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寝ないとわからないことってたくさんある

ある一日。
理想の水曜日を過ごした。

定時で帰って、ご飯はどうでも良いからお風呂に直行して、そのまま布団に入って寝た。21時就寝。

職場ではノー残業デーが設定されていて、わたしの部署は水曜日がその日。

別日に振り返れば無理して水曜日を定時上がりにしなくても良いのだけれど、疲れが溜まる週の半ばがノー残業デーなことは都合が良く、ありがたく定時で帰っている。

理想の水曜日の過ごし方は、飲み会でもピアノでも映画でもなく、たっぷり寝ることだ。

この日があることで、活動的な木曜を過ごすことができるし、華金な金曜日を楽しむことができるし、週末も朝からタフに過ごすことができるのである。

*

高校生の頃、わたしは今よりも10キロ痩せていたし、目の下のクマは大変なことになっていたし、常に耳の下のリンパも痛いし、生理痛も重いし…というような状態だった。

今考えると、とにかく寝不足なことが原因の全てだったように思う。

でも、当時は寝るのは甘えだと思っていた。同じ中学から進学した子達もみんな疲れながら頑張っていたから、眠いのは当たり前だと思っていた。むしろ、なんでこんなに眠いのか不思議でたまらなかった。

大学生になってゆっくり寝るようになって、はじめて、あの時、寝不足だったのだということを自覚した。そして、眠るとこんなにも身体が軽くなるのか感心した。体重は増え続けているのにも関わらず。

そもそも寝不足になるのは、高校が遠かったという要因がある。

6:13の電車に乗らないと高校に辿り着けなくて(その次の電車は7:50くらいだったので間に合わない)、それで毎朝5:50に家を出ていた。7:00に高校の最寄り駅に着くと、そこからは25分間の登山で。冗談ではなく、山の上に高校があったため、本当に登山だった。

放課後は勉強か部活をして、その後下山して。下山は、タイミングを間違えると1時間に1本の電車を逃すため、命懸けで。

どうしてこの学校にしたのだろうと後悔しては、でも自分で選んだ場なのだから、行きたかった人がたくさんいる高校なのだから、と自分に言い聞かせ、気絶するように寝て、次の日また5:50に家を出る。

電車の中も、時間を無駄にできないから、と英単語帳を開いたりして。

そんな生活の中で、どうやってピアノのレッスンに通い続けていたのか、思い出せないんだよね。我ながら感心してしまう。

よく頑張っていたなあ。せめて、電車の中だけでも、ゆっくり寝ればよかったね。いや、気絶するように寝ていた日もあったか。もう少し積極的に寝た方が良いよ、と、当時の自分に言ってあげたい。誰か教えてよ。

*

あの頃の自分にも、ノー残業デーがあったら良かったのに、とふと思った。


学生の頃より、社会人の今の方が楽なんです。

お休みの日に課題に追われることもないし(仕事のメールは一切見ないし)、放課後(定時後)に部活などで拘束されることもないし。

今、わたしは労働の契約を結んでいるから、そのとおりに働かなければならない。でも、代わりに休息のルールにもしっかりと守られている。

残業が増えれば上司や人事部が許さないし、業務量の調整だってしてくれるし。週に2日は必ずお休みだし、有休もあるし、ノー残業デーだってあるし。
(2月はイレギュラーでちょっと激務だが)

企業に所属している今の方が、学生よりもずっとずっと、法に近い場所に身を置けて、よりどころにできる。ありがたい。

学校って、どうしてあんなにも法が遠い場所にあるのだろう。よくわからない精神論とか、校則とか。子どもと法律を近づけるにはどうしたら良いのだろう。

とにかく、みんなもっと寝た方がいいって。寝ないとわからないことってたくさんあるよ。

今日もお疲れさまでした。

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