめくぢ横丁」を読みながら、ストロベリーカスタードフレンチを食べ、ブレンドコーヒーを読む。檀一雄もたびたび書いている、デビュー作「此家の性格」に感心した古谷綱武が檀を連れて尾崎一雄の家を訪れたエピソードが含まれている。読んでいるうちに、私が大戦前後の私小説ばかり好んで読むのは、プロレタリア文学、自然主義文学への反動として浪漫主義文学の運動を若い作家たちが興し盛んに活動していた、その作家たちに青春を見ているのかもしれないと思い至る。貧しくて、何者でもなくて、偉くも正しくもなく、友人と先輩と打ち込むべき仕事だけがある時代。モラトリアム的な部分にばかり憧れていると言われればその通りなのかもしれないが。もうその時代を駆け抜けて早逝していった作家たちの年齢も超えてしまったのだし、生きていくうえではもっと堅実な価値観を身につけていくべきなのだとは思うが、好きなものなどそう簡単に変わるものではない。趣味なんてそんなものでいいのだろう。

 仕事のBGMはNew Order『Waiting for the Siren's Call』にする。

 仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鰹のタタキ、烏賊と鮪の刺身、冷奴を食べて七笑を三合飲む。飲んでいるうちに調子が出てきて、さらにミックスナッツとスモークチーズを食べて、ダルグナーヴァイツェン330ml缶を一本飲む。

  貧困が文学になる時代なぞ終わりだそれはラッパーがやる
  音楽は自由なんだろ文学も本来何でも書いていいよな
  木刀を構えて挑むかのような目線の犬よ噛んでもいいよ(SNSで見かけた犬の写真を題材に)
  許されても別にいいけど反省もしないし嘘が上手くなるだけ

 寝る前に布団の上でThe Presidents of the United States of Americaのアルバムを聴きながらSNSを見ているうちに寝落ちしてしまう。おそらく一時頃に起きて布団に入り就寝。

国立国会図書館デジタルコレクションは本当に便利だ

 三月十九日火曜

 七時起床。radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」を聴きながら朝の支度をする。

 出張で佐久市へ。昨日からまた気温が下がり、仕事をし始めるまでが少し辛い。暖かくなったりまた冷えたり、どちらかにしてほしい。

 仕事を終えてradikoで「空気階段の踊り場」を聴きながら帰る。途中立ち寄った温泉にお風呂道具を置いてきてしまった。いつも行っている一番近い施設ではないのだが、明日もまた行かなければ。

 帰りの時間が遅くなったこともあり、また車中でセブンイレブンの鶏メンチカツサンド食べたこともあり、晩酌はしないことにする。

  疲労した顔で行き交う人たちは無気味の谷に踏み入っている
  疲労から酒も飲まずに寝る夜はおそらく寿司があっても眠る
  優しさを振る舞えるだけ満たされていない時には口を噤もう

 二十三時過ぎに就寝。

Amazonで買った檀一雄『海の龍巻』

 三月二十日水曜

 七時起床。

  彼岸には此岸に住める我々も旅立っていく日のことを思う
  雨音が聞こえる朝はもう少し布団の中でそれを聴きたい

 radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴きながら朝の支度をする。

 仕事のBGMはNew Order『Music Complete』にする。近年のアルバムでは一番好きだ。 

 仕事を終えて温泉へ。風呂道具を忘れて行ってしまったので前日と同じ少し遠い施設へ。夕方から降り出した雪は吹雪になっていてすこぶる視界が悪い。慎重に運転する。

 風呂を出てローソンで買い物をして帰る。風呂道具は無事に受け取ることができた。晩酌は鶏竜田揚げとナガラ食品のホルモン鍋を食べて、サクラビール500ml缶一本と七笑を三合飲む。

  肉を足す葱を足す出汁になっていく毎晩できる創作をする
  風が窓を叩く音とか驟雨とか苦しゅうないぞ共に騒ごう
  そもそれは何のためだということを忘れるくらい飲んで眠るね

 少し早めに、二十三時過ぎに就寝。

今年は雪が多い

 三月二十一日木曜

 九時過ぎに起床。昨夜の晩酌が過剰だったのか、寝ている途中で胃もたれがあり何度も覚醒した。それもあって長々と寝ていたのだろう。起きても少し頭が痛く、体が重たい。気圧だろうか。それとも酒を飲んで長く寝たことで水が不足しているのか。

 radikoで「山里亮太の不毛な議論」を聴きながら洗濯と朝の支度をして家を出る。遠いがこの辺りでは一番好きな温泉施設の無料クーポンの使用期限が三月いっぱいまでだったので、久しぶりに行くことにする。

