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【ゴジラシリーズ全部観る#2】『ゴジラの逆襲』【映画レビュー/特撮】

ゴジラシリーズ全部観る#2

 どうも、もちぞーです。よろしゅう。

 先日全米公開された『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』。とんでもない記録を打ち立てまくってるようで、実写邦画ではハリウッドで過去一売れてるらしい。令和のゴジラブーム!ピンクにもなるし、コングと追いかけっこもしちゃうもんね!

 
 このムーブメントに便乗して始めた【ゴジラシリーズ全部観る】。初回の『ゴジラ(1954)』はマジで傑作でしたが、その大ヒットを受けて、一年後には続編が公開されました。現代では考えられないスピード感!スパイダーマンの続編もそのくらいのスパンで公開してくれ!

👇前回の記事

 というわけで今回はゴジラシリーズ第二作目、『ゴジラの逆襲』を語っていきます!いくぞ!


女性がみんなサザエさんみたいな髪型だった。時代だね~。

概要

 前年の『ゴジラ(1954)』の大ヒットを受けて制作され、翌年に公開されたゴジラシリーズ2作目。シリーズ初のライバル怪獣「アンギラス」も登場する試行錯誤の一作。


あらすじ

海洋漁業KKの魚群探査機パイロット・月岡(主人公)と同僚の小林は、第二のゴジラとあらたな怪獣アンギラスが激しく戦っている様子を目撃する。数日後にゴジラが日本に上陸することを予測した政府は、灯火管制によりゴジラを遠ざける作戦を決行。当初はうまくいったように見えたが、あることがきっかけで作戦は失敗。同時に、ばら撒いた閃光弾がアンギラスも呼び寄せてしまった。こうして日本に上陸した二匹の大怪獣バトルが今始まる・・・。


感想

全体の感想

 うーーーーん、まあまあまあまあ・・・面白いのは間違いない。って感じ。
 一作目の反核や反戦といったテーマ性や、複雑な人間ドラマはほとんど排除されて、ガッツリエンタメに振った作風に変わった。作風は変わっても相変わらず構成は美しくて、映画的なドラマもちゃんとあるし、特撮も気合が入っている。ただ、やっぱり一作目はテーマ性もキャラクター性もメッセージ性も全部が輝いてたので、それに比べると粗が目立つし、見劣りしちゃうのはしょうがないところ。それでもちゃんと面白いものに仕上がってるし、その後の怪獣バトル路線の基礎にもなってるので、すごい作品なのは間違いない。

ゴジラがブスで怖い!

デフォリアルの再現度すげ~

 いや、ブス過ぎない!?てか怖くない!??

 確かに設定上初代とは別個体なので、新しく作ったのはわかるが、なんかぐちゃっとしてて出っ歯で目つき悪くて暗くてめちゃくちゃ怖いよ!最初にアップで映ったとき夜のシーンだったから歯と目が際立ってめちゃ不気味だったわ。しかもなんか首が長くて全体的に細いから妖怪的な怖さもあるし。デザインが「なんで?」っていうくらい怖いww

初のライバル怪獣「アンギラス」

アンギラスもブスだな~w でもこっちはかわいげがある。

 ポスターではゴジラと大迫力のバトルを繰り広げている、歴史上初のライバル怪獣・アンギラス。しかし、なんとこの映画では中盤でゴジラにあっさり敗北し退場してしまう!ガーーーーーン!!
 思わず「え?おわり!?」って言っちゃったよ。あくまでゴジラを主人公にするためか、ゲスト怪獣の扱いに試行錯誤が見える。
 冒頭、ゴジラと格闘してる最中に登場するアンギラス。ゴジラの時ほど生態について話し合われたりすることなく、「ゴジラと一緒にアンキロサウルスみたいな怪獣出てきたけど、そりゃまあいるよね」みたいな感じであっさり受け入れられ、ゴジラの方が怖いからヌルっと流されてしまった。中盤で再登場してゴジラとプロレスした後はサクッとやられてしまう。もっとアンギラスにも興味持ってあげてよ・・・。当て馬でしかないアンギラス、かわいそう。

