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今週の選挙(2023 9.10投票)


 今週のキーワードは「自民分裂」 その影響で歪んだ構図の首長選が、いくつか行われており、近ければ絶対に取材に行ったであろう、興味深い選挙が有ります。 是非読んでいただきたく!

 あっ、「今週のオレンジ」も有りますよ。




◎宮城県・角田市議会議員選挙(定数16/19人)

 現職14人、新人5人が立候補し、政党別では公明が1人、共産が2人立てています。

 前回は落選1人の選挙でしたが今回は3人。 そんな中で前回10位12位だった共産候補が議席を守れるかどうかが注目ですが、1人は71歳、もう1人は御年81歳と、最年長(タイ)候補となっております。 新人候補で40代が2人、30代が1人出てきた中で当選出来るのか、、、
 本当は、そういう心配される前に党内で世代交代してほしいのですがね。


◎山形県・山形市長選挙

 3期目を目指す現職に共産推薦の元県議が挑む一騎打ちです。

 新人が立候補を表明したのは8月中旬。  県議を4期務めた方ですが今年4月の県議選には立候補していません。 もしそれが市長選のためなら、もっと前に立候補を表明するハズであり、恐らく無投票になりそうな状況を危惧して立ち上がったのでしょう。
 そのため結果は見えていますが、前回も同じ構図(現職vs共産系新人)だったので現職に対する信任投票として機能するものと思われます。 現職に不満な方は党派性抜きにして不信任票を投じるつもりで新人候補に入れていただいて、現職の評価を明確に数値化していただければと願います。

 先週の枚方市長選でも書きましたが、敢えて候補者を立てた共産にはリスペクトしかなく、批判すべきは候補者を立てなかった立憲などの野党です。


◎山形県・新庄市長選挙

 5選を目指す現職に物産協会前社長と元県議の新人2人が挑む戦いです。

 山形県の知事は非自民系の方でして、この選挙では元県議の新人をガッツリ応援しています。 なので自民系の現職と非自民系の新人による実質一騎打ち、、、 と思いきや、自民は現職ではなく物産協会前社長の新人を推薦するコトにしたそうです。

 つまり現職は、後ろ盾を失ったのですな。 構図としては奈良県知事選で5期目を目指した現職が高市早苗氏の介入で別の候補を立てられて推薦受けられなくなった、あの選挙に似ていますね。
 この選挙は面白そうです。 そうはいっても現職にも自民系の支持者が流れるでしょうから、分裂してるのは自民系だという。 さぁ、どうなりますか!


◎茨城県・牛久市長選挙

 2期務めた現職が引退し、その次を狙って、自公推薦の元県議と、維新公認の翻訳家と、自民党牛久支部推薦の元内閣官房参事官補佐と、元県職員による4人の新人で争います。

 さぁ、ここでも自民分裂です。 正確には自民党牛久支部は元県議と元参事官補佐の2人に推薦を出していますが、調べたところ牛久支部は前回の市長選でも一騎打ちとなった2人に推薦を出していたようで、とにかく「勝ち馬に乗りたい」主義のようです。 なので今回の分裂は「いつものコト」なのかもしれないし、非常事態になるかもしれません。

 それは、こういう自民のゴタゴタを狙って維新が候補を立ててきたから。
 候補者自体は今年4月の東京都北区議選で「東京政党16」(大沢樹生さんが北区長選に出ようとした時に公認していた団体)から出馬し55人中50位で落選したような(しかもその時の肩書きが「東大卒のたこ焼き屋」という)、箸にも棒にも、たこ焼きの爪楊枝にすら掛からぬ人でしたが、看板を維新に変えた途端、真っ当な候補に見えてしまうのが不思議なもので。
 どちらにせよ “落下傘候補” ですからフツーは当選の可能性は低いハズですが、自民が分裂していて、更に市内に維新の県議が1人(トップ当選、市長選候補は2位)、市議が2人おり(しかも2位3位当選)、「維新」の下地は既に出来ているので、もしかしたら、もしかするかもしれません。

 ただ、維新だからとか関係なく、北区議選の選挙公報(PDF)を見る限り、とてもじゃないけど市長の器じゃ有りません。 牛久市民の懸命な判断に期待します。


◎神奈川県・松田町議会議員選挙(定数12/14人)

