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ふたつ目のふるさと

2020年に釜石に移住したものの、
早稲田大学で教員をしてたり、
企業研修をやってたりしたので、
東京と釜石との往復、2拠点生活だった。

東京の荒川区にシェアハウスを立ち上げて、
若い人たちといっしょに暮らしていた。
彼ら彼女らは、大隈塾のコミュニティのメンバーだ。

2023年の夏、釜石の市議会議員になった。
2023年の末、昨日が東京のシェアハウスでの最後の夜だった。
シェアハウスのメンバーたちと餃子を焼いて、火鍋を囲んだ。

ときどき餃子パーティーをやっていた。
知人で中国語しかしゃべれない中国人シェフが、
小麦粉で皮からつくり、あんをこねて、
みんなで包んで、お湯で茹でた。
みんなでつくった本格的な水餃子は、なんぼでも食べられた。

今回のは、スーパーで買ってきた普通の皮だけど、
ビール飲みながら餃子を包んで、
肉や野菜や豆腐を切って火鍋の用意。
火鍋、といっても出来合いの火鍋のスープを使うから、
失敗のないどこででも食べられる味ではあるが、
マロニーが煮えるのを待ったり、
そんなに肉を入れるのかと呆れたりして、
彼ら彼女らが早稲田大学の学生だったころの、
といってもつい4年5年前の話に盛り上がっての火鍋は美味しかった。

やがて、ふるさとに帰るといって一人抜け二人抜け、
いつの間にか片付けも終わって、最後の晩餐はあっさりお開きになった。

東京との2拠点生活は終わり、
本格的に釜石に根をはることになる。
18歳で長崎から出てきて、
40年近く住んだ東京は、
今日からわたしにとってのふたつ目のふるさとになった。