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【中世欧州料理試作】(5)ラムズ・ウール

このコラムでは、過去試作してご紹介した中世ヨーロッパのアレンジ料理についてちまちまご紹介します。
全部実試作つき&単純に自分の感想や所感なども書きなぐってます。基本的に全部美味しいんですけど、一部「?!!?(なんともいえない味)」ってものもありますので、そのあたりも正直に書いときます。



冬の時期にもってこいのイチオシホットドリンク

拙著商業本「中世ヨーロッパのレシピ(新紀元社)」に掲載している一品で、ホットなりんごドリンクとなります(説明雑)。明確に記述された当時のレシピはないんですが、上流階級から庶民階級まで幅広く作っていたのかな?と勝手に考えています。
ラムズ・ウールは英語で「Lamb's wool」と明記します。羊のウールなんですけど、もっこもこのダウンジャケットとかではないです(@_@。

ご紹介している作り方ですと、

  • アップルサイダーを鍋に入れて極とろ火で温める

  • 少し細かい乱切りにしたりんごとすりおろしたりんごを鍋に入れて少しかき混ぜ、冬のスパイスを加える

  • カップに静かに注ぎ、上からホイップ状にした生クリームでふたをする

  • 美味(感想大事)

って感じなんですが、比較的現代風の作り方にはなります。
昔はアップルサイダーではなくエールを使っていたとされますので、ちょっとした大人のドリンクだったんじゃないかと思います。どうもお子様も飲んでいたようなんですが、加熱してある程度アルコールは飛んでそうなのでまぁまぁ大丈夫だったんじゃないかと(勝手に決めつけ)。

都内にあるカフェとのコラボで作って頂いたラムズ・ウール。
自分が作るよりはるかにオシャレで美味でした(2019年)

アップルサイダー

日本ですと三〇矢サイダーのりんご版とかそんなイメージがあるんですが、ヨーロッパではちゃんとしたりんごのお酒です。フランス語読みの「シードル(cidre)の方がしっくりくる方もおられるでしょう。
ヨーロッパでラムズ・ウールを作るとなると本場のサイダーを使うので、昔の作り方にだいぶ沿った感じになるかと思います。温めるので、ホットワインのサイダーバージョン・果実のりんごモリモリ版っていう感じですかね(?)。

自分が作る場合は、微炭酸の100%アップルジュースを使うことが多いです。某輸入食品屋さんに置いてあったりしますが(下記リンク参照/ネット通販は在庫ないかも)、近所にない場合は100%果汁のりんごジュースと炭酸水を1:1で割ったものを使って頂いてもよきかと思います。

”冬のスパイス”

勝手に命名していますが、いわゆるお好みのスパイスのことです。冬のスパイスは中世ヨーロッパの頃からあまり変わらないラインナップで、現在でもホット(グリュー)ワインには「クローブ・シナモン」を加えるレシピがたくさんあります。この2種類は身体を温める効果があるとされ、中世でもよく用いられていたので、ほぼ必須アイテムでしょうね。

材料として使うスパイスは基本的にパウダー(粉)状のものを使うことが多いですが、ホール(果実/種子のまま)を使ってもよいかと思います。シナモンはスティックがあると香りがぐっと引き立ちますが、価格もまぁまぁ引きあがります(=いささか高め)。

あとはアニスやカルダモン、ジンジャーといった種類も好まれますが、自分の場合は「クローブ・カルダモン・ジンジャー」をベースにして調合し、好みで加えて混ぜ混ぜしてから飲んでください♪という風にしています。けっこうシナモンの香りが苦手な方って多いんですよネ。

ホイップのふた

中世ヨーロッパにはホイップだの生クリームという存在がほぼ皆無だったので、近世以降のアレンジとしてホイップでふたをするという工程が追加されています。
昔の伝レシピによると、エールを思いっきりかき混ぜて泡状のモノを作り出していたそうなので、その名残の姿ということになるんじゃないかと思います。
ホイップのふたは意外にしっかりしておりまして(?)、ホットサイダーと密着率が高いのか、全然熱が逃げないんですね。ホイップなふたがある限りかなり長い時間あっちっち状態だったのをうっすら覚えています。もちろん、アップルサイダーとの相性もよかったです。


下に沈んでいるりんごの果実と一緒に頂くと得した気分になります(断言)。

使うりんご

基本的になんでもいいです。中世ヨーロッパのお料理では「酸味のあるりんご」を推奨しているので、できれば酸っぱい赤リンゴの紅玉がいいとされますが、ラムズ・ウールについては果実も食べるので、甘めの種類でも問題ありません。ただ、「しっとりめのりんご系」だと食感がちょっと変わってくるので、できればシャキシャキ感たっぷりのりんご系(サンふじ・ふじなど)がベストかなと思います。

お味について

カフェコラボの方のラムズ・ウールを飲まれた一部の方は、あまりの美味しさにさらに自宅で作っちゃったってぐらい簡単で美味しいドリンクでございます…と、ご紹介している自分、実はあまり作ってないです(だってホイップ常備してないしおすし)。
ただ、比較的簡単に作ることができるのと、りんごと温まるスパイスが入っているので冷えた身体にももってこいの逸品なので、ご興味がありましたらぜひチャレンジしてみてくださいませ。


「ラムズ・ウール」の作り方は拙著商業本『中世ヨーロッパのレシピ(新紀元社)』に収録されておりますので、もしご興味ありましたらパラパラご覧頂ければと思います。

最後までご一読頂き、有難うございました(^-^)。


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