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だいたい一日中眠い

 014

 Twitterで「碩学」というリストに追加されて困惑したが、「ARN-75wの」という含意があるものと勝手に理解することにした。なお、色はネイビーだ。

 さて、のっけから大胆に方向転換するが、今日は睡眠負債について思うところを記そうと思う。
 僕のnoteを読んでいる人がどういう人たちなのか、まだいまひとつわからないが、「睡眠」というものの重要性に疑義を挟む人は、もしいたとしてもごく少数だろう。
 睡眠についてはさまざまな研究があり、平均睡眠時間と寿命の関係性などについては実にしばしば話題となる。
 また、「ショートスリーパー」「ロングスリーパー」という用語も一般に広く知られるところである。

 僕自身は元来ロングスリーパーに属するタイプで、基本的に8時間から9時間くらいは連続して眠りたい生き物である。
 しかし、それが許されない環境が常態化することで、睡眠障害が発症する。現在苦しんでるものは人生で3度目の発症にあたり、もっとも重度のものである。
 これまでは環境改善や短期かつ少量の服薬で改善したが、今回はなかなかに手強い。

 眠りたい。眠るための時間も用意した。薬も限界まで服用し、その他のオプションも切った……それでも眠れない。
 具体的に言うと、フルニトラゼパムの半減期より早く中途覚醒したり、ごく浅い眠りしか取れず、きちんと寝ているときも体動がほとんど検出されないという状態にある。
 要は、強い睡眠薬で強制終了しているだけで、血中濃度が下がるとすぐに覚醒してしまうわけだ。
 これでは疲労がとれるわけもなく、常に睡眠負債を抱えた状態になっている(しかも寝返りを打たないものだから、起きた時には身体中バキバキである)。

 ゆえに、僕はこの1年以上にわたって常に眠く、「よく寝たなぁ、スッキリした」という日は1日たりとてない。
 こういう状態の人間は、当然集中力や注意力を欠くし、日常の思わぬ瞬間──たとえば、たった2駅、5分ほどの電車移動の際に強烈な睡魔に襲われて、意識はかろうじてあるのに身体が動かず降りるべき駅で降りられなかったりもする。
 長く起きているのに、できることの質量は恐ろしく低下するわけだ。

 さらに恐ろしいことに、睡眠負債そのものでは死なないのである。
 疲労が蓄積していても、免疫力が下がったり(毎月のように副鼻腔炎になったりする)、うっかり車に轢かれたりする可能性は高まるものの(先日、膝をポールにしたたかに打ち付けて腐った桃のようになった)、僕がまだ生きていることからもわかる通り、そうそう死にはしないのである。
 そんなわけで、僕は一日中眠いまま生きている。なにもかも不完全だが、それでも生命活動を継続している。

 この睡眠負債を返し終わるのと、会社の借金を返し終わるのはどちらが早いだろうか。
 できれば早々に両方を完済したいものだが、どちらもそう簡単にはいかないだろうなと思いつつ、眠い毎日を送っている。

 今夜も服薬の時間である。さて、どのくらい眠れるだろうか。

(これより下に文章はありません)

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