見出し画像

継続することの大切さ

昨日は半年ぶりくらいに会う友人とランチを食べに行ってきました。

同じ建築設計の仕事をしている女性で私よりも年は若く32歳。

この子が大学院を出て住宅メーカーの設計部に入社した年に
資格学校で知り合った。

私の方が建築業界が長いので、

知り合った当初は新卒で入社したばかりの友人の初々しい話を聞いては

がんばれ!がんばれ!

と励ましていました。

3年ほど経ち社会人として慣れてきた頃に

「今の仕事辞めるんです…私に設計は向いてない」

と心神喪失な状態で友人は退職しました。

その直後に結婚をして旦那さんの転勤先の2つ隣の市に引越してしまった。

私は「設計の仕事をしていなくてもこれからも仲良くしようね」

と言った反面、今までもこの業界には向いていないと言って
設計の仕事自体を嫌いになる友人を見てきてたので、(特に女性)

あぁ、またか…

と、すごく寂しかった。

私が20代の頃は、設計を辞めるとゆう人に対して

「どうして辞めるの!?向いてる向いてないってなんで数年でわかるわけ?」

「辞めないで!仲間が減って欲しくない!」

とか言ったりして、かなり押し付けがましかったと思う。

が、悲しいことに慣れたからかそんなことももう言わない。(年の功)

3年くらいが悩む節目なのもなんとなくわかる。

ですが、その子は引っ越した先の街で

私でも知っているその地域では有名な店舗設計事務所に就職しました。

やっぱり設計続けるんだ

とすごく嬉しくて、また会う度にお互いの仕事の話をするようになった。

ですが、コロナが流行り出してから
特に店舗設計事務所には大打撃だったようで

仕事が激減してしまい、友人は必要な時にだけ手伝う所員となり、

今は別の職種の仕事に就きながら、
たまに図面を描くお手伝いをしているとのこと。

友人は、もともと京都の大学、大学院で建築史を専攻していて

本当は文化財や建築の歴史に関する仕事に就きたいが

文化財だけを扱う建築士さんの門は狭き門でなかなか難しいらしい。

特に田舎だと役所くらいしか、文化財を扱うとこはないから
今は役所の就職を考えていると。

私にはあまりよくわからない世界だけど

なにはともあれ、この子なりに建築への向き合い方を
模索しているのでめいいっぱい応援したい。

これまでこの仕事を辞めていく友人は
(今回の方とは別)

大体口を揃えて

「自分には設計の仕事は向いていない」

と言う人が多かった。

そりゃ私もしょっちゅう思うけど口には出さない。

そもそも向いてる向いていないとは一体何?ってなる。

私は外国語大学の英米科を出て、アパレル企業に就職をして

そこでディスプレイに出会ったのをきっかけに

建築の専門学校に入り勉強をし直しました。

かなり畑違いからやってきている。

やりたい目標は明確だったけど、それが建築だったのかと
気付いたのが学校に入ってからでビックリしたとゆう

かなりとんちんかんなスタートをした。
(説明会ではその先の夢しか見えてなかったみたい)

当初は図面を描く課題の度に落ち込み、頭が痛くなって
頭痛薬を事務室にもらいに行くくらい製図が嫌いで

矩計図なんて吐くんじゃないかというくらい辛く

何をしてるのか意味がわからなかった。

卒業間際に火打ち材の存在意義を
答えられなくてみんなの前で先生に怒鳴られたくらい、出来も悪かった。

今思うとそりゃ怒鳴られるわ…って思うけどトラウマになった。

あの時怒鳴った先生は

「建築の仕事は10年経ってからが本当のスタートだ」

と言っていたので、10年経った時に

「先生、10年経ってやっとスタートきりました」

と電話すると、おじいちゃんなので泣いていた。

出来が悪かった生徒の成長は嬉しいんだと思う。

年数を重ねれば良いわけではなくて、要はその中身だけど

諦めないでしがみついてでも継続したことは

裏切らないし、力になるということは実体験で経験している。

この仕事を諦めていく人から

「muguは設計の仕事に向いてるから続けれるんじゃない?私には無理」

とか言われると、かなり違和感があり

ムカッとさえする。

自分としては必死でやり続けているだけで、

好きなのかどうかも分からなくなったり、

もう無理だと何度も思いながらも続けてきたことなので

向いてる向いてないとかを決めるのは、そんな簡単なことではない。

だからと言って辞めて違う仕事をする人を咎める気は全くないし

むしろ新しい世界に出会えたならそれも素晴らしいことだと思う。

今回会った友人は、

私と違って小さい頃から建築士になるのが夢で

王道に建築を学び進んできて

社会の現実にぶつかりながらも諦めかけては

また戻ってを繰り返して頑張っている。

正直なところずっと諦めないでって思っていた。

プレッシャーになるといけないから口には出さなかったけど。

もちろん設計の仕事をしなくても友達だけど

会って話をすると

建築の話で盛り上がるから

あ~好きなんだな…ってのが伝わる。

だから多分この子はカテゴリーで言うときっと向いている人なんだと思う。

「私の仕事が忙しくなって安定したら図面描いてほしいな〜」

と言うと

「うん、描く描く!」

と言ってくれたことが何より嬉しかった。

多分これからもお互いもがいては、

あっち行ったりこっち行ったりして悩むんだろうけど

自分たちなりに建築に携わり続けていければいいな、と思えた

また子どもが生まれたらゆっくり会って話そうねと、約束。

楽しいランチになりました!

mugu













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?