見出し画像

【連載】私、公務員辞めます。

初めて私の身体に異常が起こったのは、問題事も無事に解決し、それなりにではあるが仕事も板についた初夏頃だった。

朝起きて、出勤のために準備をしていたら唐突に猛烈な尿意に襲われた。急いでトイレに駆け込み、尿を足していたところ最後に強烈な痛みが私を襲った。瞬時に私はCMでたまに見かける膀胱炎だと思った。トイレに何度も座り痛みと戦いながら出勤準備を済ませた。トイレに間に合わず漏れてしまう危険を考えて、パンツには生理用のナプキンをつけて、急いで最寄駅にある薬局へ向かった。

薬局でボーコレンを購入して、すぐに漢方薬を飲んだ。すぐに効くわけもなく、何度もトイレに駆け込みながら出勤し、1時間ほど経った頃には常にあった尿意も痛みも無くなり、漢方薬を飲み終えるまでの間は1度も再発はせず初めての膀胱炎が幕を閉じた。

しかし安心したのも束の間、それ以降頻繁に膀胱炎になった。3回目以降からは尿に血が混ざり血尿に変わった。流石にボーコレンだけでは治らないと思い、4回目の膀胱炎の際に私は病院を受診した。すると、膀胱炎はよく言われる尿意の我慢だけではなくストレスからもなりやすい。ストレスが溜まっているはず。他にもストレスによる症状は何かないかと聞かれた。

私はすぐに1つ思い浮かぶものがあった。
というのも、ちょうど先日、仕事中に気付いたら突然耳に膜が張ったような感覚が起こり、耳鳴りもし始めて、周りの声が異様に聞き取りずらくなったのだ。業務に支障をきたすと思った私は、終業後その足で耳鼻科に行ったところストレスからくる「急性低音性難聴」であると診断され、同世代に比べて2割程低い音が聞き取れない状態だと言われていた。

その旨を先生に伝えたところ、早くそのストレスの渦中から抜け出すように勧められた。それと同時に、これ以上膀胱炎を頻繁に繰り返すようであれば手術の可能性もある旨を伝えられた。

病院の受診後出勤し、ありのままを上司に伝えた。上司の反応はというと、
「そうなのね。無理しすぎないようにね。」
とそれだけだった。

今思い返してみれば、当時の私の職場環境は酷かった。
私の後輩以外は全員女性という女性まみれの課で、2人居る上司のどちらも女性だったが、1人はお局様達への媚び売りに精を出し、もう1人はお局様達と異様に仲が悪く、仕事について窓口にお客様が居ても関係なく大きな声で喧嘩をし、その腹いせか憂さ晴らしなのか分からないが、必要以上に私への当たりがキツく私にどれだけ私が悪くないことであっても長時間他の職員の目線がある中怒鳴りつけられ、お局様達とは表面上は仲良く業務をこなしていたが、私がNOと言わないことをいいことに仕事を必要以上に振り分けられ、業務中には他の職員や上司の悪口を書いた付箋が回ってきた。

もちろんこの状況は何度も上に相談をした。改善案も提示した。しかし、公務員ならではと言っていいのか分からないが

「ここはそういう職場だからね〜。」
「本社はもっと普通の人ばかりだからあと少しの辛抱だよ。」
「愚痴ならいくらでも聞くから。」

と言われるばかりだった。

確かに、私の所属していた自治体では税金に関する仕事の職場は、比較的問題児が集められているのは有名な話だった。そのため、よく悪い公務員の例として挙がる「仕事をしないのに給料だけもらっている職員」は在籍しており、そういった職員であっても希望さえすれば当たり前のように再任用として定年後も働いていた。

私は1年目の頃から、そんな職員より真面目に働いて成果も出しているのにも関わらず、給料が少ないことに不満を持ち続けていたが、どこか私も「公務員だしな」という言葉で納得をしていた。

そんな私の身体がとうとう限界を超えて壊れたのは年が明けた1月のことだった。

次回更新予定日:5月23日(月)06:00

※今回お話の中で悪い公務員が居たことに触れましたが、確かに私の所属では結構な人数そういった職員が在籍していましたが、これでもだいぶん改善されてきた方みたいで、真面目に働いている人が大半でした。公務員がみんな悪いわけではないので勘違いしてほしくないなと思います!
ちなみに自治体にもよりますが、高卒でそのまま入社した私の初任給は手取りで13万円程度でした…。その代わり、年2回(6月と12月)のボーナスは合わせて給料3〜4ヶ月分ほどもらっていました。
参考までに…

この記事が参加している募集

多様性を考える

よろしければサポートいただけたら嬉しいです!いただいたサポートはクリエイターとしての活動資金として使わせていただきます。