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母乳が出過ぎて1ヶ月で完ミにした話


こんにちは。現在ちょうど3ヶ月の娘を育てている新米ママ・ぷにまるです。

私は母乳が出過ぎて乳腺炎に苦しみ、
悩んだ末、1ヶ月検診にて母乳を止める薬を飲み、母乳育児を止めました。
現在娘は100%ミルク、いわゆる完ミで育っています。

母乳に関する経験談はネット上でもまだ少ない

マタニティライフ、出産、育児についての情報は検索するとすぐ手に入るのに、
母親の乳についての体験談は、検索してもあまり見つかりませんでした。

そのため乳トラブルについては「こんなに酷いのは自分だけなんだろうか」と孤独を感じ、母乳が出るのにミルクに切り替えることについては「このパターンはアリなのだろうか」と1人で悶々と悩みました。

私の経験が、他の母乳に悩むママ・プレママのお役に立てばと思います。
(ちなみに出産については、緊急無痛分娩にて行いました。これはとっても良い選択だったので、また後日まとめたいと思います。)



母乳が出過ぎて1ヶ月で完ミにした私の経験談

入院中は初乳が1、2滴出る程度だったのですが、退院前最後の授乳でいきなり初産婦の目安値の倍以上の母乳が出ました。もともと出る体質だったのか、出ないことに焦って退院前日に夜間授乳をがむしゃらに頑張ったからなのかはわかりません。

そしてそのまま、退院日の夜からパンパンに腫れ
翌日の夜から炎症・発熱。

新生児期間で合計4回発熱し、炎症・しこりが常にどこかにある状態で、どこかしら痛いのがデフォルト。
また最悪なことに乳首も弱く、こちらも常にどこかしら切れたり擦れている状態でした。

※プレママさんへ誤解なきようお伝えしておくと、こんなに乳腺炎になる人は珍しいと思います。

私は以前、乳腺の専門医から「詰まりやすそうな乳腺だから、授乳することになったら気をつけてね」と言われたことがありました。
また乳首についても、もともと皮膚が弱く、妊娠中には化繊のボディタオルで切り傷ができたこともありました(弱すぎィ)。

つまり「詰まりやすい管✖️弱い乳首✖️大量生産」という最悪の三拍子が揃ってしまったのだと思います。


わたしは医療関係者ではないので確かなことはわかりません。
もしかしたらあと1週間授乳を続けていたら、母乳育児が軌道に乗ったのかもしれません。
でもわたしにとっては3時間ごとにやってくる授乳の時間は苦痛となってしまいました。

産褥期は乳に限らず身体中が痛い。
娘も新生児だったため、吸う行為自体まだあまり上手くありません。
授乳姿勢も割れ物を扱うようで非常に苦労しました。
その上乳腺炎になりかけの時は、しこりに子の顎が当たるよう抱き方を工夫するしなくてはいけないため、かなり肩が凝りました。


そんな体で授乳、飲み切れない分を搾乳機で搾乳、搾乳機を洗浄・消毒を3時間内で回していた新生児期。夜中のサイクルは本当にしんどかったです。1時間も連続して眠ってなかったんじゃないかな。毎晩夜が来るのが本当に憂鬱。怖かったです。


そんな状態で、新生児期間の1ヶ月間は、娘のことよりも自分の乳のことを気にかけている有り様でした。やっていたことといえば、娘の世話4割:乳の世話6割。

乳ケアのための睡眠不足で精神的にギリギリの状態。毎日尋常じゃなく泣いていました。

何より精神的にやられたのが、この乳を一番に気にかけなくてはいけない生活が卒乳するまで続くのでは、という先が見えないことへの恐怖でした。



母乳をやめるという選択肢「辛い思いして子育てする時代じゃない」

そんな中、実母から唐突に「ミルクにしたら?」と提案されました。

これはすっかりわたしの頭の中から消えていた選択肢でした。
そもそも選択肢としても存在していなかったかもしれません。

ミルクは、母乳が足りない時に使うもの。

妊娠中にもらったいろいろな資料やセミナーから、そういう先入観が出来上がっていたようです。

母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養食だそうです。
加えて母体にとっても、授乳することによって子宮の収縮が促され、母体の産後の回復にも大いに貢献します。(実際に授乳中は、生理痛のようにお腹がぎゅーっと縮む感覚がありました)


けれど3回目の発熱に苦しんでいる時、わたしの母から
「こんなに辛いんだったらミルクにしたら?辛い思いしながら育児する時代じゃないよ」と言われました。

ミルクという選択肢があるんだと気づいた瞬間でした。


早速翌日に行った母乳外来で助産師さんに断乳の方法を聞こうとしました。
しかし助産師さんはわたしの腫れた乳を搾乳しながらこう言いました。

「辛いよね。でもこれだけ出るってことは、この子はいつでもお腹いっぱい、幸せだね」

助産師さんは励ましで言ってくださったのだと思います。
でもその時のわたしにとってはそれが重荷になりました。
やっぱり母乳がちゃんと出るのにやめるなんてことは自分勝手なんだ、と。

助産師さんは優しかったです。
でも、娘に対する罪悪感やら母親なのにという情けなさから「授乳がんばります」とだけしか言えませんでした。



それから数日は調子が良かったのですが、再度発熱し、また母乳外来へ。
そこで違う助産師さんに、母乳の出はいつごろ落ち着くのでしょうかと尋ねると、「出ない人が出るようになるのはこれからでもなるけど、出てる人はこれからは自然には減らないよ」と言われました。

