雪化粧の時代 #シロクマ文芸部
雪化粧とは、降り積もった雪が野山や街を覆い、化粧をした白く美しい様子――、
それが僕の常識だった。
ところが、だ。
常識というのは時代とともに移り変わるものでもあるのだ。
すれ違う女子高生を見てぎょっとした。
人の顔を見た反応としては失礼極まりないが、相手は気づいていないようでホッとする。友人らしき人物に大きな口を開けて笑っている。
僕は呆気にとられたまま会社にたどり着き、同僚に見たことを話した。
すると、彼も同じ経験をすでにしているらしい。思わず二度見してしまった、などと言う。その気持ちはよくわかる。
そして、もうその理由を知っている彼が僕に教えてくれた。
今の女子高生――特に『ギャル』と呼ばれる女子高生の間で流行っているらしい。
一昔前に流行ったガングロの反対のメイク、とでもいえばいいのだろうか。
顔を真っ白に塗りたくったメイク。
本来の『雪化粧』という言葉が含んでいるはずの美しさはどこへ行ってしまったのだろう?
#シロクマ文芸部 企画に参加しました。
美白を通り越して、顔真っ白女子高生とすれ違ったらびっくりしちゃう。
(『一昔前に流行った』と書いたけどガングロはまだ居る? らしい?)
(追記:
『白塗りメイク』って歌舞伎とか、麿赤兒さんとか、もう既にあるといえばあるなぁ……)
シロクマ文芸部 企画参加ショートショート:
・街クジラ お題:「街クジラ」
・今日は誰の日? お題:「私の日」
・私の日制度、導入 お題:「私の日」
・鍵穴を探している お題:「消えた鍵」
・ピアノの秘密。 お題:「消えた鍵」
・時計の針が止まるとき、それは食事の時間 お題:「食べる夜」
・楽しい時間 お題:「書く時間」
・平和が訪れるとき お題:「平和とは」
・文芸部の友だち お題:「文芸部」
・擬態語ウォーキング お題:「ただ歩く」
・夏の終わりの勇姿 お題:「ヒマワリへ」
・文化祭(俳句) お題:「文化祭」
・BAR seetin お題:「愛は犬」
・秋の情報、もうひと工夫を お題:「秋が好き」
・ミステリーツアー 〜月めくりの謎〜 お題:「月めくり」
・走るか、走らないか、その先にあるのは お題:「走らない」
・香りの思い出 お題:「秋桜」
・紅葉鳥の真相 お題:「紅葉鳥」
・新規一転 お題:「新しい」
・最高傑作を求めて お題:「本を書く」
練習 ショートショート:
・君と何をしようかな
・台風はアイスクリームを食べる
・ペンギンのドライブ
・Take A Step Forward.
▶ マシュマロ投げてくれてもいいんですよ……?!
感想、お題、リクエスト、質問、などなど
読んでいただきありがとうございます。
2024.01.19 もげら
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