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大切なものを守り、平和に暮らすためにこそ数学は必要

こんばんは。日経新聞の春秋のコラムに全く同感です。「こんなもの人生で何の役に立つのか」と高校1年生の時に、数学に対して思った自分を、これまでの人生の中で、何度か恨みました。。

▼何の役にたつのか。と嘆き、教科書を放り出そうとしている皆さん。挫折した身で偉そうなことは言えないが、ぜひ学んでほしい。社会の広い領域で必要な知識なのだから。歴史をひもとけば、江戸幕府は黒船来航による沿岸警備のため、外来の三角関数表を幕臣に筆写させたという。船までの距離を測り砲撃するためだ。
▼国防を担う組織の失態である。地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市への配備をめぐり防衛省が作成した調査報告書だ。別の候補地から山までの距離と、山の高さから角度を導く三角関数の計算を間違えた。実際は4度の仰角を15度と算出。レーダーの障害になるとして「不適」と結論づけた。
▼計算の前提となる地図の縮尺を間違えたことが原因だった。でも待てよ。仰角が15度なら山の高さは? 高校の教科書に類似例題が載っていた。解けそうだ。新井紀子さんの著書「生き抜くための数学入門」は大切なものを守り、平和に暮らすためにこそ数学は必要と説く。怪しげな統計もはびこるご時世だ。勉強しよう。

看護師になるための勉強には、数学を始め、生物、化学、物理の高校での基本的な知識がないと、話になりません。一般的には高校で理数系を選択し、国語、英語、数学、化学、生物で受験するのだったと思います。しかし私は、高校時代文系で、文系の大学に進み、別の仕事を経て、25歳の時に看護学校に入りました。看護学校の入試は、社会人枠という、一般教養試験と、小論文2つと面接だけで、まぐれのように合格してしまいました。そのため、看護学校に入学してから、授業の半分はちんぷんかんぷん。というところから始まり、ついていくのが本当に大変でした。高校時代の自分をとにかく恨みまくりました。地域1番校、2番校出身の勉強のできる同級生をつかまえて(大抵年下...)勉強を教えてもらいました。「もえさん、そこからっすか・・・。」と何度言われたことか。今思えば、あんな状態の私に、よく教えてくれたものだ。と、本当に感謝しています。看護学校の良いところは、全員で卒業し、全員で国家試験に合格しようという、先生も生徒も学年全体で団結しているところなのです。

中学、高校での勉強で役に立たないものなんて無いと思います。お料理だって、旨味成分ひとつ説明するにも、科学的知識が必要です。

高校時代に理数系科目を学んでこなかったことが、看護師として、もしかしたら今も劣る部分があるかもしれない。と心に留めてはいます。偉大なる看護師ナイチンゲールだって、統計学者なのです。

新井紀子さんの著書「生き抜くための数学入門」、読んでみようと思いました。


#COMEMO #NIKKEI

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