 現職8人、新人6人が立候補し、政党別では公明共産が1人ずつ立てている、8年ぶりの選挙です。

 現職が4人引退し、三分の一以上は顔ぶれが変わりますが、女性候補が2人だけ(1人は公明)というのが寂しい限り。 40代の女性議員も一期で辞めるようです。


◎岐阜県・関市長選挙

 3期務めた現職、まだ51歳と若いのですが「最長でも3期と決めていた」と引退を表明し、空いた椅子を巡り元副市長と経営コンサルタントの新人2名が争う一騎打ちです。
 候補の肩書きを見て、お察しかもしれませんが現職の事実上の後継者として立候補したのが副市長で「継続」を訴えるのに対し、もう一方が「民間の活力が必要」と「刷新」を訴えています。
 現職が若くて無双していたようで市長選が行われるのは12年ぶり。 自民党は自主投票と決めたようなので、まさに市民一人一人の選択が鍵になります。 果たして結果は。

 ・・・それにしても、51歳で市長を引退する現職は、今後どうするのでしょうか。 野党系の方でもなさそうですし、国政進出するにしても岐阜自民は全5区で盤石の現職が控えています。  まさか、維、、、、?


◎滋賀県・草津市議会議員選挙(定数24/32人)

 滋賀県で2番目に人口の多い草津市。 現職21人、新人11人が立候補し、政党別では自民、公明、国民民主、維新、共産が2人ずつ。 そして、お待たせしました。 参政党が1人立てています。

 自民、公明、国民民主、共産が現職の立候補ですが維新は現有議席ゼロに対し女性新人候補を2人出してきました。 落選が8人と多い中、女性候補を立てて勝算アリと見たのでしょう。
 ところがそれ、“狙いすぎ” の可能性が有りまして、今回、女性候補が9人も立候補(現3/新6)しており、公明共産から出ている女性現職は別にして、残り7人で票の喰い合いになる可能性が有ります。 ココは維新、1人は男性候補を立てるべきだったかと思いますが、、、

 そしてその状況は参政党にも当てはまり、コチラも女性候補。 この喰い合いの中で生き残るコトが出来るのか? 神谷代表も応援に入ったようですが「月曜日」という序盤だったため、そのインパクトが投票日まで残っているかどうかは不透明。

 8月27日の新潟県・聖籠町議選(定数14)で落選が僅か2人という中で女性候補を立てたら他に6人もいて、埋没した結果、最下位だったというコトも有りましたが、今回はどうなるでしょうか。


◎大阪府・交野市議会議員選挙(定数15/22人)

 現職12人、元職3人、新人7人が立候補し、政党別では大阪維新が5人、自民が2人、公明が3人、共産が3人立てています。

 現在、交野市議会は大阪維新と公明と共産が3人会派で並んでおり、大阪維新は第一会派となるべく5人立てで挑みます。 ココの市長は “イロイロ”(下の記事参照)と話題の多い、元大阪維新の山本景氏ですが、維新系お得意の税収確保や小中学校の設備強化、保育園の「おむつ」持ち帰りを全廃するなど成果を上げる一方、

 市長選で掲げた目玉公約が実現しないなど「期待外れ」の声も出ている中、大阪維新は議席を伸ばせるでしょうか。

 一方、共産は前回、9位、12位、15位。 ギリギリで最後の1人が通ったのですが、落選者が前回より2人増え、7人落選する状況で全員当選が叶うかどうか注目です。


◎和歌山県・有田市議会議員選挙(定数15/16人)

 現職11人、元職1人、新人4人が立候補した “定数プラス1” の選挙で、政党別では公明が1人、維新が2人、共産が1人立てています。

 現在維新は1議席確保していますが更に1人立てて議席増を狙います。
 共産は前回最下位当選。 落選者が1人といえども油断は出来ません。  と、いうか、フツーにピンチだと捉えないといけないでしょう。

 それにしても有田市議会、調べてみたら全員男性でした。 今回の候補も女性は元職の1人だけ。 その方は2015年はトップ当選したのに2019年は次点で落選しています。 調べても(公報を含め)何も出て来なかったので分かりませんが、何が有ったのか気になります・・・


◎宮崎県・都農町長選挙

 5期目を目指す現職に元町役場職員の新人が挑む一騎打ちです。

 現職は、これまでの4戦全て選挙戦を勝ち上がってきた、強い市長です。 市内の企業や団体から推薦を得た現職に対し、元町職員で知名度では劣る新人が多選を止めるコトが出来るかが争点となりそうです。 ちなみに都農町は、

 ふるさと納税の牛肉が大人気で、2020年の寄付額が全国5位82億6800万円“荒稼ぎ” し、町の予算の4割を占めていたのですが、2021年に牛肉の調達額が国が定める「寄付額の30%以下」を超えてしまったため2022年から2年間、ふるさと納税制度の対象から外される処分を受けており、今年度までは予算のやりくりに苦労しているようです。


以上となります。
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます。


・・・あれ? そういや今週、立憲の候補、いなかったな
そういうトコだぞ、立憲



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