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読者の心に芽生えたひらめきが、いつしか「バタフライ効果」となって、より良い社会へと向か…

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読者の心に芽生えたひらめきが、いつしか「バタフライ効果」となって、より良い社会へと向かう潮流を生み出すーーー。そのような思いから、微力ながらも真心を込めた執筆に努めて参ります。月2~3回のペースで掲載中。長文になる傾向がありますが、予めご了承ください (^^;

最近の記事

海自機事故の背景にあるもの

年始早々、JAL機と海保機が羽田空港の滑走路上で衝突し、海保機側に多数の殉職者が発生したばかりでしたが、 起きてはならない航空間の衝突事故が、また起きてしまいました。 20日夜、伊豆諸島沖で海上自衛隊のヘリコプター「SH-60K」2機が衝突して墜落したとみられる事故で乗員1名が死亡、7名が行方不明となり、現在も捜索活動が続いています。 防衛大臣は、2機のフライトレコーダーの解析を進めているとした上で「現時点で、飛行中の機体に異常を示すデータはなかった」と述べました。

    • 稲盛記念館 ~ 人生の方程式

      私の尊敬する偉人は「杉原千畝」であることは、以前お話したとおりですが、私には、もう一人、尊敬する偉人がいます。 それは、京セラや第二電電(KDDI)の創業者で、JALの会長を務められた「稲盛和夫」さんです。 南九州は、日本神話、明治維新、東郷平八郎、特攻隊、宇宙ロケットなど、私にとり大変、興味深いテーマが凝縮された場所なのですが、稲盛さんの出身地でもありました。 鹿児島大学のキャンパス内には、同校の卒業生である稲盛さんの記念館があります。 私は、これまでに稲盛さんの著

      • 母と私が紡いだ「魂の成長」という名の物語

        母が逝った 桜咲く春の訪れを待たずして 母が余命宣告を受けてからの日々は 自分史上、最も過酷を極めた 冷静と感情の間で常に揺れ動き 出来ることは何でもやった 私には兄弟がいるが 私とは真逆な人間とだけ言っておこう つまり、私は孤独な闘いを強いられた 次から次に訪れる大きな決断 しかし、自分が最後の砦 知恵を振り絞って、やり切るしかない 身内だろうと、公的機関だろうと 母の気持ちに寄り添えていないと 感じたときは、躊躇なく嚙みついた 時に「あなたみたいには出来ない

        • チブサン古墳 〜 装飾古墳の魅力に迫る

          これまで、宮内庁が管理する天皇・皇族ゆかりのお墓である御陵(みささぎ)について、いくつか紹介してきましたが、 今回は、豪族のお墓、特に古墳時代に作られた装飾古墳(そうしょくこふん)について、ご紹介したいと思います。   古墳時代とは 古来、人々は近親者が亡くなると、時に死者に装飾を施し、時に副葬品として道具や農作物などを埋葬するなど、それぞれの死生観に基づく儀式を行い、その亡骸を棺や墓に入れて弔ってきました。 3世紀から7世紀にかけて、日本各地に大きなお墓が作られた時期が

        海自機事故の背景にあるもの

        マガジン

        • 私の厳選書庫
          21本

        記事

          「八紘一宇」の大御心とは

          宮崎市の中心部にある県立平和台公園には、平和の塔と呼ばれる史跡があります。 神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)が東征に出発するまでの拠点とした皇宮屋(こぐや)の北の丘に、1940年の皇紀2600年記念行事の一つとして建造されたものです。 高さ約37mのこの塔は、かつて八紘之基柱(あめつちのもとはしら)と呼ばれ、当時の石塔としては日本一の高さだったそうです。 四隅には、商工人・和御魂(にぎみたま)、農耕人・幸御魂(さちみたま)、漁人・奇御魂(くしみたま)、武

          「八紘一宇」の大御心とは

          ひむか神話街道 ~ 木花神社を訪ねて

          本日は、天皇陛下のお誕生日ですね🎌✨   日本の天皇は、初代・神武天皇から第126代・今上天皇に至るまで、万世一系の皇統を維持してきた訳ですが、本稿の終盤では、この万世一系の重要性について、少しだけお話したいと思います。 1 今回の主役は、木花佐久夜姫 前回、天孫・瓊瓊杵尊の降臨と天の逆鉾をクローズアップしましたが、 今回は、天孫・瓊瓊杵尊のお妃となった木花佐久夜姫(このはなさくやひめ)が主役となります(カバー写真は、木花神社の境内に装飾された木花佐久夜姫の像)。 2 

          ひむか神話街道 ~ 木花神社を訪ねて

          高千穂峰と天の逆鉾

          ずっと行きたかった霊峰・高千穂峰(たかちほのみね)。先日、念願叶って20数年ぶりに登頂し、天の逆鉾を拝むことができました。 1 霧島連山と高千穂峰 高千穂峰は、霧島連山の一角を成す、鹿児島と宮崎の県境にある山塊です。宮崎県北部に位置する高千穂峡とは異なります。 この一帯は、国立公園にも指定され、多数の群状火山と湖沼で成り立っています。   主峰・高千穂峰は約1万年前に噴火によってできた比較的に新しい山で、西部に活火山の御鉢(おはち)、東部に寄生火山の二ツ石を従えた山容とな

          高千穂峰と天の逆鉾

          陸軍特攻隊の面影が残る知覧より

          戦時中、鹿児島県東部の 大隅半島・鹿屋には 海軍特攻隊の基地があった そして、鹿児島県西部の 薩摩半島・知覧には 陸軍特攻隊の基地があった   その知覧にある 知覧特攻平和会館を訪れるのは かれこれ4度目になろうか… 玄関を入ってすぐ正面に 掲げられている 「知覧鎮魂の賦」は あまりにも壮絶過ぎて しばし、心を奪われる… 知覧について 知覧は薩摩半島の南部中央に位置し、2007年の市町村合併で、南九州市の一部となっています。 町中には、武家屋敷跡が残るほか、陸軍特攻

