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ゲームの構造や背景を考察するやつ

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記事一覧

スプラトゥーン3も失敗したマッチングの基本的な話

ものすごい売上本数をたたき出して周りの人間もイカばかりやってる今月。スプラトゥーン3でも初回のフェスが先日開催されました。

ただ残念なことに、マッチングについては大きな問題を抱えた開催となりました…。
この記事は昔チーム内向けに整理した内容を思い出しつつ、あれから7年くらい経っても同じようなことが起きるもんだなあと悲しみとともに放流するものです。

状況「道具」「食料」「ヒマつぶし」の3チームに

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有翼のフロイラインはここから作り始めてくれ

既に1か月ほど前でしたが、有翼のフロイライン というインディーズ(?)ゲームが発売されました。

なんかスタッフロール見たらクッソ長かったし主題歌や声優も一流のものがついているので、インディーズ「?」って付けちゃったんですが、分類上はそうらしいです。DL版3278円、パッケージ版3828円。

世間の評判はあまりよくはないです。

まずプレイ時間がクリアまで3時間くらい、再生されるだけのストーリー

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安易なガチャ叩きとエロゲー衰退論には気を付けろって話

なにやら素性の謎な方の書かれたゲーム関係の記事が先日一瞬話題になっていて…

Twitterでもやたら見かけたし、はてなブックマーク数も現時点で755とかなりの高い値です。

なぜこんなに人気なのかというと、ガチャ叩き記事だからですね。

はてブのページをよく見て欲しいのですが、かなりの数が記事と関係なく「そうだ!ガチャは悪!」と気持ちよくコメントを打って☆を集めています。Twitterでの反応も

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シャニマス(ゲーム)は如何に生き残っていくのか 2周年編

昨年、シャニマスの現状を憂う記事を書いたのは感謝祭実装前。あれからほぼ1年経ち、シャニマスは生き残りました。ゲームは最低ラインを割っているけれども、キャラクターとストーリーが神というバランスのまま…

ノクチル!この先生きのこれるか…みたいな議論をする必要が今年は不要です。新ユニット・ノクチルが人気爆発してますからね!

ライブへのサプライズ出演という爆上げエモーショナルイベントが残念ながらコロナ

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「見せ方」の美しさ、十三機兵防衛圏 (ネタバレあり)

一部で話題の「十三機兵防衛圏」というゲームがありまして…

10日ほど使って一気にプレイしました。中盤以降は止め時が止まらなくてうっかり朝を迎えてしまう、という社会人らしからぬプレイをしてしまいました。

ネタバレない範囲でいうと、世界が紐解かれていくのがとても気持ちよく、「謎を解き明かせ」という題目に対して最高の快感を与えてくれる構成になっています。戦闘パートは一見ガチっぽく見えますが、簡単な難

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クラウドゲーミングの難しさの話

先日PlayStation Nowを試した話を書きました。このサービスが回線に要求するのは 5Mbps です。YouTubeからは10Mbps越え高画質1080p動画を再生できる環境の方が多いのに、なぜクラウドゲーミングは厳しいのか分からないと言われ、適当に解説記事を検索して紹介しようとしたら妥当なものが引っ掛からなかったので書きます。

1Mbpsとはなんぞや 1Mbit を 1秒で送ると 1M

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2020年のPS Now (クラウドゲーミングのいま)

PlayStation Now というサービスをご存じでしょうか。昨年急に話題になったGoogleのStadiaと同様の、クラウドゲーミングサービスです。

ゲーム機本体はサーバー側にあって、コントローラーが手元。コントローラーの入力結果がサーバーに飛んでいって、動画がストリーミングされてくる、という仕組みです。Stadia以外にも、NVIDIAがGeForce NOW、マイクロソフトがProje

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シャニマス Pカップの時間制限が予想外につらい



アイドルマスター シャイニーカラーズ、今回のイベントには「お休み時間」が設定されました。最上位陣のつらみがやたらネタにされていたので、システム側で対策された感じでしょうか。

最上位の話はライトプレイヤーには全く関係ないのでどうでもいいです。と思っていたのですが、このお休み時間仕様が意外とストレス溜まることに気づきました。

寝る前に思い出して、営業(艦これの遠征みたいな放置系のやつ)を入れ替

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ゲーム開発者も目を背けがち、FGOの強み

覇権ソシャゲとして君臨するFGO。定期的に叩きネタが流行するものの、奈須きのこ以外でどこが良いという話は意外と少ない気がします。これが意外と深刻で、ゲームを作る側ですら「奈須きのこだから何やっても強い」とか「覇権だからシステムが悪くてもプレイするだけ」などと思考放棄的なものすら見られます。

システム面で明確な強みは少なくとも2点あります。どちらもあまり真似されないのが不思議。

①デイリー任務が

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艦つく(良作)、瀕死の船出

2019年8月、艦つく という、戦艦やら駆逐艦やらでドンパチするスマホゲームがリリースされていました。

大雑把に表現すれば、鋼鉄の咆哮シリーズの造船部分と、World of Warships (WoWs) の戦闘部分を合わせたものです。

砲台・艦橋・煙突などを甲板に、ボイラーやタービンなどの機関を艦内部に配置していきます。砲台は威力や重量のほかに、回転できるかどうか・他の設備に当たらずに砲撃で

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World of Warships (WoWs) のPS4版は流行のラストチャンスか

World of Warship (略称 WoWs) は、第二次世界大戦頃の艦船を中心とした海戦アクションゲームです。お船に乗って撃ったり撃たれたりします。PC版が2015年後半にリリースされまして、その後地味にサービスが続いていたのですが、今年になってから PS4の基本無料・Plusなしで遊べる World of Warships Legends なるものがリリースされました。

内容は移植版で

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コトブキ飛行隊(アプリ)で実感する、ゲームの「把握」と「制御」

コトブキ飛行隊(アプリ)で実感する、ゲームの「把握」と「制御」

バンナム肝いりの新コンテンツ、コトブキ飛行隊。今年1月からアニメが放送され、放映中の2月無事ゲームもリリースされました。

そのゲーム側の話。特に戦闘部分のつくりを見ていて、思うところが色々あったので書き残します。

この盤面は把握できるか?

公式の「システム」にある、”3Dの戦闘機が縦横無尽に空を翔ける!” というキャプションとともにある戦闘画面説明画像です。しかしこの視点では全く状況が分から

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みんなも平成のゲームを振り返ってくれ

ゲームのプレイ体験、あるいは本でも映画でも演劇でもそうだけど、一人の専業ライターでは絶対にカバーできないので、世界のあらゆる人の体験に価値と読み応えがあると思うのです。

ファミ通の投票では、クロノトリガー・ゼルダBotW・ニーアオートマタが上位3強となりました。約30年のあいだずーっとゲームばかりしていたのにもかかわらず、結果としてひとつもプレイしていない…

けれども、それを全く後悔していませ

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シャニマス(ゲーム)は如何に生き残っていくのか

最初の記事を置いてから全然使わなかったnote、はてなダイアリーが閉じたのに合わせて、ゲーム寄りの記事も合わせてちょこちょこ書いていこうかという2019年。ひっそりとゲーム開発者も経ているので、ネットワークと同様に専門性のある話題のひとつとして。

最初の話題は、2018年に新規シリーズとして立ち上げられた、アイドルマスター シャイニーカラーズ。3/9~3/10に3公演の1stライブが開催され、ラ

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