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【障碍者雇用×kintone】② 福祉DX    感覚だけでなく、数値で見えた時、支援の質があがった ~多機能型事業所Re.co.の1日~

■最初に

こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

前回は、多機能型事業所Re.co.さんの、kintone活用を大まかにお伝えしました。
Re.co.さんでは、1日のあらゆる場面でkintoneを活用しています。

今回は、特にアプリの内容について、kintoneを担当している、後藤さんに活用例も含めてお聞きしました。

それぞれのアプリで、グラフもたくさん活用もしているので、グラフについては、また次回お伝えしますね。

以前のutaguさんの記事(こちらは、通信制高校中心)
SNECさんとの出会い
SNECさんを1日体験
②では、就労継続B型でのお仕事も体験しています。

【今回の記事】
①kintone活用の概要


特定非営利活動法人utagu
Webサイト:https://utagu.org/



■スタッフのkintone活用


・朝9時 通所者確認


後藤さんたち、スタッフが朝に行うことは、
その日通所する利用者さんの確認です。

利用者さんが通所する前に、何人通所予定か、
誰が通所するのかを、kintoneで確認しています。
 

下記の画像のような表で確認をします。
情報は、「利用者マスタ」というアプリに入っていて、
グラフの機能を使い、確認をしています。

②はグラフの中の項目「通所人数(B)」を選択するところです。
③のように、曜日別・人別の表が出てきます。
④「1」と書かれた日がある人は通所する人で、曜日の下に合計が示されています。


例えば、この表を見ると、月曜日は9人通所ということが確認できますね。

グラフは、それぞれ保存することができ、見たい時に、その時点の数字が見れますよ!


・9時すぎ〜 個人記録作成


9時20分頃から、利用者さんが集まりはじめ、9時30分に朝礼が行われます。

朝礼では、朝の一言、
メンタルやフィジカルの調子が利用者さんから共有され
その日のメインのお仕事について割り振りが行われます。
 
その際にスタッフは、利用者さんが話すエピソードについて書き残していきます。

例えば、「家でこういうことがあって落ち込んでしまった」「こういううれしいことがあって、メンタルの状態もいいです。フィジカルの状態もいいです」「今日はメンタル3、フィジカル3です」と利用者さんが話されるので、それを一人一人記録していきます。

これらの記録が、個人記録という重要な資料になります。
個人記録は朝礼の様子だけでなく、日中の作業の様子、面談の様子なども記録されています。
 
 
入力項目
②朝礼で割り振られるその日の業務を選択
③出欠
④リアル通所・オンライン通所
⑤朝礼時の一言などを「特記」に記録
(例えば「いいことがあり、今日は頑張れそう」とおっしゃっていた。実際に業務も集中して頑張っていた」など)


この個人記録は、出欠やリアル通所の回数など、
行政等に定期的に報告する項目を多く含んでいるため、
とても重要な記録になります。

一人一人に適切な支援を行うための大事な資料であるため、
朝礼時だけでなく、作業の様子などを特記に記録したり、
スタッフ間でのミーティングの際に、重要となる面談時間を記録したりなど、多く活用されています。

この個人記録を活用して、グラフや表を簡単に作成することができます。
これらが、スタッフ間での共有の中で、とても重要な役割をしているそうなので、次回の記事でご紹介したいと思います。
 


・15時半頃 業務日報作成


利用者さんが帰るころになると、スタッフは業務日報を作成します。

業務日報は、業務全体の日報として活用され、
業務の案件ごとに、その日何が達成されたか記録されています。
 

業務には複数のプロジェクトがあるため、
「進捗確認」や「プロジェクトの進行確認」として利用されています。

プロジェクトの進行によって、いつ頃他の業務に人員が回せるかなど、
スタッフが確認する際に活用されています。


次の日に作業する人が同じだとは限らないため、
「今日ここまでやった」と記録された業務日報を見て、
「こういう指示が必要」と確認するための申し送り資料として活用されています。


kintoneでは、マスタを作り、ルックアップという機能を使って、マスタの情報をコピーする使い方もできます。
今回は、業務名のみですが、マスタに入っている情報を複数コピーすることも可能です。

つまり、あまり変更しない情報はマスタとして登録し、
日々使うアプリにコピーすることで、入力項目を減らすことが可能になります。


■メンバー(利用者)さんのkintone活用


・日報・作業管理表作成


通所している利用者さんは、主に「日報・作業管理表」を作成しています。
 
画像のアプリに、下記を入力します。
①日付を選択
②その日の体温
③テレワークの場合には、「在宅」にチェックを入れます
④自分の名前
その日のフィジカルやメンタルの調子を、朝と帰りの時点のどちらも入力どのくらいの時間、Re.co.に滞在していたのか(滞在時間)
滞在時間中、どの仕事をどれくらい行ったのか(業務時間)


・日報・作業管理表作成(続き)


日報の入力の続きです。
下の画像部分、睡眠にも触れていて、とても大事な入力項目です。


①睡眠の状態(よく眠れたかどうか、起床後の気分、睡眠の質)について3段階で入力
②睡眠時間
③途中で起きること何度あったか(中途覚醒の回数)
④朝食の有無
⑤その日の「良かった・できた・嬉しかったこと」「改善したいこと・改善策」「事務所・作業に対する要望・希望」などがあればフリーコメントで入力します。


■記録の活用


これらの記録は、後日スタッフ間のミーティングの際に、活用されています。

一人一人面談支援の時間が適切であるか、
メンタルの変化について気になる点があるか、
どのくらいの時間、Re.co.に滞在できたのか等、
アセスメントするために利用されます。

その際に活用されるのが表やグラフです。
グラフがあると、とたんにわかりやすくなるんですよ!
具体的な活用方法については、次回の記事で詳しくご紹介しますね。

■最後に


最後までありがとうございました!

Re.co.さんは、サイボウズのチーム応援ライセンスという
とてもお得なライセンスで利用をしています。
NPO法人や任意団体に、サイボウズ製品を利用してチームワークを高めることができるよう応援するライセンスです。
https://npo.cybozu.co.jp/team/

インクルーシブな居場所で訪問した、「ゆめ・まち・ねっと」さんも、
現在利用してくれています。
以前書いた、ゆめ・まち・ねっとさんのnote

NPOさんや非営利団体の方に優しい、
年額 9,900円(税抜)、900ユーザー利用という、ライセンスです。
良かったら見てみてくださいね。

次回は、グラフの活用についてです。
グラフとても、便利ですよね。Re.co.さんがグラフで可視化したことで、
支援の質が向上したと言ってくれていました。

また見てもらえると嬉しいです😊

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