大怪獣バトル!最後はあっけなく・・・

 でもその二体バトルは大迫力!ミニチュアのクオリティや規模は初代よりパワーアップしてる感じがする。大阪城やその周辺の城壁、大阪の街並み、全部がぐっちゃぐちゃになっていく姿はマジで痛快!もっとぶっこわせーーー!ってなる。爆発や炎上も初代より数段パワーアップ!ぼっかーん!どっかーん!ぐっしゃああ!めちゃくちゃ気持ちいい。
 ただ、戦ってる怪獣たちの姿は正直笑っちゃう。それぞれの特徴や武器を活かした戦術や展開みたいなものは一切なく、とにかくもちゃもちゃ!っと揉みあってるだけ。しかも二匹ともなんか動きが速いので重みとかもない。子供の喧嘩みたい。
 で、ひととおり大阪城ぶっこわしたと思ったら、急にアンギラスの首にゴジラがかみついてあっけなく決着。で、まだ半分くらい映画ある。正直あれ~?って感じでした。正直、アンギラスもっと見たかった。でも、満足感はあったよ。

後半の「人間対ゴジラ」

 アンギラスがあっさり負けてしまったので、後半はまた人間とゴジラの戦いになる。前半の大阪戦で(予算も)出し切ってしまったのか、ゴジラは雪山にこもってしまう。必死の攻撃にびくともしないゴジラをただ眺めるだけの時間が結構長い。水爆が効かないって言ってるんだからそんなもん効くわけねえだろ!と、思っていると、ここまで死亡フラグビンビンだった主人公の親友・小林くんが急にキレて特攻。それをきっかけに雪崩でゴジラを生き埋めにすることを思いつく主人公たち。小林が命を懸けて残した作戦でゴジラに勝つのだった・・・。

いや、小林どうした~~~???

 武器も積んでない飛行機で突っ込んでいって何するつもりだったの?学生の彼女にプレゼント送るんじゃなかった?フラグビンビンだったにしても雑に死んじゃってかわいそう。

 とにかくこの「人間対ゴジラ」パート、絵替わりなし、アクションほぼなしで眠い。気づいたら小林が死んでる。爆発はすごいんだけど、爆破されるのが毎回同じ雪山なのでだんだんインパクトが薄れてきちゃう。

 ただ、初代では人間の化学の結晶(オキシジェンデストロイヤー)でゴジラを倒したのに対し、こちらは大自然の力で倒す、というカウンターになっているところは好き。あと、雪崩の描写はかなりリアルですごい。

明るい人間ドラマパート

 前作・初代『ゴジラ』は複雑かつ重厚で、最後は切ない人間ドラマを描いていたのに対し、今作はとにかくみんな明るく前向き。宴会やパーティのシーンが何回か挿入されるのを見ても、明るい雰囲気の映画にしたいという意図を感じる。そこに前作にあった重厚なテーマ性みたいなものはほぼ感じず、みんなずっとうまくいっている。
 しかし、それが悪いというわけでもない。普通に楽しい映画になっているし、怪獣によって街を破壊された人々が、明るく前向きに、力を合わせて体制を立て直そうとする姿は、現実日本の戦後の復興の様子を描いているようにも見える。ゴジラの熱線で炎上する自分の会社を捨てることを決意し、すぐに立て直した社長、かっこいいです。


まとめ

 やはり初代と比べてしまうと見劣りするものの、割り切ってエンタメに振り切ってるぶん、楽しく見やすい映画になっている。
 何より「怪獣バトル」をこの世に生み出してくれたことが最大の功績。ヒットした初代に甘えずむしろ全然違う新しいことをやろうとするのもすごいし、それがあったからこそ何十年も続くシリーズになったんだろうと思う。

 ただ、アンギラスもっと見たかったな~~。だけ。

 以上!【ゴジラシリーズ全部観る#2】『ゴジラの逆襲』でした!



次回予告!

 次回【ゴジラシリーズ全部観る#3】は、

シリーズ3作目『キングコング対ゴジラ』

・・・に、したいんだけど近所のTSUTAYAにもゲオにも無かった。TSUTAYAで検索したら「店内在庫アリ」になってたんだけど表には出てなかったし、機嫌悪そうな店員さんしかいないから話しかけづらいし・・・。
 もし観る方法が見つからなければ飛ばして『モスラ対ゴジラ』にいくかも。


今度はどちらもつぶらな瞳


ということで、ここまで読んでくれてありがとうございます!

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つづく

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