水谷もりひと@日本講演新聞 魂の編集長

30年以上社説を書き続け、現在も心揺るがす社説を配信中。 著書に『日本一心揺るがす新聞…

水谷もりひと@日本講演新聞 魂の編集長

30年以上社説を書き続け、現在も心揺るがす社説を配信中。 著書に『日本一心揺るがす新聞の社説』シリーズ、『仕事に“磨き”をかける教科書』『あなたに贈る21の言葉』など多数。 社説は中学3年生の道徳の教科書(東京書籍)や大学入試(小論文)にも採用されている。

最近の記事

99%は正しい。じゃぁ1%は何?

こんな話を聞いた。 ある夫婦が喧嘩をした。 今回は高校生の息子がいるところでした。 妻の主張には一理あった。 夫婦喧嘩のあと、その妻、息子にとっては母親。 彼女が息子に聞いた。 「お母さんは間違っていないよね?」 息子は言った。 「うん、お母さんの言ってることは正しいと思う。 99%、間違っていない」 母親は言った。 「何? 99%? あとの1%は何?」 息子は言った。 「お母さんはね、言い方が悪い。 あんな言い方をしたら、夫婦の関係が壊れる」 正しいことを主張する

    • 子育ては出会いと別れの繰り返し

      人生は「出会い」と「別れ」の連続です。 別れは悲しみが伴いますが、 出会いにはちょっぴりワクワクしたり、ドキドキ感もあります。 「ちょっぴり」というのは、出会った時はまだ未来が分からないからです。 大きな喜びが未来にあるかもしれないし、 特に新しいストーリーが生まれないまま消えていくかもしれません。 悲しい別れの代表は「死」でしょう。 生きていた時と同じ感覚の肉体で出会うことが、 二度とできないことを知っているかです。 もう一つ、気付いていないかもしれませんが、 子どもの

      • 何となく生きていませんか?

        何となく生きている気がする。 で、ある講師の講演の中にその答えというか、ヒントを見つけた。 多くの人が何処から来て何処に行くのか知らないから、 「何処に向かっていくのだろう」という疑問すら持たずに生きている。 これが「何となく生きている」原因ではないか。 つまり、物心がついたとき、すでに生きていたからだ。 たとえば、宮崎から飛行機に乗って東京に行き、 そこからロサンゼルスに行ったとする。 アメリカで出会った人から 「どこから来られたんですか?」と聞かれたら、 はっきり答

        • 学校、家庭、そして会社

          TBSの金曜ドラマ『不適切にもほどがある』全10話が終わりました。 1986年にいた中学教師と、2024年にいたフェニストの社会学者が 入れ替わってタイムスリップするというドラマです。 それぞれの時代の価値観に打ちのめされる2人。 そのドラマを観ながら、1980年代って問題は山ほどありますが、 まだ希望があった時代でした。 1945年。「終戦」というか「敗戦」というか、 とにかく戦争が終わって、戦前のものがすべて否定されました。 新しい「戦後日本」がスタートして、 最初に

          心の痛みはあっていいんです

          過去を振り返ると心の痛みを感じることがあります。 その心の痛みはあっていいんです。それはそのままでいいんです。 それを無くそう、取り去ろうとするから苦しくなるんです。 人生、誰にも嫌なことはあるし、嫌な人はいます。 「それいうことはあってはいけない」 「そういう人はいてはいけない」と思うから苦しいんです。 「嫌なことって当然あるもんだ」と思ったらいいんです。 自分も誰かにとって嫌なことを作っているかもしれません。お互い様です。 それからモヤモヤもあっていい。 生きていく

          「老い」を追い抜く

          歳はみんな取るものだ。 みんな歳を取りながら生きている。 年を取りたくない人は今すぐ死ぬしかない。 つまり、歳を取ることは有り難いことなのである。 だから「歳を取ったからモウロクした」と考えるのではなく、 「モウロクするほど長生きしたんだ」と喜びましょう。 「とうとうおむつをしなければならなくなった。情けない」と考えるのではなく、 「おむつが必要になるほど長生きしたんだ」と考えればいいのだ。 若い人にも言いたい。 「ついにうちのばあさんの介護が始まった。大変」と愚痴るので

          あいさつは心でするもの

          松原泰道老師は東京・港区にある臨済宗・龍源寺のご住職だった。 1907年に生まれ。2009年、101歳で逝去されるまで、仏教界の重鎮のお一人だった。 41歳の時に出版した『般若心経入門』(祥伝社刊)が記録的ベストセラーとなり、第一次仏教書ブームのきっかけを作った方だ。 松原老師の講演を聴いたのは25年ほど前。老師はそのとき、92歳。 「現代人が失ったもの、それは『呼びかけ』『声かけ』だと話されていた。 そう言えば、便利な世の中になったと感じることのひとつが、 ものを言わ

          正しいマイナス思考

          新年が明けて1日も経っていないのに起きた北陸の大地震。 そして翌日。 その救援に向かおうとしては海上保安庁の小型飛行機とJALの衝突事故。 お正月にこんな大惨事と大震災が連動して起こることは過去に例はない。 ということは、過去に起きなかったからといって 今後も起きないということはない、 ということが証明されたということです。 それにしても日本航空の乗客救出劇は見事としか言いようがありません。 これは何なのか。 日頃の訓練の賜物でしょう。 僕は地域の自治会長をしていた頃、

