マガジンのカバー画像

落研ファイブっ(連載中)

151
サッカー狂に乗っ取られた落研に残るか否か。与えられた猶予は五分――。 横浜市某所の私立男子校『|一並《ひとなみ》高校』の落語研究会が乗っ取られて『草サッカー同好会』化。とある筋… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

『落研ファイブっ』第二ピリオド(10)「無職輪廻――外資系スーパーエリート(以下略…

 試合本番まで後一日。 〔父〕「五郎君お帰り。明日は五郎君の大切な試合でしょ。試合と言っ…

モモチカケル
3時間前

『落研ファイブっ』第二ピリオド(9‐3)「暴走する男」 

〈三日後 早朝練習時〉 〔三〕「やってられねえよ」  朝早くから電車を乗り継いで室内練習…

5

『落研ファイブっ』第二ピリオド(9‐2)「笑いとは男子一生の事業なり」 

〔シ〕「俺の恋人?! こっちが知りてえ」 〔仏〕「しほりちゃんにキスマークだらけにされた…

3

『落研ファイブっ』第二ピリオド(9)「こじらせた男」

〔う〕「やあやあ良く来たね。若様、そちらさん方が夏の新入りさんだね」  津島と長津田。  …

モモチカケル
2週間前
2

『落研ファイブっ』第二ピリオド(8-2)「競技かるた部から来ました」

〔坂〕「三十分だけなら音楽準備室を使って良いよ」  坂崎の手によって教室から締め出された…

モモチカケル
2週間前

『落研ファイブっ』第二ピリオド(8)「畳の上の格闘技」

 登校日。それは夏休み中に避けては通れぬうっとうしいイベントである。  だるい暑いと言い…

モモチカケル
3週間前
4

『落研ファイブっ』第二ピリオド(7‐3)「三回目の世界(下)」

 仏像と松尾が枕を並べて『三回目の世界』について語り合っている頃――。  新香町商店街名物の夏祭りが数年ぶりに復活するとあって、歩行者天国になった商店街には子供から老人まで人の波が出来ていた。 「よっしゃあと一枚で完売」  和装とおしゃれ小物の店『新香町美濃屋』の四代目として店先に立つシャモは、うどん粉病Tシャツの余りを財布のひもが緩(ゆる)くなった客に売りつけている。 「あああっ、それ探してたの。五郎君のTシャツの色違いだあっ」  シャモが最後まで売れ残った深緑色のう

『落研ファイブっ』第二ピリオド(7‐2)「三回目の世界(中)」

 あの晩、ゴーさんの記憶の中の僕らは何をしていたのですか――。  松尾の問いに鼓動が跳ね…

モモチカケル
1か月前

『落研ファイブっ』第二ピリオド(7)「三回目の世界(上)」

〔仏〕「大山阿夫利神社と鶴巻中亭。そこにセットで行った前と後で世界が変わるって。そんな馬…

モモチカケル
1か月前
1

『落研ファイブっ』第二ピリオド(6)「ただ僕が好きなだけ」

 グラビアモデルに釣られた男子達がエゾウコギなめ茸監督の走狗と化している頃の事。  上毛…

モモチカケル
1か月前
2

『落研ファイブっ』第二ピリオド(5)「夏だ水着だお仕事だ」

 仏像が猫のように丸くなって寝息を立てている頃、長門の父親の車で餌が連れてこられたのは猫…

モモチカケル
1か月前
3

『落研ファイブっ』第二ピリオド(4)「兄弟」

「政木君も本当に大変だったのね。怪我人が出たことに責任を感じてスノボを辞めたの。もしそう…

モモチカケル
1か月前
1

『落研ファイブっ』第二ピリオド(3)「推し活」

〔千〕「松尾ちゃんの室内楽の審査が終わったら、結果を待たずに車で群馬に戻る予定だったのよ…

モモチカケル
1か月前
2

『落研ファイブっ』第二ピリオド(2)「そうだ、群馬行こう」

 仏像の父が【ざるうどんしこしこ@日吉大経済卒】を名乗るようになってから三日目の早朝――。 「フレンチトースト目覚ましについにギブアップですか」 「松尾、本当に済まん。このままだと家庭内暴力を起こしかねん。朝四時にフレンチトーストで起こすのはやめろと言ったら、朝五時にフレンチトーストを」  そう言う事じゃねえんだよと、仏像は運河沿いの公園で肩を落とす。 「うちに来るのは大丈夫。ですが、僕は朝練をするので何もお構いできませんよ」 「もちろん大丈夫だ。図書館が開くまで匿ってく