いま心から笑えず苦しい。

実家の父が身体を壊して寝たきりになり、本人が病院へ行くのを拒んでいると実家の兄から聞いたからです。
電話で父と話したのですが、呂律が回ってなくてまともに喋れない状態でした。こっちの言ってることはわかるらしいですけど。

そんなことを聞いても日常を止められず、先日は田畑さん率いるバンド・もらすとしずむ主催イベントを観に、神楽音へ行ってきました。

楽しいことをするたびに電話口でアウアウアーと、オットセイのような声で喋る父の声が聞こえて、心が鎮まってしまう。
母が亡くなってから父との溝がますます深まり、近況の電話をするのは半年に一度ほどで、会話も「そっちはどう？」、「相変わらず」、「身体に気をつけてね」くらいで、お互いの心に踏み込むとケンカするとわかっているから何も話さなかった。

ついにこのときが来たのだなと思う。ずっと話さなければいけないことを話すときが。
でも何を話さなければならないのか、明日会いに行こうというのにまるでわかりません。病院に行くよう説得することは決めていますが。
父がいま何を感じていて、何をしてほしいと思っているのか、そしてそれに応えられるかはまだわからない。
今まで自分のしたいことばかりしてきた。誰かのやりたいことにも寄り添ったつもりだったけど、それは自分のことのように喜べる相手だけを選んできたし、それでいいと思ってた。
父のことを自分のように思えるかなー？今んとこあんまり自信がない。
気を抜くと力が抜けて何もできなくなり、今日も部屋に引きこもって映画を流し見してただけだったが。

これだけは忘れない。もらすとしずむのライブは素晴らしかったし、シナリオライターの仕事を探し続けるし、8月にはインストバンドを組んでライブやるし、スプラトゥーン2も買う。
頭のどこかで「お父さんの大事なときになんて自己中で不謹慎な！」と声が聞こえるが、こいつのことは無視しないが言うことは聞いてやらない。

ごめんね。私は今日と明日のことを考えたい。

#エッセイ #家族 #父 #死 #音楽 #ライブ #もらすとしずむ #神楽音 #スプラトゥーン2 #ライター #シナリオ