あるダンサーのことをふと思い出した。
コンテンポラリーダンス。
専門はクラブジャズ。
通称〝ミスターストイック〟らしい。
主宰するダンスカンパニーに友人が入っていたことで知り合った。
イメージとしては森山未來（的な）を想像してもらうといいかもしれない。
雰囲気とか見た目とかなんか似てるなあと思ったりもする。
近年は会えていないというか毎度連絡を下さるも
予定が合わずにいて不義理ばかりなのだが、
当時は公演や弟子たちの発表会などに出演されているのを結構観に行っており、感想を彼女づたいに伝えてもろたり書いたりしていたら喜んで下さった。
ある日電話で話して盛り上がった。
「先生が「俺、喋れる!」って言うてたで!」
なんやねんそれ（笑）
「喋れる! なんか俺めっちゃ喋れる! 桃ちゃんとはめっちゃ喋れる! 言うてた!」
物凄く謎なありがたいお言葉からの縁。
 
忘れ難い「作品」がある。
とある酒造がスポンサーとなった公演で弟子たちと見せたうちの1本だ。
 
使われるのは、酒造の新作かつその後代表作となった大吟醸、の瓶。
（妙花闌曲というきれいな名前のお酒だった）
 
舞台にダンサーが一人。
そこにもう一人のダンサーが現れ、
ゆっくり歩いてくる。
瓶を、渡す、貰う。
ある曲がかかる中、
何人ものダンサーにより、それが、ゆっくり、
でも無駄のない洗練された動きで、行われる。
貰う、渡す、貰う、渡す。
 
キレキレで踊りまくるダンスが続く中のこの1本が、すごく印象深かった。
曲の力もあるんやろう。大きいのやろう。でもね。

後にゆっくりお会いした、っていうか、呑みに行った際に、この作品の話をまずすると、顔をぱぁっと明るくさせ、まっすぐに、おっしゃった。
 
「「継ぐ」「伝える」ということを考えたときに、
　ダンスというかたちでこれを考えたときに、この表現しか浮かばんかってん!」
 
曲は、『1001のバイオリン』（THE BLUE HEARTS）だった。
 
 
 
 
＊
というのをふと思い出したのは、
昨日読んでいたブレイディみかこのモリッシー本のせいか江頭2:50のLineスタンプのせいか。

でもそういや去年も書いたよなーとか思って思い出したら、
ほんまにちょうど1年程前で笑ってしまったので貼っておく。

江頭が歌うブルーハーツってほんまええよね。
歌詞がスッと入ってくる。

エガちゃんって、ほんま男前よな。

＊
当時の記事

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【略歴や自己紹介など】

構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子（桃花舞台）と申します。

旅芝居（大衆演劇）や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞（歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス）と、
学生時代の劇団活動（作・演出/制作/役者）、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画（書籍化）２本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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