「やらされ感」とES(従業員満足度)

昨日の自己犠牲×他人のため=恩着せがましいという記事では書き切れなかった、日本人の自己犠牲精神と働くことについて引き続き考えてみたいと思います。今でこそ自己犠牲精神からだいぶ解放され、自由にのびのびと生きておりますが、以前の私は自己犠牲傾向が強く正義感から他人を裁き、「許せない!」と腹を立てているタイプでした。今でもその傾向は多少なりとも残っていますけどね。正義感にまつわる幼き日の思い出については「正義感」と「被害者意識」は表裏一体の記事などに書いています。

前の職場での話ですが、最初の課に3年いたあと、4年目に別の部署に異動し、そこで「職員のESを向上させよう!」というプロジェクトに参加していたんですね。以前どこかの記事に書いたことがあると思うので長くnoteを愛読くださっている方は読んだことがあるかもしれません。4年目だったので2013年、25歳のときです。新入職員と異動者はほぼ強制参加のプロジェクトで、プラスの報酬ももちろんなく、単なる業務増です。異動してきたばかりで若者ということもあり断ろうとは微塵も思わず、素直に参加しました。まぁこのプロジェクトでの出来事が私を退職に導いた一つの要因だったかなと今では思いますが(笑)、とにかく真面目にやろうとすればするほど業務が増えて報われない仕事だったんです。プロジェクトの中心となってイベントやちょっとしたプレゼンもやりました。それで評価がプラスになって給料が増えるわけでもなく、常に手取りは20万以下。なぜか同じ異動者でも給料がっぽりの中高年の人とかは免除になってたりと、トップの人が他の部局にやってる感を見せたいだけなんじゃないの?的な企画だったわけです。

そして、そのテーマが「ES(従業員満足度)向上プロジェクト」だったというのがさらに笑わせます。メンバーでいつも言っていたのが「このプロジェクトをなくすことが少なくとも私たちのES向上になる」という話(笑)。いつでも真面目な私はこのプロジェクトのために「ESとは?」的な本を図書館で数冊借りて読み、自分達の企画でできる範囲のことを考えたりもしてみました。企画を提案すると、予算がないからダメとか会議室で飲食禁止とか掲示物禁止とか言われて、じゃあ何すればいいんだよ(怒)と思うことが結構ありました(笑)。そもそもやらされている感がある上に、最大限思いつくことを提案すると却下される。プロジェクト総括もあれこれ禁止してくるのも、同じ課でした。

この経験から学んだことは、やらされ仕事ではいい仕事はできないということ、やらされ仕事でうまくいかないと「こっちはやってやってるのに!」という上から目線の怒りが湧いてくるということ、ES向上のためにはやらされ感のある仕事を減らしていけばいいのだということ、プラスの報酬なしの単純業務増は受け入れがたいということ、自分が変わらない限り「使い勝手の良い若者」として扱われることから逃れられないということ…などなどたっくさんありました。そういえば、「使い勝手の良い若者」を卒業したいという記事も書きましたね。私は真面目で信頼できて一生懸命やっている若者だと他人から思われたいがために、単純業務増を断ることができなかったんです。どうしてもやりたくないなら絶対に嫌ですと断りを入れても良かったんですからね。それでもプロジェクト参加を受け入れたのだから、そのすべての責任は私にあるのです。プロジェクトのメンバーの中には一度も打合せに来ない人もいたので、私にも行かないという選択肢はありました。打合せに来ない人が悪いわけでも、上司が悪いわけでも、プロジェクト担当課が悪いわけでもありません。

いつでも自己犠牲的に働きサボる人を責めるパターンは、過去記事に書いた小学校の掃除当番をサボる人にイライラするパターンと同じですよね。これは私の癒されない何かがそうさせているだけなんです。おそらく仕事を辞めた時は、積もりに積もった我慢の限界に達した時だったのだと思います。本来の自分への目覚めに伴い、自己犠牲的に生きるパターンはある程度なくなり、「自分の好きなように生きる!」と内面の覚悟が決まったんですよね。自分が自己犠牲的に生きるのをやめれば、他人にも優しく寛容になれます。「ES」というのは働く上でも本当に重要な観点だなと感じますし、まずはとにかく従業員が楽しく満足して働けることが第一だと切に思います。「ES向上」のために身を削ってESが低下し、退職した私が言うのだからそうなんです(笑)。いつも満足して働けていたら、きっと仕事を辞めることはなかったと思いますね。自己犠牲的にやっている仕事と自分の満足度を見つめてみると、これからの方向性が見えてくるかもしれませんね。

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