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「規格内」で生きてきたってことに気づかされた

自分の「喜び」、について。

3月25日に東京で乳がんと診断され、アメリカで治療することに決めて、4月1日に成田からモンタナ州のボーズマンへ戻りました。日本から直行便はないので、今回はシアトルで乗換えをしました。

シアトルの空港で売店をうろついてて見つけたのが、この、「joy(喜び)」っていう冊子。
ワークブックで、おしゃれにデザインされた質問が書かれていて、自分でこたえを書き込むという内容。

表「joy (喜び)」
裏「あなたにとっての真実を見つけよう」

普段、あまり自己啓発っぽいのに惹かれるタイプではないのだけれど、待ち時間が長いこともあり、これもなんかの縁だろう、と買ってみた。

振り返ってみると、この時には、東京の病院で感じた、ほんとに微妙な違和感、「あなたは、(わたしたちと違って)癌患者さん。」が、無意識レベルで気になっていたような。

というより、そういう括りや扱いに対して、「”癌患者らしくする”って、どうやってするんだろうか?」という疑問というか思いも湧いていた。

そんな折、この冊子を見つけました。
シリーズで、「Balance(バランス)」、「Gratitude(感謝)」、「Purpose(目的)」、「Creativity(創造性)」が同じ棚に並んでいました。
中身を見た感じでは、「感謝」や「創造性」もいいな、と少し迷ったけど、緑色好きだし、ということで、「喜び」を選びました。

最初のページには、「smile(微笑む)」と「laugh(爆笑する)」と書かれています。ここに、何に微笑むか、爆笑するか、を書いていく。

次のページには、「よいことを思い出してみましょう。」「経験や人やなんでも、あなたに幸せをもたらす5つのことをあげましょう。」

深く考えることなく、思いついたまま書いてみる。

見直してみると、どれもこれもが「癌患者」になってからのこと、ではなく、癌と診断される前と後で大きく変わったこともない。

さらに考えてみると、この、扱われ方に違和感を覚えるという経験、わたし自身は(記憶にある限り)初めてだったけれど、小さいころから経験している人もいるってことに気づく。

例えば、わたしが好きで聞いてるポッドキャストのジェーン・スーさんの、「自分は規格外」、の話し
彼女は、小さい頃から人並外れて身体が大きくて、たいがいのブランドの洋服や靴が合わなかったそうです。この経験や、身体だけでなく、地声も大きかったりしたため、「自分は規格外。みんなにとっての普通外。」という意識をずっともって生きてきた、と話していました。

そう、わたしが中学や高校生だったころは、たいていの女子は、S、M、L の3サイズに体をいれるしかなかったんだった。(今ではもっとたくさんサイズ展開してるのかしら)わたしは当時非常にコンプレックスだったとはいえSサイズにしっかりおさまる体型だし、靴も23.5cmと、ばっちり普通にあり、全身的に「標準サイズ」だったため、「規格外」などということを意識させられた経験がまったくありませんでした。

性格や反応(?)が変わってるねー、とは言われ慣れてはいるけど、それも「規格外」ではなく。(たぶん)

体型だけでなく、全方位的に、わたしはこれまで、日本社会で想定される「規格」の中で生きてきた、ということを改めて実感。(成長に繋げたいところ!)

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