見出し画像

会社員をしながらジュエリーブランドを立ち上げた話

こんにちは。会社員をしながらAPARTRYというジュエリーブランドを立ち上げ、デザイン〜運営まで行っているmizukiと申します。(X(元Twitter)ではMONAという名前で活動しています)

細々と…ではありますが、ありがたいことに3年目に突入し、丸ビルやルクアでPOP UPを開催したりなど、オンラインだけでなくリアルで手に取っていただける機会も増えてきました。

ブランドを運営したり、SNSで発信をしていると、

  • 会社員をしながらどうやってはじめたの?

  • なんで始めようと思ったの?

  • 今後はどうしようと思ってるの?

といった質問をよくいただくので、今回は立ち上げるに至った経緯や、これまでのことについて書きたいと思います。

このnoteを読むことで

  • 自分で何か始めたいと思っている人

  • ブランディングやものづくりについて知りたい人

  • 単純に私についてや「今っぽい働き方」に興味がある人

にとっては少し参考になるかと思います。


1.独立したい。でも半ば諦めていた2年間

美大で金属工芸を学んだ後、国内の大手ジュエリーブランドにデザイナーとして就職した私は、「いつか自分のジュエリーブランドを持ちたい。」という想いが沸々と湧いてきて、4年半で退社をしました。

その後、最初の会社との契約上2年間は別のジュエリーの会社で働くことや、独立することができなかったため、インテリアの会社でCGを学ばせてもらい、仕事にしていました。(CGはジュエリーのデザインでも使える技術だったので習得しておいて損はないのでは?と思った。)

インテリアの仕事も順調にやりがいを持って過ごしていたのもあり、独立については

「私がやる意味って…?こんなにも世の中にはすでに素晴らしいデザインのジュエリーで溢れていて、もう十分なのに、わざわざ私が立ち上げる意味や理由はどこにあるんだろう?誰が求めてくれるんだろう?」

という気持ちが払拭できず、なかなかその一歩を踏み出すことができないままでいました。

2.衝撃を受けた一本の映画

さらにそんな頃、「ブラッド・ダイヤモンド」という一本の映画に出会いました。

実話を元にしたこの映画は、アフリカのシエラレオネが舞台となっており、ダイヤモンドが紛争の資金源になっていることや採掘者の人権侵害など社会問題を露わにした作品です。(デカプリオ主演で面白いです)

「天然のダイヤモンドがアフリカの紛争の資金源になっていたことがある」という事実はジュエリー従事者として知っているつもりではありましたが、その紛争でどれっだけ恐ろしいことが起こっていたのか、詳しいことは恥ずかしながらこの映画で初めて知りました。

現地の人たちを劣悪な環境の採掘場で強制労働をさせ、低賃金・児童労働はもちろん、紛争ではダイヤモンドは武器の資金源となり、その武器で幼い子どもたちが軍隊として訓練させられ心を殺され、戦場に行き命を落とす…そんな出来事が実際に、自分が生きてる時代に起こっているのかと本当にショックでした。

今はキンバリー・プロセスという条約があり、天然のダイヤモンドが紛争の資金源になることはほとんど無いと言われていますが、実際は抜け道がいくらでもあり、0ではないのが現状です。

また、ダイヤモンド採掘者の労働環境の悪さは今も変わらず続いています。

この映画をきっかけに調べれば調べるほど、自分が作りたいと思っていたジュエリーブランドへの不安感が大きくなり、もうこのままインテリアの仕事を続けるのも良いかもな…と思い始めていました。

3.SNSのフォロワー数が1年で2万人に

少し話は逸れますが、インテリアの会社で働きつつ、同時にSNSで趣味の美容について発信し始めたところ、1年で2万人ほどの方にフォローしていただきました。

ある時そのSNSで、【メイクの添削企画】を行い、約100名ほどの女性の写真を拝見しながらアドバイスさせていただくと、かなり多くの女性が「自分に自信がない」と悩みを打ち明けてくださいました。

なぜ!?と言いたくなるほど、綺麗な方でも、可愛い方でも、「自信がない…」と感じてしまう、その現状に何か力になれないかと強く思いました。

確かに、万人に好かれる容姿は無い。

だからこそ、自分の容姿に心から自信を持つことの難しさも非常に理解できます。一人ひとりメイクの添削をすることや、美容の発信を続けることが、本当の意味で彼女たちの力になれているのだろうか…?それこそ世の中には素晴らしい美容家の人がすでにたくさんいるはず…

