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死者を甦らせ、血盟団事件も首謀した! 法華経信仰の傑物にして念波の霊能者・古内栄司/不二龍彦

昭和7年の2月から3月にかけて発生した、政財界の要人を標的とした連続テロ事件「血盟団事件」。井上日召とともに、テロの中心人物であった古内栄司ふるうちえいじ。だが、それはあくまでも古内のほんの一面にすぎない。
彼の真骨頂は驚異的な心霊能力にあった。古内がその能力を発揮し多くの人々を救ったことなどは知られていない。
古内の知られざる秘史をひも解いてみたい──。

◎日本神人伝◎ 文=不二龍彦

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驚異的な心霊能力を発揮した古内栄司(数え年80歳、『念波』より)。

死者をも生き返らせた古内の「念波」

 昭和7年、前蔵相の井上準之助と三井合名会社理事長の団琢磨が暗殺された血盟団事件で、盟主・井上日召の股肱として中心的な役割を担った古内栄司ふるうちえいじが、座禅や法華信仰などで獲得した驚異的な心霊能力で数々の人々を救い、独自の宗教観を確立していたことはほとんど知られていない。
 古内は、意識を祈念の対象に集中してそれと心を合わせると、脳裏に映像や言葉や霊感が浮かんできた。戦後、出征して未帰還の兵士の行方や安否を観てほしいと連日20〜30人の留守家族らが押し寄せたが、中国の農家にいて存命だとか、帰還船に乗っていま日本に向かっているとか、衰弱しているのですぐには帰れないとか、個々の情況を驚異的な正確さで見通した。
 それらの情報をもたらしているものを、古内は「念波ねんぱ」と呼んだ。「念波の次元では原因より先に結果がわかる」ので、正確に霊視できて当然だというのである。

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