  泥濘んだ道を選んで靴を汚すことが楽しい時期もあったな

 昼過ぎに施設に着いて、まずは昼食。食堂で親子丼を食べる。あまり注文しないが、まれに店で親子丼を食べると感心するほど美味しい。大ぶりで柔らかいもも肉、半熟の卵、シャキシャキの三つ葉。なかなか家ではこうはいかない。食べながら上林暁「寒鮒」を読む。釣ってきた鮒を煮る方法が書かれていて、いつか自分でもやってみたいなと思う。

 食後に日記を書くなどして温泉に入る。上がったらレモンチーズ味のジェラートを食べる。

 一度帰宅して市街へ酒を飲みに行く。まずは串揚げ屋に入る。国立国会図書館デジタルコレクションから印刷した藤澤清造の随筆を読みながらお通し(マカロニサラダ、揚げ出し豆腐)、串揚げ(タラの芽、ハム、烏賊、南瓜、豚肉、茄子)を食べて、生ビールとハイボールをそれぞれジョッキ一杯飲む。

 店を出ると排水溝の格子蓋から聞き覚えのある音がするので近づいてよく聞いてみると、以前夜中に近所の街灯が無い道を歩いていた時に川で聞いた不思議な音によく似ていた。その音というのはある程度の大きさの動物が水面を等間隔でバシャン、バシャンと叩くような音で、熊かもしれないのでスマートフォンのライトで照らしてみることもできず、とりあえず録音だけして周囲の人たちに聞かせるなどしたのだ。確かに隣接する田んぼから川に流れ込む側溝の口があり、そこに開閉できる鉄の蓋があったので、ある程度水が溜まったらその蓋が持ち上げられてまとまった水が川に落ちるのがああいう音になるのかもしれないとも思ったのだが、翌朝に見たところその側溝から水が流れている様子が無かったので、やはり動物かと思っていた。今回の音の仕組みもわからないしまだ謎は残るのだが、おそらく水の流れによるものだったのだろうと一応納得をする。

 いつものビアバーへ。転勤でこの街に来ていた常連さんが地元に帰ることになり、この日が最後に飲みに来られる日ということで、馴染みの常連客が集まり、みんなでたこ焼きを食べたり、持参したビール以外の日本酒やスパークリングワインを飲んだりする。偶然居合わせた、やはり県外から来たお客さんも一緒にロシアンルーレットたこ焼きをやるなどして盛り上がった。

 もちろんその店で終わりになることはなく、店員さんも含め十人くらいでスナックへ。二階堂の水割りを飲みながらカラオケをする。

 店を出ると二時で、もちろん終電車は逃しているのでまた歩いて帰ることにする。水を飲みながら、写真を撮りながら二時間ほど歩いて帰宅。四時頃に就寝。

左端がタラの芽の串揚げ

 三月二十二日金曜

 七時起床。radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴きながら朝の支度をする。久しぶりに睡眠不足の状態で、動作が鈍い。

 午前中は仕事をせずに職場でゆっくり休むつもりだったが、ふと国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている藤澤清造関連の文章をまとめる作業を始めてしまいそのまま没頭する。そのうちnoteにまとめてみたい。

 仕事のBGMはThe Lemon Twigs『Everything Harmony』にする。現代のバンドだが六十年代のロックやポップスの雰囲気がある。

 仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鯛と鮪の刺身と冷奴を食べて七笑を三合飲む。

  鯛刺身に麺つゆと胡麻をふりかけて置いていつもの日本酒を飲む
  お地蔵になるくらい何か疲れていてお供物も見当たらないな
  オークションサイトではこれこそという物を買っても季節が違う

 二十三時過ぎに就寝。

Cool

 三月二十三日土曜

 七時起床。眠気がなかなか去らない。radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴きながら朝の支度をする。

 どうも寒いし体が重いと思っていたら職場に着く頃には雪が降り出した。気圧も下がっていたんだろう。仕事の前に腹筋ローラーなどトレーニングをする。

  衣擦れか蚕が桑を食む音か雪空に傘をさして歩けば

 仕事のBGMはThe Lemon Twigs『Songs for the General Public』にするが、このアルバムは同じ六十年代でもLed Zeppelinなどのハードロックを思わせる曲もあって、BGMには向いていないと判断して、途中からDubmatix『The Dub Sessions, Vol.2』にする。

 仕事を終えて温泉に入りツルヤで買い物をして家で晩酌をする。酢豚、ニラレバ、肉団子を食べて、ハートランドビール500ml瓶と宝焼酎ハイボールのレモン味500ml缶をそれぞれ一本ずつ飲む。

 飲みながら有料配信「水道橋博士 VS 東野幸治 with 吉田豪 Vol.3 関東芸人スキャンダル列伝」を見る。脱線に次ぐ脱線で用意したランキングは全然進まないが、物騒な話を楽しそうに話す三人を見られる良いライブだった。生きていくうえでは全く必要が無い知識がたくさん増えた。アーカイブでもまた見直したいが内容はそのまま残るのだろうか。

 二十三時過ぎに就寝。

次回もあるそうです

この記事が参加している募集

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?