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辛かった就職活動③ サンバイザーと擬態。

大学の求人広告で見つけたデザイン会社にエントリーすることにした話の続き。

書類選考を通り、いよいよ面接となった。

すると、この会社の面接は、服装自由と書いてあった。

私は考えた。

これは、デザインの会社だし、ファッションチェックの意味合いもあるのでは?と。

オシャレかどうかをみられるのではないか…と。

今普通に考えると、服装自由とはいえ、スーツで行った方が無難だし、スーツを少し着崩したくらいのラフな正装…でいいと思うのだけれど、当時の自分は、デザイン会社のディレクター職(営業職)ということで、少しイキってというか、意気込んで私服で行こうと思っていた。

面接に臨んだ服装ははっきりとは覚えていないけれど、もしかしたら、下は短パンくりいのラフな感じで、上もTシャツくらいのラフさ加減だったかもしれない。

そして、極め付けは、頭にサンバイザーを被って行ったこと。

これも今考えると、無知と社会知らず、恥でしかないのだけれど、当時は服装自由でオシャレさ加減を見られていると思い、また、それがオシャレだと思ってかぶっていっていた。

恥ずかしい。

自分なりに、多少のイキりとかましのような心持ちがあったような気がする。

で、面接ではというと、学生時代にクラブイベントを開催したことなどをアピールし、外交的で、イケイケぽい自分をアピールしたと思う。

楽しかった大学時代の経験から、自分はそういうキャラで、そういう能力があると勘違いしていたところがあったと思う。

今考えると、とても恥ずかしいし、今では、自分は内向的で、人見知りだし、人と接するのも苦手だと認識している。

大学デビューする前は、上記のような性格で、学校でもそういったキャラだった。

でも、自分の認識では、それは、環境が悪く、環境が合わなかった、自分を出せなかったと思っていた。

確かに、人に合わせたり周りの環境に影響されやすいところはある気がする。

でも、本質的には、内向型、繊細で、人見知りなところがあり、引っ込み思案で臆病な、タイプだと今は思う。

でも、そういった性質は、この会社、社会人としてはマイナスで、イケてる社会人としてはマイナスだと思っていた。

そういった本当の自分や、自分の一面には蓋をして、うわべの態度や雰囲気だけ取り繕い、擬態して、演じて、演出した自分で面接をこなした。

そして、幸か不幸かわからないことに、その目論見や演出がはまったのか、バレなかったのか、私はこの会社から内定をもらうことになった。

続く

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