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【4/2横浜戦◯】てっぱちがいつだって何かを打破しようとした、250本分のその思いを

サヨナラのいいところは、みんなが報われるところ。何度も何度もそう思う。そして、その瞬間のヤクルトたちを見るたびに、ああもうほんとうに大好きだ、と、そう思う。

サヨナラの一勝は、みんなでつかみとった一勝だ。先制の塩見もピンチを救った田口も、ピンチを招きながら乗り切ったうめちゃんも。打たれたけどそれ以上を許さなかった清水くんだって。みんなみんながヒーローだ。だから自信を持って、明日からも戦っていけますように。

数字というのは環境によって重さを変える。楽しいことをしている時の30分と退屈な30分ではその長さが随分と違うし、連敗中と連敗中の一点はその重みが全く違う。

2回表、けーいくんがさっそく一点を許した時、漂ったのはなんだか、いつもよりも重い空気だった。それはそういえば何度もここで、感じた空気だった。

そのが、なかなか取り返せない。何度もチャンスは生まれるのだけれど、一点が取り返せない。連勝中なら、この一点くらいすぐ取り返してくれるでしょ、と、思えるのに、連敗中の今はその一点を重ねるホームが、やけに遠い。

でもそういう空気を打ち破ってくれるのは、ここのところ塩見だ。なかなかいかせなかったチャンスで、しっかり同点のタイムリーを打ってくれた。

お客さんがたくさん入ったライトスタンドの空気がなんだか一気に軽くなった気がした。傘の花がキラキラと舞う。私はむすめとハイタッチをする。

そして次の6回裏、ここのところなかなか打たないなあ…と、またもや思っていたてっぱちは、250号のホームランを放った。それはほんとうに、一瞬で、神宮の空気を変えた。

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