          陸軍特攻隊の面影が残る知覧より

          神々の息吹を感じられる場所・可愛山陵

          今回は、3つ目の神代三山陵(かみよさんりょう)である可愛山陵(えのさんりょう)をご紹介します。   以前、ご紹介した神代三山陵については、こちら☟ 可愛山陵について 吾平山上陵や高屋山上陵と同様に、ここも御陵(みささぎ)、つまり天皇のお墓になるので、宮内庁が管理するエリアになります。 ただ、他の御陵と違うのは、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)をお祀りする神社が併設されていることでしょうか。 御陵と神社の近くまで車で上がることもできますが、麓から徒歩で上がると、急峻な坂道や階段

          神々の息吹を感じられる場所・可愛山陵

          「出水のツル」と日本の心

          先日、鹿児島県北西部に位置する出水市でツル(鶴)を見て来ました。30余年ぶりの再訪でしたが、広大な干拓地にツルたちが群れを成す風景に、日本の心を見た気がしました。   1 ツルの生態について ツル(注1) は、ツル目ツル科に分類される鳥の総称で、北米、欧州、豪州、アジア、アフリカなど、広く世界各地に生息しています。 (注1) 英語では ”crane" といい、クレーンの語源にもなっている   (1) ラムサール条約 国際社会には、水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る

          「出水のツル」と日本の心

          航空事故の原因を探る

          1月2日 (火) の午後6時前、千歳発羽田行のJAL516(以下「JAL機」)と、物資輸送のため新潟空港に向かおうとしていたJA722A(以下「海保機」)が、羽田空港C滑走路上で衝突。両機は爆発炎上し、海保機の乗員5名が死亡しました。 1 判明した状況 関係する主要アクターと、これまでに判明していることは次のとおりです。 ① JAL機:管制官から着陸許可、衝突の直前まで海保機に気づかず ② 海保機:管制官から離陸許可(と誤認)、衝突までJAL機に気づかず ③ 管制官:JA

          航空事故の原因を探る

          日本のがん治療における本質的な課題とは

          母が余命宣告を受けてからというもの、苦しい日々が続きます。当初、「心の叫び」として2つの記事を掲載しました。 しかし、こういう時こそ、論理的かつ冷静に対応をしなければなりません。   一定の感情に支配された後、理論派としての自分を取り戻して「どのように本人の望みを実現させるのか」という命題に取り組み始めました。   幸い、未知の情報を分析・評価してきたキャリアが生かされ、日本のがん治療における本質的な課題にたどり着くことが出来たと思っています。   日本人の2人に1人はがん

          日本のがん治療における本質的な課題とは

          ひむか神話街道 ~ 鵜戸神宮を訪ねて

          先日、宮崎県日南市の「ひむか神話街道」周辺にある、神武天皇や吾平津媛に関係する幾つかの神社を訪れましたので、今回は、そのご紹介です。   日南(にちなん)という言葉は、日向国の南部を表す地名として、中世の頃から用いられていたそうです。 鵜戸神宮 日南市の少し北の方にある鵜戸神宮(うどじんぐう)は南九州を代表する神社のひとつで、古くから安産・育児・縁結びの神様として厚い信仰を受けてきました。 日向灘に突き出た鵜戸崎は、国の名勝に指定されており、この辺りには海幸山幸神話(前回

          ひむか神話街道 ~ 鵜戸神宮を訪ねて

          神々の息吹を感じられる場所・高屋山上陵

          今回は、2つ目の神代三山陵(かみよさんりょう)である高屋山上陵(たかやさんりょう)をご紹介します。   以前、ご紹介した1つ目の神代三山陵・吾平山上陵については、こちら☟ 高屋山上陵について 吾平山上陵と同様に、ここも御陵(みささぎ)、つまり天皇のお墓になるので、宮内庁が管理するエリアになります。 ここも、一般人が御陵の近くまで行くことができます。その道のりは、やはり自然豊かで、風にざわめく木々の音、野鳥のさえずり声など、神々の息吹を感じることができるスポットでした。

          神々の息吹を感じられる場所・高屋山上陵

          神武天皇からのメッセージ 〜 務めを果たせ

          母のすい臓がんが 発覚してからというもの 悩みに悩んだ   あと何年かで 定年を迎えるけど もう十分だ この仕事のせいで どれだけの犠牲を 払ってきたことか もう思い残すことはない これを機に依願退職して 出来るだけ母の傍に 付いていてあげよう そうすることで 色んな事が丸く収まる そう思って 一度は、腹を決めたが 何日も何日も 気持ちは揺れ動いた 加えて 片道3時間半の道のりを 行ったり来たりの日々 そのうち体調を崩し ストレス性の胃腸炎と 診断された これ

          神武天皇からのメッセージ 〜 務めを果たせ

          すい臓がん・ステージ4 〜 運命に抗って

          この日ほど、神を恨んだ日はなかった … 突然、母に訪れた余命宣告 すい臓がん・ステージ4   選択肢は2つ 抗がん剤を使って延命するか このまま座して死を待つか 神よ、何故あなたは こんな酷い仕打ちをなされるのか … この母が一体、何をしたというのだ   親父を亡くしてからずっと 独りぼっちで 懸命に生きてきたというのに 老いた母に 「十死零生」を突きつけるとは あまりにも酷すぎる 試練を与えるなら 私のような 愚か者に与えて下さい …💧 真夜中に 親父の仏前に怒鳴

          すい臓がん・ステージ4 〜 運命に抗って