『お金がない』が好きだった
昔からお金がない。
子ども時代は、テレビで、てんとう虫の歌、というアニメに感動したりしていた。
学生時代はもちろんのこと、働き始めてからも、財布に一万円札が一枚入っているだけで緊張した。
それ以上持ち歩くことはほとんど無く、いつも千円札が数枚財布にあればホッとした。
織田裕二の『お金がない』というドラマを、私にしては珍しく毎週観ていた。
働いている頃も、二万円以上財布にお金があるのは、育英会の奨学金を返済する日だけだったように思う。
いまだに財布には二千円以上は入ってい