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【7/4中日戦△】101回目のマウンドが苦いものになっても

101回目のマウンドが、どんなマウンドになるかは、100回目にはわからない。そもそも、それがいつやってくるかさえ、わからないのだ。

その「いつ自分がマウンドに立つのかわからない」というところが、中継ぎピッチャーの大変なところだよな、と、思う。その日の試合の流れによって、登板の有無も、仕事の内容も変わってくる。

今日訪れた101回目のマウンドで、シミノボは先頭打者にヒットを許し、続くビシエドに同点の2ランを打たれた。今や誰もが待ち望むカツオさんの一勝も、そこで消えてしまった。

打たれちゃだめな場面、許しちゃだめな1本、というのはたしかに、ある。大きなため息が、球場を覆う。チームにとってもそしてシミノボ本人にとっても、痛みの大きな1本だ。

だけどきっと、その痛みを抱えながら、シミノボはまた殻を破っていけるはずだ、と思う。

ここまで何度だって、ここに戻ってきたのだから。100回、戻ってきたのだから。

打たれたあとの切り替えは、打たれたピッチャー自身にしかできない。球場の大きなため息や、ベンチの雰囲気や、カツオさんの表情や、そんな色々はもちろん気になるけれど、でもとにかくそこで、次の一球を投げなきゃいけない。時に投げきれずイニングの途中でマウンドを後にすることもあるけれど、それでもシミノボは次の試合でしっかりマウンドに戻ってきた。

それを続けながら少しずつ、階段を登っていくのだ、と思う。

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