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野鳥こけし作りを体験しました~新潟県十日町市~

野鳥こけし

野鳥こけし。
新潟県十日町市の松之山の民芸品です。

野鳥こけし作りを体験しました。

プロの野鳥こけし

「野鳥こけし」がなにかというと、様々な色付けをした綿を貼り合わせて、松之山で見られる野鳥など、24種類あると聞きました。

なぜ、松之山で野鳥こけしが作られるようになったのか。

野鳥こけしの原型は、昭和35年頃に誕生したと言われている。
地元の温泉旅館の主人の手により趣味として作られていたというそれは、欲しいというお客さまに分けられていたそうだ。
野鳥こけしが地域の民芸品となるきっかけとなったのは、昭和37年頃に松之山で起きた災害。
大規模な地滑りが発生したため、農耕ができないような状態になったという。
「これは何とかしなければ」と、当時の町役場の方で野鳥こけし作りを農家の副業にと推進したようだ。

https://www.matsunoyama-onsen.com/2018/03/29/01-17/
より

趣味からのスタートなのですね。
地元のお母さんが作り手で、なんとか作っている状況で、後継者不足も深刻だそうです。

野鳥こけし作り

今回体験したのは、野鳥こけしの核に、色付けした綿などを貼っていく作業です。

今回はここからスタート

糊はでんぷん糊とでんぷん糊を溶いた溶液に水。
でんぷん糊を刷毛で野鳥こけしの核に塗り、綿を貼り付けたのち、綿を水を含ませた刷毛で整え、最後はでんぷん糊を溶いた溶液を塗って固める作業が基本的な流れです。

昔は野鳥こけし作りの作業は分業でやっていて、パーツをつくるひと、組み立てるひとがいたそうです。
鳥の羽も手に入りにくくなったと聞きました。
毎年ニュースになる鳥インフルエンザの影響で、特に近年はニワトリの羽が手に入りにくいそうです。

鳥の羽根(ホンモノ)

今回の体験では、野鳥こけしの核に貼り付ける、ひとつひとつのパーツ(綿など)とその向き(結構細かく形を変えていました)を配り、配置しながら丁寧に説明してくれました。
それでも、約2時間かかりましたね。

綿を貼り付けていきます

作り方を24種類も覚えるだなんて、凄いです。
そして一体毎に手作りで、時間を要する丁寧な作業にも驚かされます。

こんな感じで着々と作業

昭和の後期に交通の便がよくなったことも、後継者が育たなくなった理由のひとつかもしれない。
冬場でも他所に出かけられるようになったため、野鳥こけしが内職として広まりはじめた頃と比べると、仕事も自由に選ぶことができる。
かかる手間を考えたら、野鳥こけし作りは割りのいい仕事とは言えない。
「一週間通えば、8日目からは確実にいくらいくらになるって、そういうのじゃない。何回も失敗してやっとこさ、10個のうち1、2個引き取ってもらえるのができるかどうか。お金になるのはそれからだから。」

https://www.matsunoyama-onsen.com/2018/03/29/01-17/
より
完成です

オンライン野鳥こけし作り教室

コロナ禍に行われたオンライン野鳥こけし作り教室が今も行われているそうです。
体験してみませんか。

おわりに

高齢化や人口減少、後継者不足で民芸品も作り手がいなくなり、いずれ消えてしまう運命なのでしょうか。
寂しい話ですが、誰かがやらなくては途絶えてしまいます。
そんな話ばかりですが、残すべきものはなんとかして残したいですね。

トキも!

では。

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