そんなふうに思っていた時、あるダイヤモンドに出逢います。

4.ラボグロウンダイヤモンドとの出会い

ラボグロウンダイヤモンドは、その名の通り"ラボ"で"生まれた(作られた)"ダイヤモンドです。

採掘された天然ダイヤモンドと同じ物質で同じ条件で作られるため、 天然ダイヤモンドとまったく同じ物理的、化学的、光学的特性を示します。

ここ10年ほどの技術の大躍進によって人工でもダイヤモンドを作ることができるようになり、やっと日本でも目にする機会が増えたのがちょうど3年ほど前のことでした。

これまでも、美しく希少なダイヤモンドの"模造品"はたくさん作られてきました。
スワロフスキーのようなガラスやキュービックジルコニアなどはダイヤモンドとは違います。ダイヤモンドがうなぎだとしたら、上記に挙げたものたちは、穴子のような、似ているけど全く別物。

ではラボグロウンダイヤモンドと天然のダイヤモンドはというと、どちらもうなぎです。天然のうなぎか、養殖のうなぎかの違いと同じです。

工場で生産され、採掘をする必要がないので、映画ブラッド・ダイヤモンドで描かれていたような紛争の資金源・劣悪な労働環境の背景が0といえます。
また、採掘の際の環境破壊にも関与しません。

つまり、見た目だけではなく、生まれた背景まで美しいダイヤモンドなのです。

このラボグロウンダイヤモンドとの出会いが、自分でジュエリーブランドを作るきっかけとなりました。

5.私がやる意味・ブランドに込めた想い

多くの女性の美容にまつわるお悩みを聞くたびに、容姿には正解がないし、時代によっても可愛いの基準は変わるからこそ、そこで「変わらぬ自信を持つ」ってすごく難しいよな…。と思っていました。
そんな時に、ラボグロウンダイヤモンドを使ったジュエリーなら、違う角度から手助けできるのでは?と考えました。

ダイヤモンドはその美しさが普遍的で、これまでの歴史を辿ってみても、時代によって変わることはありません。
人々が強く、美しくあるためのアイテムとして古くから今の時代まで、ずっと愛され続けてきました。

そして技術の発達によりラボグロウンダイヤモンドが登場し、さらに生き物や環境にやさしい、生まれた背景までも美しいダイヤモンドを身につけることができるようになりました。

これは、見た目だけでなく、内側から美しく輝くことに繋がると感じ、ついに長年見出せずにいた「自分がやる意味」と繋がりました。

APARTRYのコンセプトは
「I like myself who shines more than this jewelry(このジュエリーより輝く、自分が好きだ。)」
です。

シンプルで飽きのこないデザインと、K18など質の良い素材のみを使用したAPARTRYのジュエリーは、たった一人しかいない自分自身を輝かせるために少しでも前を向こうとする人の背中を押せる存在でありたい。と願っています。

詳しいコンセプトやこだわりは↑をご覧ください。

美容や女性の生き方についての発信力があり、8年間貴金属やジュエリーについて学んできた私だからこそできた唯一無二のブランドだと思っています。

6.副業でブランドを立ち上げた方法

やるぞ!と決めてからの私は我ながら早かった。笑
準備開始から半年でローンチまで持って行きました。

平日はインテリアの会社で働きながら、休日に最初のコレクションのデザインや、作ってくれる工房とラボグロウンダイヤモンドの仕入れ業者を探しに奮闘。

個人で始めることもあり、売れるかどうかもわからないのに、協力してくれる工房(OEM業者)は見つかるだろうか…と不安でいっぱいだったのですが、最初に勤めていたジュエリーブランドが国内でもかなり大手で有名だったことと、2万人のフォロワーの皆様のおかげで、協力してくれる素晴らしい会社さんはすぐに、すんなりと見つかりました。(本当に感謝…!)

私のフォロワーさんは20代〜30代前半の方が多いので、質の良いものを使いながらも、なるべく手の届く価格にするべく、【ジュエリーを作る】【良い素材を仕入れる】という、もっとも肝心な部分のみは熟練の、プロ中のプロにお任せし、あとはとにっかく全て自力でやりました。

  • ブランドのHPはYoutubeで勉強しながらShopifyで作成

  • 撮影はインスタグラムでフリーのカメラマンさんとモデルさんをDMでナンパ(笑)

