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なぜ余計なものを買ってしまうのか?

1.

「買うときはあんなに欲しかったのに、買ってみたらそうでもなくて箱から出してもいない」
「すごく割引きされていたからまとめ買いしたけど、あまり使っていなくて大量に残っている」

このような経験をしたことはありませんか? 

それはあなたの見通しが甘いからでも意志が弱いからでもありません。あなたが買物をしたくなるような巧妙な仕掛けがされていて、あなたの脳がだまされているからです。

たとえば「残りわずか」「期間限定」「今だけ」といった言葉。このような言葉を聞くと、今この機会を逃しては手に入れられないかもしれないと脳が焦りを感じ、いつものような冷静さを欠き判断能力を鈍らせてしまいます。

「みなさんやっていますよ」「~~しなければ嫌われてしまいますよ」「まだやっていないんですか?」というように不安をあおる言葉も同様です。

あなたが普段気にしていなかったことを、さも重大な問題のように強調することで、あなたを不安にさせてモノやサービスを買わせようとします。


ゲームの中には基本的に無料で遊べるものもありますが、なかにはアプリ課金しないと楽しめないようにあえて設計されているゲームもあります。

これは高い壁に遮られ、音だけしか聞こえない打ち上げ花火と同じようなもので、全然楽しめないだけでなくイライラ感を覚えます。イライラを解消するためにお金を出してしまうこともあるでしょう。

2.

世界はあなたにモノやサービスを買ってもらうための仕掛けで満ちています。しかし、仕掛けのカラクリを知っているだけで、余計なものを買うことが減らせるのではないかと思います。

中野信子・鳥山正博『ブラックマーケティング』KADOKAWA(2019)には、どのようなメカニズムが働き脳がだまされてしまうのかという科学的な説明やその具体例が書かれています。

この本は研究者ではない一般の人向けに書かれた本で、専門的な言い回しにもちゃんと解説がされていますが、なかなか読むのが大変な本です。それでも興味があるようでしたらチャレンジしてみてください。

アップテンポの音楽よりもクラシックをかけたほうが高級ワインが売れるというような雑学的なことも書かれており、なかなか面白い本です。興味があるところだけ、分かる範囲で読むのもよいと思います。

2023.12.12現在、kindleunlimitedの対象なのでサービスを利用している方は今なら無料で見られます。



「今なら無料」に反応してしまった人は要注意ですよ~。


【追記】
前半部分(1.)の文章は、中野信子・鳥山正博『ブラックマーケティング』KADOKAWA(2019)を私が読んで、内容を自分なりに解釈し、膨らませて説明したものです。


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