見出し画像

【読書感想】家事本の極致にたどり着くーー有元葉子著『毎日すること。ときどきすること。』を読んで

有元葉子著 講談社 2016年出版

 ブックオフで見かけて安くなっていたので購入した。

 有元葉子の本読むと、彼女のマネをするというよりも、自分も有元葉子になるしかないな、となんとなく感覚的に思う。彼女の生活スタイルは無駄がなくて、完璧。でも何かが完璧すぎてマネができない次元にあるような気がする。エッセイ読むといつもそう思う。レシピもすごくシンプルで素材の味が生きているものが多い。要するに、いいもの使っているってことね、高価なもの買ってるのね、って思うんだけど、そういうとこ含めて自分も彼女のスタイルをマネすることはできない。できないんだけど、有元さんの本読んでると、要するに、「有元葉子になればいいんでしょ」と思う。なれないのを分かっているからこそ、そう思う。

 でも、例えば、掃除に関しては、「気づいたときにやる」という彼女の方法が一番私には納得がいく。いろんな掃除の本とか読んだんだけど、要するに自分の改善点は、めんどくさくて、気が付いたとき、気になった時のさっとひと拭きみたいなのが足りない。気が付いたときにやる、をモットーにしようと思った。もともと日々の掃除怠っていなければ、大掃除など改めて掃除することなどないのだ。この考え方が一番しっくりきて、めんどくさがり屋の自分を反省するに限る。

 まあ、めんどくさくてできない、というのが多数だから、きっと、いろんな啓発本などが出版されているのだと思うが、この本読んだら、一周回って、気になったらやる、という一言で充分です、ということになった。

 正直最近、家事本とか読み飽きた。一人暮らしの私がそんなの読んで意味あるの?、と思うかもしれないが、一人暮らしの家事は「気になったらやる」ができたら十分です。それができなくても誰も咎めない。だから一人暮らしは気楽でいい。ただ、自分で自分を律することのたいへんさは、ある。そこがある程度クリアできれば、それでいいんだな、と思うようになった。

 でもその他多くの家事本よりは、有元さんのエッセイは、彼女の生き方のようなものがすべて語られているようで、読んでいたら私も私のスタイルを形にしていこう、という気持ちになった。

 楽しく生活して生きていきたいね。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?