  • SNSでの発信やクリエイティブの作成

などなど…未経験ながら、見よう見まねで進めました。

そんなこんなで、「ジュエリーブランドの立ち上げってお金かかりそう!」とよく言われるのですが、なんと初期費用は50万円(すべて自己資金)でスタートさせました。
サンプルも1つしか作らず、素材のバリエーションはインテリア時代に培ったPhotoshopの技術で色味を調整し、サイトにUP。笑
なるべくお金をかけずに始めたのは、お金がなかったというのもありますし、正直なところもし失敗したらどうしよう…という、初めてのチャレンジへの怖さもあって…でした。

私が元々持っていた知識は、ジュエリーのデザインくらいで、ブランディングも撮影も経理や配送周りも全部初めてのこと。

身近に教えてくれる人は誰もいなかったので、ネット上に落ちてる、本屋にある情報をかき集めました。

そんなでもセンスと地頭の良ささえあれば、意外とどうにかなるよーというのは、声を大にして伝えたいです。


↓余談ですが、私のセンスや考え方は、このマガジンに毎月詰め込んでます!


7.わずか数分で完売するブランドへ

1つも売れなかったらどうしよう…という心配とは裏腹に、ローンチ初日から思ってた以上の方にお届けすることができました。

自己資金は初月には回収でき、その後も限定アイテムは販売開始5分で完売、昨年開催した予約制POP UPの枠も10分かからず埋まってしまいました。

オンラインショップを主軸に置いてはいますが、昨年からは、実物をご覧いただく機会を増やすべく、アパレルブランドMIDIUMISOLIDを取り扱うMARcourtDESIGNEYEさんの店舗にて、期間限定でPOP UPを開催していただいています。

POP UPの様子

東京だけでなく名古屋高島屋や、大阪のルクアイーレなど、誰もが知っている商業施設に置いていただける機会をいただけ、本当に嬉しいです。

8.今後の展望

「今後は本業を辞めてこれ一本にするの?」
「店舗を作るの?」

など聞かれることもあるのですが、こればかりは正直わからないです。

女性は結婚や出産などで大きく人生が変わるので、プライベートも大切にしつつ一番ベストな形で、長く続けていくことを優先したいと考えています。

世の中にはインフルエンサーが立ち上げたブランドが多くありますが、そのどれもが2、3年で終了しています。
大体サポート会社が裏についていて、インフルエンサーを使って派手にローンチ→ファンを刈り取り切って終わり。で、次の子へ。というやり方がほとんどです。
そしてインフルエンサー側からは、真っ白な画面に"重大なお知らせ”という文字だけが書かれた画像とともに、「運営側との意見の不一致により、プロデューサーを辞退する運びになりました」という文言が…。うん、あるあるですよね…。

良い職人さんから協力を得続けるためには、安定して売れるブランドであり続けなければならない、というプレッシャーはありますが、「良いものを作って、沢山知ってもらう努力だけをする」を信念にこれからも活動して行きたいので(というか私はそれしかできないので)嘘がなく、信頼してもらえるブランドに育てたいと思っています。

そのためには最初は本業(別の安定した収入)が必要だったりもするので、今後も自分らしい働き方を模索したいと思います。ぜひその辺りはSNSやnoteで発信していくので興味のある方はご覧ください!(リンクは最後に貼り付けています)

一つ夢があるとしたら、私は韓国のアイドル(女の子)が大好きなので、いつかMVなどで身につけてもらえたりなんかしたら嬉しいなぁ…と密かに野望を持っています。
ツテやコネがある方、ご連絡をお待ちしています。←

最後に

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。少しだけお知らせなのですが、2023年8月18日(金)〜8月27日(日)まで、東京駅直結の新丸ビル3FにてPOP UPを開催します!
今回もMAR courtDESIGNEYEさんの一角で展開させていただきます。

ラボグロウンダイヤモンドって実物どんなん?と興味を持ってくださった方や、実際にジュエリーも見てみたい!と思ってくださった方はぜひこの機会にご試着にいらしてください!

先日の大阪ルクアイーレでもPOP UP

アパレルブランドの一角に展開していただいてるので、ふら〜っと気軽に見に来ていただきやすいと思います!


■APARTRY Online Shop

■APARTRY Instagram

最新のお知らせなどはこちらをフォロー!

また、私のSNSは下記です。
■Instagram(約6,000 fw)
多分一番面白い
ほぼ毎日ストーリーズ更新、毎週末質問回答などしています

■X(元Twitter 41,000 fw)
一番気軽で有益
美容や女性の働き方、美しいものなど短文で発信

■note
・一番本質的で超絶有益、有料の場でしか書けないこと多数

主に自分磨きについて、美しいモノと生き方を追求したマガジンをメインに本気で描いてる有料マガジン














この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?