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海外で気づくこと:幸せってシンプル

フランスに暮らして三年目、具体的には渡仏から二年三ヶ月が過ぎました。その間、自分の中で変わったなあと思うこと、様々ありますが、そんな変化の中の一つについて。

気づくと、色んなものがない生活です。15年住んだ東京の生活との違いに、ふと気づくと驚きます。

先週、友人夫婦がハネムーンでわざわざランスまで遊びに来てくれて、1日色んなところにご一緒させてもらったんですが、ランチ中に会話している時のこと。旦那さんが「日本にある安く食事ができるような店や、娯楽施設(カラオケやゲーセンやパチンコとか?)が一切無いですね。」というようなことを言われて、「そういえば確かに…」なんて気付きました。

東京にいた時は、共働き、家族や親戚はみんな遠方という状況下で、少なくとも週に二、三回は外食かお弁当屋さんを利用してました。でも、こちらに来てからは月に一回行ってるかどうか…。なぜって、子供二人連れて手軽に食べれるような店がないんです。時間的な余裕は、体感でいうと、日本にいた時よりも無い気がするんですが…無ければ無いで、なんとかなるものですね。
娯楽施設も、東京では土日になるたびに、今日は子供達をあのイベントに連れて行く?なんて、やや使命感というか…強迫観念というか…がありましたが、天気が良ければ近くの大きな公園に…とか、雨ならば家でのんびり…としか思わなくなってて。
おまけに接続の仕方がよく分からないし、、、とずっと億劫でテレビも無い、もちろんゲームなんてない…けど、なんか特に違和感なく生活してます。

渡仏してからは、日本のように病院に簡単にかかれずに困ったこととか、自動車保険に加入出来ずに車を使えなくなったこととか、全然知識のない車関連のトラブルに苦しんだこととか、住む家が無くなりそうになったこととか…数え上げればキリがない、日本では体験しなかったであろう苦労を、家族や周りの人たちの支えにより少しずつ乗り越えてきました。

そんな中で、何は無くとも、家族が健康で、寒さをしのげる家があって、結果はどうあれ困った時に相談できる人が居ること…全部とてもありがたくて、幸せなことだなぁと感じられています。

ここまでつらつら綴ったこと、「あたりまえだろう」と思う人、結構いるのかもしれません。きっと、普段から自分の周りに感謝している人にとっては、すごく「当たり前」のことなんだと思います。

幸せって、感謝することかもしれないと思っていて、さらに、感謝すること、感謝できることってその人の才能なのかもしれないと思っています。私はその「感謝する才能」が元々乏しくて、既にあるものを当然と思い、感謝することを忘れ、自分で自分を苦しめ、ひいては周りまで苦しめることが多かったし、今も余裕がなくなるとそっちに傾いて行くので、そんな私にとって色々なものがないからこそ、あるものに気がつきやすいこのフランス生活は、とても良いセラピーになっていると思います。

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