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Myself

連休中、NHK-FMで「今日は1日長渕剛三昧」というのを聴いた。
放送すると知ったときは苦笑した。
「そんなん1日聴いたら頭おかしなるんちゃうん(笑)」
でも結局、半分以上仕事をしながら聴いていた、聴いてしまったのです。
最後の部分は外出の用が出来て聴き逃したのに、後追いで全部聴きすらしました。
ファンでもないのに。好きでもないのに。
 
番組時間午後0時15分~9時30分。途中ニュース中断あり。
それどころか、地震が発生したため、途中ぶった切られたりした。
でも9時間強。もう、びゃー!! じゃない?

それでも聴いてしまったのは、
旅芝居の舞台でよく知るが故に選曲とランキングが気になったから、ではありません。
 
投票した人たちの曲に寄せる気持ち、アツすぎるメッセージ。
顔も見えない、知らない、きっと一生会わないかもしれない人たちの想い。
そのメッセージが紹介され、あの暑苦しい、ストイックと自己陶酔が紙一重みたいな、〝まっすぐ〟な歌たちがかかる、
皆の気持ちを乗せて、かかりまくる。
「三昧で聴きたい長渕songトップ50」!
わかるんだがわかんないんだかわかんない長渕語長渕論のたっぷりすぎるspecialインタビューと共に。
 
1日中語られる、読み上げられる、
何人も何人もの「長渕さん」いや、「つよしさん」「つよっさん」への想い、それぞれの人生のシーンにおける長渕songの思い出たち。
重ねたり、励まされたり、(勝手に、かもしれないけれど)〝共に〟生きてきた、それ。それぞれの歌と聴く人それぞれの人生。
 
すべて正直クソ暑苦しいかもだし、
知らない人や嫌いな人からしたら「?」とか「はあ?」。
でも真摯すぎる切実すぎる気持ちが、ラジオを通して、暑苦しい歌たちと共にひたひたに漏れ出してきて。
 
しかもとっておきのライブバージョンとかで、かかったりもして。

そこにも、その場にいて熱狂する顔の見えない人たちが居て、呼応する長渕が居るねんよなあ。
 
ぎゃー、とか、笑ったりしながらも、でも、なんか涙が出たりもした。
 
ゲストも代わる代わる来たけれど、
中でも、芸人・ココリコ遠藤が、なんだか、よかったなあ。

これまでバラエティとかお笑い番組で観ても、何もなんとも思わなかったのに。
 
評論じゃない、能書きじゃない、借りてきた言葉や当たり障りのないことじゃなく、
「自分の言葉」で、たくさんのエピソードを、喋っていてね。

ちょっとうろ覚えやねんけど例えば……

「『東京青春朝焼物語』っていうのが好きでね。ちょうど東京に出てきた時やったんですよ。「今日から俺東京の人になる」っていうのがね。自分と被りましてね。ずっと聴いてました。その後番組でお会いして一緒に歌ってね、「あ、ほんまにおるんや。長渕剛ってほんまにおるんや」って思いましたね」

「家近いんですよ。たまに通ったら(2階から、とかやったかな?)ギターの音が聴こえて「ほんまにおるんや」ってなります」

「紅白に出られたとき、僕その頃裏番組やってたんですけど、長渕さんのところだけは観ましたね」

「オカンをLIVEに連れて行ったことあって。長渕さんが「いい女じゃねぇか。俺、連れて帰っちゃおうかな」って言ってくれてね。オカン、ぽーっとなってました!」

時に稚拙と思われるかも、ちょっとふざけていると思われるかもくらいの、
でも「ほんまに好き」が、エピソードや声や言葉の端々から滲んでくるようで、わたしは、「ええな」と思いました。

「ああ、ほんまに好きやねんなあ」「いいゲストさんやな」
 
「「長渕剛ってほんまにおるんやなあ」って思いました」を連発してたのが、なんか、よかった。
 
〝あなたがいた(いる)から、(今の)私がいる〟
 
3位「生きて生きて生きまくれ」がうるさいほどの『Captain of the Ship』からの怒涛の盛り上がり、よかったなあ。

例えばそれはやはり〝イワシの頭〟かもしれなくて、
いろんなことはもしかしたらすべて嘘で、嘘かもで、
うん、そう、やっぱり〝空気の衣〟かもしれない。

けれど、〝あなたがいた(いる)から、(今の)私がいる〟
シンプルで、意味はなくともそれは現実なこれ、
これなんだよね、なんだよな。

この番組で聴く、2位の『Myself』、よかった。

なんだよ「Myself」ってタイトル。
歌詞、「まっすぐ、まっすぐ」、なんだ、なんなんだ。

みんな不器用なのかもしれないね。でも、日々、生きとるんやね。

それではお聞きいただきましょう。第2位は長渕剛さんで『Myself』。


わたしの中ではちょっとかぶる先日の話と共に置いておきたくなりました。



何年か前、
矢沢永吉のファンたちに想いと人生を聴くノンフィクションがあるって知って、手に入れて、読みました。
 
当時は矢沢の歌をあまり知らんかったのと、
ファンたちの声と人生本かと思ったら
なんか作者の能書きと論になっちゃってて「んー?」ってなったこともあり、
ざっくりしか読まなかった。
でもそれも含めて(好き嫌いとかじゃなく)読み返したいな、って。

ちょっといろんなことを考えて、思いだした、ここ最近です。

◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。
よろしければお付き合い下さい。
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構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。

大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

(普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、各種文章やキャッチコピーなど)

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

演劇鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)などの鑑賞と、学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)経験などを経て、
某劇団の音楽監督、亡き関西の喜劇作家、大阪を愛するエッセイストなどに師事したり。
からの大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。

舞台と本と、やはり劇場と人間と、あ、酒も愛し、人間をひたすら書いてきて、書いています。

lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。

その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中です。
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あ、5月1日から東京・湯島の本屋「出発点」で2箱古本屋も、やってます。

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関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様では2種類の連載中。

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旅芝居・大衆演劇関係では、
各種ライティング業をずっとやってきました。
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担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、YouTubeちゃんねるで過去映像が公開中です。
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