産後の骨盤底筋群トレーニングってどうやるの?

本日は産後に悩みやすい尿漏れ対策として認知度が上がっている「骨盤底筋群のトレーニング」についてお話ししたいと思います。

巷では「膣トレ」というフレーズで聞くことも多いと思いますが、要は骨盤底筋群という体幹のインナーマッスルのトレーニングです。

産後は体の多くの場所に変化が起こりますが、骨盤底筋群も産後のコンディションを改善するためにとても重要です。

それでは骨盤底筋群とは何か?それをトレーニングする方法と注意点は何か?を見ていきましょう!

骨盤底筋群とは?



骨盤底筋群は、その名の通り骨盤の底にあります。ハンモックのように臓器を支えてくれていますが、妊娠・出産を通じてその機能は弱まり、尿もれなどの問題を引き起こす原因となります。

産後の女性に多いトラブルではありますが、産後の女性にとってだけでなく、骨盤底筋群の問題は男性の頻尿や尿切れの悪さの原因にもなるので、男性も注意すべき問題ではあります。

骨盤底筋は骨盤の底から体幹を支え、安定させる役割も果たしており、腰痛の予防にも不可欠です。そのため、産後の骨盤底筋トレーニングは尿漏れ予防だけでなく、産後の体を動かしていくために必要な対策と考えられます。

どうやって鍛える?


トレーニング方法として一般的なのは、尿を我慢する動作や、お尻の穴を締めるように力を入れることです。これらは骨盤底筋を意識し、強化するのに役立ちます。
また、骨盤底筋群をトレーニングすることによって女性ホルモンに影響を与えたり、自律神経が整ったりするという主張も散見されますが、そんなことはありません
姿勢や体の支え方・使い方が改善することによって、間接的に自律神経やホルモンに働きかけることはあるかもしれませんが、骨盤底筋トレーニングをやれば改善するというわけではありません。

トレーニングをする際の注意点


産前・産後女性の姿勢の特徴として、腰椎が前弯し、骨盤が前傾している、いわゆる反り腰姿勢があります。実はこの状態では、骨盤底筋は適切に機能しません。骨盤底筋が十分に働くためには、反り腰姿勢を改善する必要があります。骨盤を適正な位置に動かす、というのは、言うだけなら簡単で、実際にやってみるととても難しいんですよね。

反り腰で固定されてしまっているのが問題なので、その状態から一時的にでも脱することができればよい、と考えると、腰の周りの筋肉をリラックスさせてあげてからおこなうことによって、骨盤底筋群が機能しやすくなるためトレーニング効果が期待できます。また、収縮も感じやすくなるはずです。ちなみに大殿筋などの臀部の大きい筋肉が過剰に緊張している時にも骨盤底筋は意識しにくいのでリラックスさせてから行うとよいでしょう。

腰の筋肉をリラックスさせる方法として一番簡単なものは、「横向きに寝て背中を丸めてゆっくり呼吸をする」です。吐く息を長くすることでより腰の筋肉は緩みやすくなります。マッサージをしてもらうのも効果的ですが、腰のマッサージというよりは背中のあたりを軽くさすってもらうような方法がリラックスには適しています。強いマッサージは逆に腰を緊張させてしまったり、痛みを誘発する可能性があるので産後は特に注意しましょう。

大殿筋などの臀部の筋肉は、テニスボールなどを使ってほぐすやり方が楽かと思います。強い圧をかけなくてもほぐれるので、おススメです。臀部に当ててコロコロ転がすだけでもリラックスしてきます。

産後の骨盤底筋トレーニングは、産後の女性の健康を支える重要な要素です。適切なトレーニングによって、尿もれや腰痛を予防し、日常生活の悩みを解消することができます。産後の身体の変化を理解し、少しでも悩みを減らし、ストレスを解消するためにも、骨盤底筋トレーニングを実践していきましょう。
実践する際には、体のコンディションを整えてから行うことが大事です。ケアには少し時間がかかってしまいますが、その準備が効果を引き出すには必要です。ぜひともトライしてみてください!

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