          二人の小さなサンタ

          もうすぐクリスマス。 随分前にある雑誌に載っていたクリスマスにちなんだ、 いい話がありました。 僕の「感動ノート」にメモしていたので、正確ではないのですが、 こども未来財団が子育てに関するエッセイを募集していて、 「二人の小さなサンタさん」というタイトルのエッセイが 入賞作品として紹介されていたのです。 あるおばあちゃんが12月24日に娘に電話を掛けてきました。 「ゆきちゃん、今年は私の家にもサンタが2人も来たよ」って。 ゆきちゃんというのはおばあちゃんの娘さんです。 小

          ビジネス本の漫画はいかが?

          日本講演新聞のコラム『人生繁盛』を連載中の中村信仁さん。 中村さんのベストセラー著『営業の魔法』がこの度、漫画になりました。 今までビジネス本の漫画はちょっと避けていたけど、 これはすごく勉強になりました。 どういう話かというと・・・・・ ******************************* 主人公は業務用の空気清浄機の営業をしている小笠原さん。 たぶん20代。 回っても回ってもまだ1件も売れていない。 心身共に疲れ果て、カフェに入って時間をつぶしていたある

          おじさんは『あの花が咲く丘~』をどう観たか。

          今年、公開された邦画に特攻隊を取り上げた作品が2つありました。 2つともこの年末に上映中です。 1つは『あの花が咲く丘で 君とまた出会えたら』です。 原作の小説は主人公が女子中学生ですが、 映画のほうは女子高生になっています。 もう1つは『ゴジラ -1.0』です。 こちらは最初の本の1シーンですが、 主人公が特攻兵という設定です。 映画がヒットするかどうかの大きなカギを握っているのは やっぱりキャストです。 『ゴジラ -1.0』では 神木隆之介 浜辺美波 山田裕貴 吉岡

          おじさんは『あの花が咲く丘~』をどう観たか。

          日本人、必見11月20日号

          日本講演新聞という新聞を・・・・・ もう30年も前から制作、編集、発行しています。 読んで字のごとく「講演会を取材してその中身を伝える」という新聞です。 11月20日号の予告をします。 開運アドバイザーの崔燎平さんってご存知ですか? 彼の講演を滋賀県草津市まで行って聴いてきました。 「運の上げ方」です。 欧米社会、特にアメリカ。 日本のマスメディアに触れていると、良くない情報ばかり目につきますが 実はアメリカのいいところってたくさんあって、 何よりも社会の基礎がしっか

          電話というアナログな伝達手段

          わが家に電話機が設置されたのは1976年、高校2年の頃だった。 世間的にはかなり遅い。 両親が電話がなくても全然不便を感じてなかったからだと思う。 実際、電話機がやってきても、親が電話で誰かと話しているところを見たことがなかった。 そういうこともあってわが家では電話は身近な家電ではなかった。 だから、僕は未だに電話が好きじゃない。 自分から掛ける習慣がない。 掛けるとまず「すみません」と謝らなければならない。 だって、相手はその時、何かをしていたわけで、 僕が電話を掛けると

          電話というアナログな伝達手段

          劇場版の地方議会

          2023/10/11のブログです(水谷もりひとブログ引っ越し中~!) 安芸高田市の市長と市議会の騒動をネットで見ていると、 面白くて仕方がない。 当事者、特に市議会の議長さんや清志会の議員さんは 日々怒り心頭なのでしょうけど、 京都大学を出てのか知らんが、 三菱UFJ銀行のエリート社員だったのかも知らんが、 石丸市長は優秀過ぎて、古参の議員さんにはもう歯が立たない。 しかし、プライドがある。 長年議員をやってきたそのプライドを 40歳になったばかりの若い市長に 散々、ボ

          今日の朝礼『根源へ』を読む

          2023/09/21のブログです(水谷もりひとブログ引っ越し中~!) わが社の朝礼は月曜日は幹部社員が交代でスピーチし、 金曜日はスタッフが交代でスピーチします。 火曜日から木曜日は、今は10月14日の「執行草舟オンライン講演会」に向けて 執行草舟さんの著書『根源へ』をみんなで輪読しています。 今日、輪読した箇所を水谷謹人流にまとめました。 ****************************** 個人に運命があるように、 民族や国家にも運命や宿命があります。

          皆さん、生きてますか?

          2023/09/18のブログです(水谷もりひとブログ引っ越し中~!) 皆さん、生きてますか? ちゃんと息をしてますか? 生きているという実感、ありますか? 息をしているという実感、ありますか? やなせたかしさんが1960年に作詞した「手のひらを太陽に」は名作中の名作です。 すべてがここに集約されています。 「生きているから歌うんだ」 「生きているから悲しいんだ」 「生きているから笑うんだ」 「生きているから嬉しいんだ」 「生きているから踊るんだ」 「生きているから愛す