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身体の不調と向き合うおじさんーー『すこしだけ生き返る1』を読んで

 うすくらふみ著 小学館ビッグコミックス 2023年出版

 本屋さんを歩いてて、表紙の絵が感じが良いと思って購入した。おじさん弁護士の話だと思っていたが、思っていたより軽い感じのコミックだった。

 弁護士事務所を持つ40代前半のおじさんが、若い女の子の従業員を雇ってってそこの事務所で繰り広げられるお話。といっても、身体が四十肩だなんだといって、あちらこちら不調が生じ、それにどう対処すると痛みが和らげられるかといったちょっとしたエクササイズが挟まっているという構成になっているマンガ。エクササイズはちょっとしたストレッチから、ヨガのポーズを取り入れたものまで、まあ理にかなっているな、といったものだった。

 話の展開としては、「孤独のグルメ」みたいな語り口調の主人公のおじさんが、最終的にはエクササイズをして終わる、という流れなんだが、単純な話の流れは、一話、二話と積んでいくと、またかい、と思って、つい笑ってしまう。こういうマンガってあんまり続けようがないと思うんだけど、今後、大きな事件が起きたりして、おもしろいハプニングがあるんだろうか。こうご期待。

 弁護士の話としては、一般市民のささやかな悩みで訴訟沙汰になるような話などが描かれているが、大したことではない。このマンガにとって大事なことは、年をとると、日々身体に支障をきたし、それとうまく付き合っていかなきゃいけなくて、そんなおじさん心情が描かれているのがポイント。最終的に、ジムに通うような展開になっても、まあ面白いかな、とは思うが、タバコを吸う習慣はやめないでほしい、と思う。


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