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utmパラメータ最適化③「いろんな会社のutm_campaignからパラメータルールを探る」

前回はutmパラメータの値にどのようなルールで値を付与していくべきかについての内容でした。

今回はutmパラメータ最適化と題した最後の記事です。いろんな会社のutm_campaignの値を見て付与ルールとそこから推測できるパラメータルールを探ってみようと思います。

utm_sourceとutm_mediumは確認してみたのですが、どこの会社も前回の記事のルールと同様のケースがほとんどだったので、各社ルールに違いが出たutm_campaignのみに焦点を当てます。

NewsPicksのメルマガ、SONYのX広告、IKEAのメルマガをピックアップしました。

NewsPicksのメルマガ

専門家・有識者のコメント付き経済プラットフォームであるNewsPicksのメルマガをクリックしたときのutm_campaignは

utm_campaign=mail_dd20240509_no_no-id_free
utm_campaign=mail_npjp20240428_no_no-id_weeklydigest

のようなパターンが見つかりました。

接頭辞のmailはメルマガ経由のものには必ず付けるルールのようです。その次のddやnpjpはおそらくメルマガの種類でしょうね。その後ろに年月日らしき数字が並びます。配信日と合致してたのでこれは配信年月日で確定です。

その後ろのno_no_idは最初のはNo.(ナンバーの記号)でno_idの部分はおそらく会員IDが分かるユーザーには会員IDになってそうです。会員IDが分からない場合は「No ID」(IDなし)となりそうです。

とはいえこのメルマガを受け取っているメールアドレスは会員ではあるものの有料会員ではないという状態なので、個人情報の取り扱いの観点から無料会員は一律でno_idになるのかもしれません。

最後のfreeは無料会員のフラグ、weeklydigestは週刊ダイジェストのフラグのように見えます。

SONYのX広告

続けてX(Twitter)を見ていたら気になってクリックしてしまったSONYの一眼カメラの広告に付いていたutm_campaignパラメータは、

utm_campaign=smoj-brand_twitter_ichigan059_D_02-02-01_kw_pc_ba_cameranew

でした。

接頭辞のsmojは何でしょうか。いきなり分かりません。遷移先ページの最下部にSONY Marketing Inc.とあるので、smはSONY Marketingのことを指している可能性がありますが、その後のojの見当がつきません。

brand_twitterはおそらくブランディング目的かつ広告媒体はTwitterであることを示しています。ichiganは一眼カメラですね。059はカメラの社内管理番号のような気がします。D_02_02_01も何かしらのルールベースで付与していそうです。

kwはX広告のキーワードターゲティングのことだと思います。デスクトップでXを表示したのでpcとなっているようです。baはバナーのことでしょうか。cameranewは新作キャンペーンのフラグのようです。

全体感としてutm_campaignの値だけでは計測ルールの推定は難解になってました。一般的にWeb広告のutm_campaignは複雑構造になりがちなのでWeb広告のパラメータルールは半分推測できれば良い方かもしれません。

IKEAのメルマガ

IKEAの会員に送信されるメルマガをクリックすると

utm_campaign=20240508_NEWS_IF_JP_ja_DOTRYTHISATHOME_ACTI_Email_1_1_V1

のようなパラメータ値となっていました。

接頭辞は年月日を示すのは確定です。次のNEWSはニュースレターのことでしょうね。その後のIFはよくわかりませんが、インフィードのことでしょうか。

広告クリック後に遷移したのが上記のページでURLの一部が/jp/ja/campaigns/do-try-this-at-homeとなっており、そこからパラメータ値のJP_ja_DOTRYTHISATHOMEとなっているようです。ACTIはアクティブですかね、Emailはメールのutm_campaignを判定するためのフィルタだと思います。最後の部分はバージョン情報のように見えます。

IKEAのパラメータ値からは、IKEAの効果測定が日付×言語×流入経路×ページで行われていることが分かります。

NewsPicksのメルマガはページの判定をutm_campaign単体ではしてないのですが、GA4で見ればどのページに遷移したのかは判定可能です。ただ、IKEAのようにランディング先のページの判定もutm_campaignでできるようにしておくと、ランディング後にサイト内の別ページに遷移して何かしらのサイト内行動をしたときにもランディングページの情報をパラメータ上で確認できるのでどちらかというとIKEAのパラメータの方が分析には向いてます。

とはいえ、接頭辞は年月日のようにバリエーションが多いものは避けた方がよいと思います。

さいごに

3記事に分けてutmパラメータルールについて解説しました。ルールをきちんと守ってパラメータ値を付与していくことは自分だけでなく同僚のためにもなります。もし社内のパラメータ管理がどのように行われているか不明な状況であれば自らパラメータ管理とルール策定の旗を振っても良いと思います。

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