頑張っても認めてくれない、褒めてくれない父に下剋上、「すげーな」と言わせてやった話。
「聞いて、今日ね、これやったんだ!」
学校から帰って父に話した。
自分にとって大きな挑戦をし、楽しかったこと。
父は言った。
「ふっ。どうせほんのちょっとボソッとしゃべっただけだろ。一緒にいた子がほとんど喋ったんだろ。mokaなんか、ただ居ただけだろ。」
私はムカついたし泣きそうになった。
ただ「すごいね」と言って欲しかっただけなのに。
父はいつも私のことを認めてくれない。
いくら頑張っても褒めてくれない。
逆にけなしてくる。
お前にはできない、お前なんかどうせ、と、
とにかく私に期待してない。
できないと思ってる。
私は大きな挑戦をやり遂げた。できたのに。
本当なのに、信じてくれない。
テストで良い点をとってきても、「どうせ平均点が高かったんだろ」と。
とにかく、私にはできないと思っている。
いくら頑張っても褒めてくれることはない。
こんな感じで、親に期待されることなく、お前なんてと言われて育った私は、いつも「自分なんて」と思う人になった。
ただひとつ、そんな父に「すげーな」と言わせた事がある。
大学受験だ。
私の第一志望は、挑戦校だった。
模試の判定はE判定ばかり。
周りの大人はみんな、私に期待してなかったし、受けさせていい経験に、くらいだっただろう。
でも、私は必死で勉強した。
合格した。
父に伝えると、一瞬固まって
「マジで!すげーな」
やってやった。
下剋上だ。
父は絶対受からないと思っていたらしい。
私にどう声をかけようか、フォローの言葉を考えていたらしい。
父が初めて褒めてくれた。
私の努力を認めてくれた。
今でもこんな父の言動にイラッとくることはある。まさに今この文章を書いてるほんの少し前、言われた。
あなたにはわからないだろう、私の努力も、私の底力も。
でもそれでいい。
私は私で勝手に成長してくから。
父、いつもありがとうね。