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歌集を読む

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歌集を読んで評を書いています。
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記事一覧

『次世代短歌 新作集2024』

アンソロジー『次世代短歌 新作集2024』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 大抵…

もくめ
9時間前

埜中なの『再上映』

埜中なのさんの歌集『再上映』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 人によるとは思…

もくめ
7日前
4

真島朱火『星に願いが届くころ』

真島朱火さんの歌集『星に願いが届くころ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 歳…

もくめ
8日前
2

鈴木智花『いつか骨まで海になるまで』

鈴木智花さんの歌集『いつか骨まで海になるまで』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます…

もくめ
10日前
3

なべとびすこ『クランクアップ』

なべとびすこさんの『クランクアップ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 上の句…

もくめ
13日前
5

堂園昌彦『やがて秋茄子へと到る』

堂園昌彦さんの『やがて秋茄子へと到る』(港の人)を拝読しました。 印象に残った歌を引きま…

もくめ
1か月前
3

岩倉曰『ハンチング帽のエビ』

岩倉曰さんの『ハンチング帽のエビ』を拝読しました。 印象に残った歌を引きます。 あるある!と嬉しくなりました。 私もこの間、「コーヒーミルク」が聞き取れなくて聞き返したんですけど、同じ声量と速さで返されて、一拍置いて脳が追いついて理解しました。  マニュアルっぽい対応だと、起こりやすい気がします。 伝わるように言っていると思っている人と、聞き取りたいのに聞き取れない人。 すれ違いは切ないものですね。 こちらも分かる〜!と思いました。 旅って自由なイメージですが、特に観光地

笹井宏之『えーえんとくちから』

以前に、短歌にまつわる本を紹介するビブリオバトルに参加しました。 ビブリオバトルは、誰で…

もくめ
1か月前
21

服部真里子『遠くの敵や硝子を』

服部真里子さんの『遠くの敵や硝子を』(書肆侃侃房)を読みました。 印象に残った歌を引いて…

もくめ
2か月前
4

杉﨑恒夫『食卓の音楽』

杉﨑恒夫さんの『食卓の音楽』(六花書林)を読みました。 印象に残った歌を引いていきます。 …

もくめ
2か月前
5

寺山修司『寺山修司全歌集』

寺山修司さんの『寺山修司全歌集』(講談社学術文庫)を読みました。 印象に残った歌を引きま…

もくめ
2か月前
7

『胎動短歌 Collective vol.4』

『胎動短歌 Collective vol.4』を拝読いたしました。 「胎動短歌シリーズ」は歌人のみならず、…

もくめ
4か月前
10

川野里子『ウォーターリリー』

川野里子さんの『ウォーターリリー』(短歌研究社)を拝読いたしました。 この一冊全体を通し…

もくめ
4か月前
8

大塚亜希『レインドロップ』

大塚亜希さんの第一歌集『レインドロップ』(旭図書刊行センター)を拝読いたしました。 人生を感じる歌群だと思いました。 印象に残った歌を引きます。 長針が少しずれているくらいならまだ時計として使えますが、短針がずれていると流石に使えませんね。それでも主体はその腕時計を簡単に手放せません。狂っているのはこの時計ばかりではない。自分だって、他人だって、社会だってどこか狂いながら、均衡を保って続いているのだと。下の句がとても印象に残る一首でした。 微笑ましい景とも取れます。しかし