X JAPANが出演!?のB級ホラー「妖女メロン」!🦊

楽天の三木谷社長がコカインの密売をしているという疑惑の記事が話題になっていますが、その記事に記載されている写真に楽天カードのイメージキャラクターを務めているYOSHIKIさんが一緒に写っていることで注目されていますね。YOSHIKIさんといえば、まだXがインディーズ時代にこんなB級ホラービデオに出ていたなと思い出して過去に書いた記事をnoteに載せようと思いました。それがこの「女狐怪奇伝説 妖女メロン」です。

1980年代はスプラッター映画が世界中で流行っていて、VHSの普及も重なり、ブームに乗った低予算のスプラッタービデオ作品が大量に発売された時代だった。日本でもその手の低予算作品が量産されたが、そのほとんどは目も当てられないような粗悪な作品ばかりで、中には「ギニーピッグ」など世界中で人気を呼んだ成功作もあるが、多くは見るに耐えないゴミのようなビデオばかりだった。

「妖女メロン」のビデオジャケット。色々とこざかしく売り言葉が書かれていますが、左上部にはまるで「ギニーピッグ」のタイトルを売り言葉にした一文が。当時の知名度を物語っていますね。また、映像ソフトとしては他にも3D版となるVHDも発売されていたようです。

この「妖女メロン」もそんな時代に量産された一本で、他の例に漏れず酷い。あらすじは廃墟にライブのリハーサルに訪れたパンクバンドが、偶然、廃墟に隠されていた妖女メロンの封印を解いてしまい、次々に殺されていくというスプラッタービデオのテンプレのような内容だが、そんなシンプルな話にもかかわらず展開は支離滅裂としている。

どうやらこのビデオには3D版が存在していて、それを意識したのであろう演出も見られるのだが、それも弁当のおかずを大口開けてアップで食べるシーンなど、おおよそホラー描写とは関係のない箇所で効果を出そうと試みている。完全に意味不明だ。ゾンビに変えられたバンドメンバーたちが主人公に襲い掛かるシーンで「ふしぎなメロ~ンでベロンチョ♪」なんてコミックソング調のBGMが流れ始めたときは呆れを超えてこんなビデオを見ている自分が悲しくなってきた。

ゾンビのアップにアホたれ2人を合成したり、ゾンビの頭にギターが刺さってたり・・・
ウケると思ったのだろうか(;´д`)
テレビから姿を現すメロン。腕を伸ばしてきてテレビの中に引きずり込む!
メロンは貞子よりも先にテレビから飛び出す技を見せつけていたんだぜ!

大根過ぎる役者、頭の悪い台詞、チープすぎるメイク、意味不明な演出と、他にもクズ要素がてんこ盛りで、まったく見る影もない。しかしこの「妖女メロン」には他のゴミビデオとは違い、語るべきところが2つある。

まず1つ目はこのビデオの制作は監督の久住昌之をはじめ、「ギニーピッグ3」のスタッフが手掛けているということ。ジャケットにもしっかり記載されているのだが、ビデオ本編中にも「ギニーピッグ3死なない男」の映像が使われており、秘かに「ギニーピッグ」シリーズの関連作となっている。

本編中に流れる「死なない男」の1シーン。

2つ目はなんとあの日本を代表するヴィジュアル系メタルバンドのX(現X JAPAN)がカメオ出演しているということだΣ(゚д゚;) !?

ゲストクレジットにXが!?さらに同じエクスタシーレーベルのレディースルームのクレジットもあります!どこに出ているのかはほとんど確認できないけどな!( ;∀;)
左がインディーズ時代のYOSHIKI。右が本編中のライブ映像だが、
このツンツン頭の後ろ姿はたぶん若かりしき頃のYOSHIKIに間違いない…!?

このビデオ自体が面白いかどうかはともかくとして、日本が誇る世界的なメタルバンドであるXがインディー時代に出演していたビデオとなれば、ある意味ファンのコレクターアイテムとして価値のある貴重な1本と云えるかもしれない。
日本が世界に誇るヴィジュアル系メタルバンド・Xがインディーズ時代に出演した唯一のビデオ作品という意味では、貴重なフィルモグラフィーといえるが、その後のXの経歴からこのビデオへの出演歴が見当たらず、完全に抹消されているところをみると、どうやらYOSHIKIにとってもこのビデオに出演したことは黒歴史にしたい出来事らしい。つまりこのビデオはそれだけクソってことだ(ノ_-;)ハア…

ちなみに本作の監督である久住昌之さんは漫画家であり、あの「孤独のグルメ」の原作者でもあります。もしかしたら本作の食事シーンは後年の「孤独のグルメ」の原点なのかも・・・(笑)


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