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最初の礼砲(著:バーバラ・W・タックマン)【読書紹介の介が独立した。当時は何を言ってるのかわからなかったが今でもわからない】

バーバラWタックマンの歴史本。
アメリカ独立戦争(英語圏ではアメリカ革命戦争)というのが、個人的に謎の時代だったので、本を買ってみたことがあるんです。
そんなに詳細ではないし、評価もそれなりでしたが、

まあいちおう何もわからないわけでは無くなりました。

アメリカ戦争は最初のうち、少しばかりの独立主義者たちが大英帝国を相手に、無謀な独立ゲリラ戦を戦っているような状況でした。
そもそも独立派はそんなに多数派というわけでもなかったし、
多くの人は単に「増税はけしからん」とか思ってただけみたいですね。
増税取り下げか、ロンドンへの議員選出可にしておけば、早い段階で丸く収まったのかもしれません。

一方で大英帝国の方も、お金がないから増税するわけで、増税したら反乱が起きたあげく軍隊を派遣して鎮圧が必要、となるとさらに出費がかさむというわけで、相当に嫌な戦争だったみたいです。
しかもアメリカ植民地は割と広大で、英国陸軍は広い戦場でいわば点と線だけを支配している状態になってしまいました。
ここ300年ばかりブリカスは戦争で負けたことがありませんが、ただひとつの黒星がこいつです。

戦争後半になると、これまで大英帝国に苦い目にあわされていた欧州諸国、
フランス、スペイン、オランダ、ロシア、といった国が一斉にアメリカ支援を始めます。
(ロシアは当時はまだ何もされてないけど)
「どうやらイギリスが苦戦してるみたいだぞ」
「よし。チャンスだ。日頃の借りを返してやれ」という感じ。
特にフランスとスペインは直接参戦。(オランダも遅れて参戦)
フランス海軍は、アメリカ大陸に向けて艦隊を派遣します。
独立したばかりのアメリカに海軍などほぼないので、
これまで我が物顔に大西洋の制海権を想うがままにしてきた英国海軍に対して、連戦連敗ながらも同格の艦隊を送りつけてくるフランス海軍は非常に厄介な相手なのです。
ここで時代が動きました。

1回目はタイミングが合わず、フランス艦隊は帰ってしまいましたが。

2回目はワシントン将軍とド・グラース提督のタイミングがばっちりと合い、イギリス艦隊は撤退してしまいます。
この結果、ヨークタウンで陸海の包囲網により音を上げたイギリス軍の大部隊が降伏のやむなきに至り、
金がないので四苦八苦していたイギリスは、制圧をついに諦めました。

しかし「フランス、お前は許さん」とばかりに、ド・グラースの艦隊だけは後でロドニー提督が全滅させるのですが、それはもう別のお話です。
また戦争の度に海軍が全滅しているフランスは財政危機に陥り、
後のフランス大革命につながっていくという話です。
(フランス海軍は、この少し前の7年戦争でも艦隊が全滅しています)
マリーアントワネットの贅沢は金遣いが荒いといってもたかが知れてるので、真の原因はやはり海軍再建に毎回膨大な金を投じたことが原因です。

・・・というような感じの話です。
批判として「アメリカに都合よく書きすぎている」云々があったようですが、まあいつもの話です。

まあこれは、アメリカ独立戦争の解説ですよね。
でもそれをざっと知りたくて読んでたわけなので。
ちなみに最初の礼砲は、はじめてアメリカ合衆国が既存の国から主権国家として承認されたという意味で、アメリカ船舶が入港したときに、どこかの島が礼砲を撃ってくれたという話です。

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