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時事: イスラエル #1 | 2023年10月のガザ

他愛のない記事を書こうとしても どうもなにかが気持ちに引っかかり
その思いをどこかにしたためざるを得ない心持ちで過ごしています。

そして多くの皆さんも同様に しっくりしない日々を過ごされていると想像します。

この場で 社会に対し何の影響力もない自分が 何かを書くことが
自分自身の健全な精神衛生維持の効果以外に何の実効性も伴わず
無力な事なのは承知の上で

2023年10月にイスラエルで始まった惨事に対し
人命保護の常識的観点から 一刻も早く
一時的停戦と救命行為が
ガザ地区で始められることを願います。


ウクライナへの侵略戦争の落とし所も未だ見えない状況であり
地震、洪水などの気象問題や人災を含め 不穏な世界情勢は
我々を これでもか と暗澹な気分にさせますが

日々 そしていまこの時間にも
世界の報道機関から配信される 神も仏もない殺戮に溢れたガザ地区からの映像で
病人、高齢者、妊婦、子供などの弱者が 凶悪な暴力の巻き添えになっていることを嫌というほど見せつけられる毎日の中で

生存本能剥き出しの感情や対立する主張を 一旦脇に置き
先ずは生命の無意味な簒奪を避けるための手段を講じることが
現代社会を生きるヒトとしての原則だと感じます。

*表向きには交渉拒否と報じられていても
 それ自身が駆け引きの材料だったり 裏で様々なチャンネルを通じ
 複数の関係者による駆け引きが行われている可能性も
 あるでしょうけれど。


ヒトというのは 何ら高尚な生命体ではなく
DNAを共有するこの惑星の全ての生き物と同様
生命を維持する一種族だと 自分は解釈しています。
即ち 生命の獣性とそれに根ざす対立や対決は否定しません。
好みはともかく それが現時点での ヒトの限界でしょうから。

しかし
事の発端となった、奇襲による無辜の人々の無差別殺戮が肯定されるはずもないのと同様 (=それが戦争という獣性そのものであるとしても)
他方 『目には目を』 の論理に単純に則ろうとするかのように
敵とその属性を共有する人間や社会は 全て無価値で抹殺可能だとばかりに突っ走ることも同様で
ネアンデルタール人や様々な動植物がサピエンスによって滅亡した
牧歌的な太古の昔とは異なり
これほどまでに高度で複雑な相互依存で成り立ってしまっている現代社会を
構成するヒトが 「自分達のDNAを継続するにはどうあるべきか?」 という命題を踏まえれば
宿主を死滅させる細胞にも似た 極めて異常な動きがいま進行しているように感じます。

ヒトという動物が持つ 打算、計算、対話の能力は
難事の際に 存分に発揮されるべきだと思います。


中東 特にパレスチナ問題とアラブ諸国とイスラムについては
初学者の域は出ないまでも 高橋和夫教授による放送大学講座の視聴や
関連書籍の読書を通じ ある程度の足腰はできている自負があります。

パレスチナ問題が宗教紛争ではなく 領土紛争だという高橋教授の指針をアンカーにすると
この紛争を政治利用したい周辺国や 単にユダヤ憎しとするアラブの中の人々の関わり方には辟易します。
元々 過激派の無差別殺人が容認されるはずはありません。

一方 過去の中東戦争と同様 完膚なきまでに相手を叩き潰す暴力と
相手を押さえつける示威行為だけが
隣人との有効な関わり合いだとするユダヤ国家の一貫した態度には
いつの時代に生きているのか? と 半ば落胆させられます。

もっとも
何度も右側の表舞台に返り咲いてきた強かなネタニヤフ首相の暴力性は
前々から危険視されていました。
また 現在イスラエル国内世論の首相指示率が20%台に下落したとの報道も
殺戮第一の軍事活動に多くの理性的なユダヤ人が支持しない証拠でしょう。

ひたすらにイスラエルが誹謗され、隔離と放置が続き 手を出さざるを得なかったハマスとどちらが残虐なのか、と二元論の天秤にかけるだけの
粒度が粗い三流プロレスのような単純比較を脱して
双方が双方の長期的打算に基づき まずは人質を含む無謬の生命の殺戮を停止してほしいと思います。
(戦争にもルールがあるそうなので)殺戮ゲームはその後で開催するのが順序でしょう。

とはいえ
憎しみの連鎖だけが選択肢ではなく
ラビン首相とPLOアラファト議長の不可能とも思われた和平交渉と合意を 自分の世代は目撃しました。
それもまた ヒトが選択した解であり 事実です。


自分の浄財が どの程度効率よく集金組織経由で問題に投下されるか 判らないので 募金の類には慎重なのですが
本件では明らかに燃料を含む物資や供給の不足が明白そうなので
日本赤十字社を通じささやかな募金をしました。

勤め先から従業員全員宛に募金案内が配信されたので
指定されたWebsite経由で申し込みを行ったのですが
受付終了後に 「振込みは自分で銀行/ATM手続きせよ」と表示され
ちょっと拍子抜けしました。

従業員がそれぞれ指定した額を給与支払い口座から自動天引き+振込みするシステムだったら 社内で相当の募金額が見込めると思うのですが。。。。
営利企業というものは そこまで積極的にSocialな世界に踏み込もうとしないんでしょうかね。


<おまけ>

(1) パレスチナの人の伝統的な料理はこんな感じのようです。

20 Most Popular Palestinian Foods

誰もがこんなご馳走にありついているかはわかりませんが
これを食べる人の誰にも 家族、親族、身内、友人がいることでしょう。

そんな当たり前の日常を過ごす生命が 予告もなく 無抵抗に
一瞬で無と化すのって どういうつもりなんでしょう。

周囲や自らの所有物のすべてが無と化した後に 残され 或いは自らの身体や精神までもが損なわれ なお 生きざるを得ない生命に対して
何を語るつもりなんでしょう。

(2) ガザ地区の生活のひとコマ

2012年当時のスナップのようです。
どこの民族にもあるような生活が当然ここにもあります。

悲惨な画像に飽き飽きしているので 同じDNA構造を共有する人間の仲間の普段の生活を探しました。

卑劣な過激派の同胞だったら 人道的配慮なぞ無く 殺害しても構わない
って
どこの世界に住んでいる口が言うんでしょうね。


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