わたしたちはみんな「女の子」だったー『ぼくの小鳥ちゃん』江國香織
女子。そう聞くとわたしの中で「うへえ面倒くさい」という気持ちが生まれる。
もちろん、わたしにも女の子の友だちがいる。小学生のころからの友だちも多いので、わたしは「女子」が苦手なのではない。
それなのに「面倒くさい」と感じてしまうのは、女子のわがままや気まぐれや思い付き、それに優柔不断がかわいくもあるし、自分の中にも確かに存在している要素だからだ。
江國香織の『ぼくの小鳥ちゃん』は、そんな「女子ってちょっとね」という方にこそ刺さる作品だと思う。
ここから先は
591字
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?