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等身大の日常を守るために、私は政治から、社会から、目を逸らさない

綺麗なものばかりを見ているのは甘えではないか。それは私が社会人になって思い始めたことでした。今までも世界では悲惨なことが起きていたし、日本の政治は到底褒められたものではなかったのだろうけど、自分が親が私を産んだ年に近づいてから日々思います。あれ、こんな世界で、日本で、大丈夫なんだっけと。

政治を、社会を、もっと真剣に考えなければいけない。無言でいたらYESになってしまう。反対なことには声をあげなくてはいけない。政治家が特権的に罪に問われない社会など、見逃してはいけない。政治と宗教の繋がりを断絶し、かつ、三権分立を実態としても取り戻さなくては。基本的人権の尊重を、絶対に憲法に残さなくては。

これを、ライターのアカウントでいうのは、戦略的には間違っているのかもしれません。私はトラベルライターになりたいのだし、エッセイを温かい空間に守りたいから。そして、noteの自分の空間で発信するだけでなく、お仕事で外部と繋がりたいと思っているから。

でも、例えば推し用のアカウントで政治的発言が嫌われたり、クリエイターや芸能人は政治的な色からは遠ざかるべきだと言われたり、私はそういうのすごく嫌なのです。だって、全て自分たちの生活の土台じゃないですか。

もし一部の人の意見が政治に弾圧されていたら、その弾圧対象が自分には関係ない、なんなら気に食わない相手だったとしても、次は弾圧されうるのが自分だと、権力を止めなければならないと思います。分断と弾圧は序章にすぎず、私たちが自由に自分の声で話せない、自由に好きなものを愛せなくなるのは、ほんの水面下の些細な動きからだと思います。

それが、日本では国際女性デーに共同親権の閣議決定が強行されたり、野党の国会でのヤジが注意対象になったり、自民党の裏金議員が見逃されたり、もう十分に表立った独裁的な動きが出てきているんじゃないのか。私は恐怖を感じます。

そこにきて、デモをネタにした冷笑的な笑い。政治を語ることや、自分たちの権利のため、あるいは未来の子どものために行動する人たちを、冷めた目線で見るのがかっこいいとでも思っているのでしょうか。政治はタブーではなく、私たちのためのものなのにな。必死で部活やっているのを冷やかす中学生みたいな、幼稚な態度はやめてほしいです。

日本、と主語を大きく言っても、これは差し支えないのではないかと思います。私は政治に対する日本人の態度や社会文化が好きではありません。ニュージーランド留学中に思った、日本とニュージーランドの違いでもあります。勘違いして欲しくなのは、基本的に私は日本が好きです。日本が好きじゃなかったら、こんな発言もしないと思う。楽しくもなんともないし、時々知らない人から酷いことも言われて傷つくから。

そんなことをここ数年は日常的に思い、でもそれをうまく言葉にできないまま過ごしていました。そして、一人で憤ったり、絶望したりを繰り返していました。そんなとき、韓国アイドルを推している方の投稿が回ってきました。

この投稿者さんの言っていることや他のツイートに共感しました。旅、読書、書くこと。そのどれもが、政治的弾圧が起こったらまずできなくなると思います。自分の世界が、今見ているニュースと繋がっているということ、推し活が繋がっているということを、思い出させてくれる投稿でした。

政治はデリケートだから趣味のアカウントでは話さない。
煙たがられるから話さない。
そもそも考えなければ穏やかに思えるから見ない。

私は、そんなのは無責任だと思うのです。政治に無関心な人はいるし、その興味や正義感の程度が人によって違うのは当然だとしても、無関係になれる人なんていないのに。たいして知ろうともせず、政治の言いなりになることが、どれだけ既得権益者にとって都合のいいことか。だから私は、選挙に行かないという人がたちが好きではありません。その人たちは、明確に私や大切な人の生活を脅かしている人でもあるからです。

考えれば考えるほど辛いし、答えのない議論に巻き込まれるし、時には自分宛ではなくてもひどい言葉を目にすることがあります。でも、私はこれからも、自分の未来の子供も、幸せであることを諦めたくはありません。そのために、既得権益のある世代が逃げ切ろうとするだけでなく、あるいは政治家の利益のためではなく、政治が行われることを願います。そうではないものに、明確に抗議していきたいと思います。

それは、私が日々エッセイで書いている、旅でのときめきや無限に広がる本の世界、好きな日と過ごす日常、そしてそれを自分の言葉で綴っていくことに直結します。最近ずっと思っていてうまく書けなかったことを言葉にしました。そしてこれは、私が生きていくという誓いでもあります。


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