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ソーシャルワーカー的業務改善

2020年9月12日にSocial Change Agencyさんが主宰するイベント

コロナ禍でソーシャルワーカーができることを考える

にて、「福祉実践におけるICT活用方法について考える」というテーマでお話する機会をいただきました。

改めて参加してくれた皆さんありがとうございます。

Social Change Agencyとは

「誰ひとり排除しない社会をつくるために、事業活動を通して、社会のさまざまなシステムにソーシャルワークをプラスし、社会の包摂範囲を拡げていくこと」をミッションに掲げるソーシャルワーカーを中心とした組織です。

当日のスライドを公開

当日は1時間程度お時間をいただき、コロナ禍での活動内容、また活動を通して得た気付きをお伝えしました。

当日使用したスライドがありますので、置いておきます。

画面下部の< >マークでページを進めたり戻ったりできます。

内容のざっくりまとめ

現在私は4つの組織・団体で活動しています。

4つ

団体の中で行った取り組みとポイントを書いていきます。

①病院で行ったオンライン面談の取り組み 

現場にICT化を浸透していくためには
 ・ツールの選定、開発する人
 ・現場に業務として落とし込む人

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この両者が必要で、今後重要性を増してくるのは「現場に業務として落とし込む人」の方ではないかと提案しました。

この人材をキチンと組織内で評価し増やしていく事が大事!
というのがポイント1

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②訪問看護で行ったkintone等を活用した業務改善の取り組み

コロナ禍で
・事業所に職員が集まる事
・紙の報告書のやり取り
・人同士が集うミーティング

これらが全て感染のリスクを伴うものとなりました。

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今回はkintoneやZoomを活用し一つずつリスクを回避していった過程をお話しました。

ポイントは
感染の状況や職員のニーズに合わせて就労環境を柔軟に変えていけること

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③何故ICT化を進めるのか?

時間をかける必要のない「作業」を減らして、専門職の本来業務である「支援」を増やす。これが私がICT化を進めるうえで心掛けていることです。

ここでいう作業とは、時間をかけてもかけなくても同じアウトプットのもの
例えば、行政に提出する書類作成、受信したFAXの文面をエクセルや電子カルテに入力しなおす業務等を指します。

このような業務は10分で終わらせても、3日かけて終わらせても、書類が完成した、書き写し終えたという結果は同じです。このような作業時間は出来るだけ短く、かなうならばゼロにしていきたいものです。

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加えて、コロナ禍以降ではICT化は「すると便利な事」から「しないとリスク」となる側面がでてきました。

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ここでのポイントは
これまで通り作業を減らして支援を増やす視点
加えてICT化で患者さん、利用者さん、職員を守るという視点

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④これからのICT化

みなさんの事業者や病院でも何かしらのシステム化を行っていると思います。ただ、こんな課題をお持ちではないでしょうか?

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こんな課題を抱えているのは、病院や介護業界だけではありません、日本中で、いや世界中で同じ課題を抱えており、その解決のために一つの潮流が生まれました。

それがシステム内製化です。

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とはいえシステムなんてプログラムが書けないと作れないでしょ…

いえいえ

知っておきたいのは、システム内製化を支える概念、ローコード・ノーコードの存在です。
これはプログラムを書かなくても業務の課題を解決するシステム開発ができる可能性を秘めた概念です。

考えてみてください。課題は地域ごと、組織ごと、チームごと、人ごとに違ってあたりまえです。

パッケージ製品は全国共通の課題の最大公約的な部分を解決するように出来ている事が多いです。

そこからこぼれ落ちる課題は解決しなくていいのでしょうか?
解決したいけど手段がなかっただけかもしれません。
そんな、解決したいけどできなかった私たちにパワーを与えてくれるのがシステム内製化なのです。

この潮流は日本だけでなく世界中で盛り上がりを見せています。

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SWがノーコードのパワーを得ると起こる事

システム開発の流れはソーシャルワーク業務の流れに酷似している部分があると感じます。

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それぞれの工程でこれまでソーシャルワーカーが培ってきた技術を生かす場面が出てきます。

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私がノーコードツールを活用し業務改善を行う中で見て来たのは、
自分の組織やチームが抱えている課題を、自分たちで解決できると気付いた人たちの生き生きとした姿でした。

そう、人間や組織がかかえている課題を理解し、ICTを用いて環境を変え続ける事で、職員や組織がエンパワメントされていったのです。

実は私たちが日常だと思っているのは、「自分たちでは解決できない…」とあきらめているパワーレスな状態なのかもしれません。

私が目指すのは
人間や組織や地域の課題をICTを活用し環境を変えて行く事で共に解決しエンパワメントしていく

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ICTは業界にとって遠い世界の物語ではなく、今までのSWの技術や理念を活用できる世界

そんな想いで活動しています。

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こちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。
kintone Evangelist Special Interview


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