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気になっている田舎の親のこと③ どこで介護を受けるのか?

左半身不随になってしまった母。
ひとり暮らしは突然の終わりを告げました。
もうあのうちに帰れることはないんだな…と切ない気持ちになりました。

脳内出血して緊急入院した場合、運ばれた急性期の病院にいられるのは症状が落ち着くまでの約ひと月、そのあとリハビリのための病院に移り、その時の主治医により回復がこれ以上期待できないと判断されると退院になると教えられました。

これからをどうするのかを決めていかなくてはいけません。
このまま田舎にとどまるのか、息子のもとに移動するのか。
一番の問題は退院した後の介護施設だと考えました。
全く知識がない状態からのはじまりでした。

お金の問題

まず、お金のことを考えました。
これからどのくらいのお金が必要なのかを概算し、母の預貯金がいくらあるのか、毎月の年金はいくらもらっているかを確認しました。
入院にかかるお金に加えて、今まで住んでいたうちの片付けや退去費用、田舎を離れるなら移動費、施設に入るための経費、結構な金額がかかりそうでした。今後も想定外のお金はかかるだろうと考えられたので、介護施設は毎月の年金内で収まるところに的を絞りました。

お金のことを聞くのはためらわれますが、事前に聞いておくことをお勧めします。命はとりとめても母のように認知度が一気に下がってしまうことも起こり得ます。探し出すのはなかなか大変な作業です。

◎定期預金など本人以外の解約に時間がかかるものはある段階で解約し、普通口座に入れておいてもらう。
◎暗証番号、通帳や印鑑の置き場所は聞いておく。
◎年金や預貯金の額はおおよそでも聞いておく。

どこで介護を受けるか問題

「年金で入れる施設」とはどんなところがあるのか?
手始めに地域の相談センターへ出向きました。
そして「特別養護老人ホーム」がそれにあたること、県外の人でも申し込めること、人気のホームは待機者がかなり多いことが分かりました。

特別養護老人ホームに的を絞り、田舎とこちらで状況をリサーチした結果、田舎での入所は難しいと判断しました。

まず、母の住んでいた田舎には特別養護老人ホームの数が驚くほど少なく、反して老人の割合は高いため、ものすごい待機者の数でした。しかも田舎の中でもより不便な場所にあって、カンタンに行くことも難しそうでした。

後日いろんな施設を見て分かったことですが、施設のルールとして「通院は身内の付き添いが必須」「できるだけ協力」など、離れてると不可能なこともありました。高い料金を払う私設の介護施設なら融通が利くのかもしれません。
年金内で入れる「特別養護老人ホーム」を選択した場合、「親は田舎を離れる」と考えた方がいいかもしれません。

田舎からの移動手段

介護施設をこちらで探す方向性が定まったということは
どこかの段階で母を移動させなくてはいけません。
どの段階で移動するか…?
座ることもままならない状態、どれくらい回復するのかも分かりません。
まず病院から提案を受けたのは介護タクシーによる移動でした。
特別な車に寝たままの状態で約300kmの移動。
元気な身体でもしんどそうなのに、弱った体で耐えられるのか…
家族で話し合った結果、倒れてひと月しかたっていない身体には負担が大きすぎるということで、リハビリ期の途中までは田舎の病院で過ごし、ある程度回復したところで移動することになりました。

介護が必要な状態での移動は看護師が同行する必要があるため、かなりの高額になります。状態によっては介護タクシー+新幹線など併用する場合もあるようです。

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