見出し画像

ベランダ園芸ー実生


  福島へ行ったとき、五葉松を実生から育てている盆栽家の所にいって、針金の掛け方を教えてもらったことがある。私はもともと植物が好きで、盆栽にも興味があった。それから「実生」という言葉を知り、盆栽を実生から育てることに興味を抱いた。木というものが実から育つなんて、考えてもいなかったことだったし、ロマンがあると思った。
 団地のベランダではいろいろ制限があり難しいな、と思っていたが、いとうせいこうさんの『ボタニカルライフ』というエッセイに出会ってますますベランダ園芸熱が高まる。

画像1

 たぶん、いとうせいこうさんと植物に関しての興味の度合いと今持ち合わせている下知識が同じくらいなところが、このエッセイがツボにはまった理由だと思う。

どんぐりを植える


 まず、どんぐりを植えて芽を出す、ということを目標にした。今まで、なんとなく土に突っ込んでいたが一向に芽が出なかった。本気になったのが、2018年。
 いつ土に埋めていいのか分からなかったが、山のどんぐりは普通に落下して、そのまま土の上にあって大きく育つんだから、ひろったらすぐに植えてみようと思った。そして、森の環境を再現。(ただ腐葉土を被せただけ)

画像2


そして、4月ついに芽が出た。

画像3


5月にどんぐりをひろった山に行くと落ちていたどんぐりから同じように芽が出ていた。

画像4


昨年の秋は、赤く紅葉もした。

画像5


そして現在。発泡スチロールから個別に植え替えてみたのだが、そうすると水やりが大変で、何本か枯らしてしまった。残りになったのがこれだけ。
今知りたいのが、このビヨーンて伸びてしまった木をいつ切断すればいいんだろう、ということ。小さく、太く育てたいんだが、こんなにノビノビになってしまった。剪定のタイミングを完全に逃した。

画像6


何本かは、冬に針金掛けて曲げてみたんだが、どうだろう。

画像7

結論


いや、実生からなんて、何年たてば形になるんだ、すげー先の話だな、と思っていたけど、私の人生、全然変化がないまま30代後半になったから、2018年から2021年の今までは大したことはなかった。そして木はどんどん大きくなる。
 しかし、水やりが大変なのも事実である。発泡スチロールから植木鉢に一本一本植え替えてから、一つ決めたことがある。今度、長期で家を空けるときは、お風呂に水を張って、そこに植木鉢を浸そうと思った。

 あと苗木との違いは、実生から育ててる苗が途中でお亡くなりになると、悲しさが100倍くらい増す。芽がいっぱい出てたときは、こんなに大木が増えても困るな、と優雅な悩みを抱えていたが、育てていると、それが全部大きくなるまで健康にそだつわけではない、と分かった。それが植物の世界。分かってはいるけど、自分の手入れ次第なところもあって、なかなか思い入れることはある。

参考にしたどんぐりの絵本。

画像8


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?