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尿路結石治療体験記~手術の続き

さて、脊髄注射をして下半身に麻酔をかけた訳ですが、それが効いてるかどうかチクチクして確かめます。薬かなんかが入っていたアルミパックの角のとがったところを太ももの方から腹の方にかけてチクチクして行き、痛みを感じるかどうか確かめていきます。やっているうちに段々麻酔が効いてきて足の付け根まで感じなくなり、感じないところが段々上に上がってくるのですが、へその辺りまで来ると痛みを感じるようになりました。もうちょっと待ってみましょうというのですが、しばらくしてもやっぱりへその辺りで痛みを感じます。へその上辺りまで感じないようにならないと、手術中痛みに耐えられなくなるとのこと。どうも私は麻酔の効きが悪いようです。と言う訳で、まさかの脊髄注射の追加となりました。

マジですかと抵抗したのですが、痛くて耐えられないよと言われ、それはもっと嫌だと観念しました。この件では、観念してばかりです。また背中を丸めるという恐怖の体勢になり、再度広範囲を消毒して、なんとまた事前麻酔を打つところからでした。動かないで下さいねと言われたとたんに注射をされ、反射でびくっとしてしまいました。動くのは、宜しくないそうです。それから、もう痛くはないと分かって少しは安心した脊髄注射をされ、今度はようやく麻酔が効きました。後日談ですが、注射したところにでっかい絆創膏を貼られており、風呂に入った時に貼ったままになっているのに気づいてはがしたのですが、注射された当たりをなにげなく触ったらなんか穴が開いた後のような感触が有り、それから怖くて触っていません。

麻酔が効いたので、いよいよ手術が始まりました。やっぱり不安で怖かったので、しゃべってもいいですかと聞いたらダメだと言われました。しゃべると腎臓が動いて危険とのこと。しょうがないので、黙っていることにしました。さて、カメラとか入れられたのですが、ステント交換の時のような痛みはありません。なんとなく何か入っているような感じはしましたが、痛みは全くありません。しばらく痛みが来ないか身構えていましたが、大丈夫のようだったので力を抜くことができました。麻酔は、本当に有り難いです。

2時間は長いなあと思っていましたが、下半身麻酔と言え上半身にも多少効果があるのでしょう、眠くなってうつらうつらとしているうちに時間が経っていました。寝てはさめ寝てはさめのような状態を繰り返しているうちに、なんか腹の辺りでごそごそ動く感じがしてきました。この辺が腎臓か、この辺が膀胱かと思いながら押される感じを追っていたのですが、そのうち腹の中を棒で強く押されるようなかき回されるような痛みを感じ、小声で痛いと告げました。医者には伝わりましたが、処置を続けています。また痛みを感じたので小声で痛い痛いと伝えたら、これ以上は危険なので止めましょうと言われました。石は細かく砕けたのですが、腎臓に取り切れないものが残ったとのこと。今後については、再手術になるかも知れないけど後日検査してから検討しましょうとのことでした。

覚悟を決めて臨んだ手術。これで終わりと思っていたのに終わらない。また同じ手術を受けないと行けないかも知れない。がっかりでした。本当に、落胆しました。砕いてもらった石を見せてもらいその一部をもらうことにし、落胆と共に私は病室に戻りました。砕かれた石は、とがったでこぼこの砂粒のようでした。

<つづく>

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