卒乳するまでこの毎日が続く、というのが現実味を帯びてきました。
…あ、これ、無理かもしれない。そう思いました。


しかしその方にもやはり「やめるのはもったいない」と言われ、分泌量を減らすために、段階的に授乳をミルクに置き換えていくことを提案されました。

1回/日母乳をミルクに変えて、3日ごとに置き換え回数を増やしていく方法です。
いやいや3時間ごとに授乳していて乳腺炎になっているんだから、スキップなんてしたら絶対になっちゃうよ…と思いながら帰宅しました。

1日1回スキップすると、母乳パッドを超えてインナーまで濡らすほど母乳が溢れてしまいました。もちろん乳もパンパンに張っていて、硬くなっているところが現れ始めます。結局6時間空けるのは怖くて5時間ほどで搾乳するようでした。やめられる兆しが見えない…。


そうこうもがき苦しんでいるうちに大型連休に突入し、わたしは世間の連休ムードを苦しみと共に迎えることとなります。(4日ほど微熱がでっぱなしでした。酷かったら連休中でも受診できるよと言われていましたが、その頃のわたしは乳の痛みも発熱も通常運転になっており、感覚が麻痺していたためひたすら自分で搾乳して過ごしていました)


寝不足、マミーブレイン、産後のホルモン、いろんな状態が重なったのでしょう。
この先を想像しては突然涙が溢れてきて号泣してしまったり、周囲に当たり散らす毎日でした。



1ヶ月検診にて、薬を飲み母乳を止める。

そんなこんなで苦しみながら過ごした大型連休中に、ミルクにすることを決断しました。

大きかったのは、妊娠が分かった日からつけていた日記を見返したこと。
1ページ目にこう書いてありました。

「わたしは親になれるようなできた人間じゃない。でもこの子を授かった。
 産むのはわたしだけど、頼れるものすべてに頼って、みんなの子として育てていこう」


そうだった!
わたしはなんでも自分のキャパ以上に抱え込んでしまい、結果パンクして周りに迷惑をかけてしまうような人間だった。
だからこの子を授かったとき、無理せずいろんなものに頼ろう、親戚や周りの人みんなに育ててもらおう。わたしが楽して笑顔でいることが、結果この子のためにもなるだろうと思って、そう誓ったのです。

産むのは母親しかできませんが、育てるのは他の人でもできます。


しかし出産して母親になった瞬間、ホルモンのせいもあるかもしれませんが、それを全部忘れて「この子はわたしの子!」のガルガルメンタルになってしまっていたのです。




大型連休明けがちょうど1ヶ月検診でした。

助産師さんとの面談の時、覚悟を持って伝えました。
「育児は楽しい。日々成長しているのがわかるから。でも、おっぱいだけが、先が見えなくて、辛くて…」

言葉にし始めると一気に溢れた涙が止まらなくて、ああ自分はこんなに辛かったのかと気づきました。
(後から聞いたところ、メンタルチェックのスコアもあまりよくなかったようです。100%乳のせいです)

その時の助産師さんがすごく優しい方で、しっかり最後まで手を握って話を聞いてくださって、こう言ってくれました。

「赤ちゃんはしっかり体重増えているよ。お母さんが今日まで踏ん張って頑張ったからだね。よく頑張ったね。でもね、心配しないで。お母さんを犠牲にしなくても、赤ちゃんはちゃんと大きくなるんだよ」


この時の助産師さんのこと、ずっと忘れません!
この方のおかげで母乳をやめる踏ん切りがつきました。
今日まで頑張った!
それを認めてもらえたことに、母親として認められたような、大きな勇気をもらえました。
そしてわたしが本来目指していた笑顔の育児を、また目指そうと思えました。




そのまま母乳を止める薬を処方してもらい、その場で飲みましたが、自然に止まるものではなく、丸1日寝たきり状態。脇の下から鎖骨直下までパンパンに腫れてしまい体を起こすだけで乳が痛いので、トイレにもほぼ行かず、文字通り寝たきりでした。出産は無痛分娩だったので、この時は正直出産よりもしんどかったです。でも先が見えている辛さだったので、それまでの乳腺炎での発熱とは比べ物にならないほど精神的には前向きに踏ん張れました。


本格的に辛いのは3日ほどで、なんともなくなるまでには10日ほどかかりました。
その後は産前の状態に戻りました。
母乳をあげている期間が短かったからか、サイズアップしたことと、張った分全体的に柔らかくなった感じだけは残りましたが、現在は垂れもなく乳首も通常です。




わたしを苦しめたもの「母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養です」

母乳をやめてからもしばらくは、これで本当に良かったのかと悩みました。
なぜかというと、一日何度も手に取るミルクの缶に「母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養です」と書いてあったから。

我が子に最良を与えたいと思うこと。
親にとっては当たり前のことだと思います。

なんらかの理由でその選択肢がなかったならともかく、自分の都合でその選択を捨てたのだという思いは、しばらくの間わたしを苦しめました。

でも今となっては強く思います。

子育ての中心は赤ちゃんかもしれませんが、主役はどちらかというと親です。
出産は母親にしかできませんが、子育ては周囲の人間、みんな当事者になれます。確かに赤ちゃんにとっては母乳がベストかもしれませんが、関わる人全員にとってベストな方法でしょうか。

ミルクであれば母親以外も赤ちゃんに与えることができます。
もちろん授乳だけが育児ではありませんが、授乳は大きな行為だと思います。

わたしは里帰り出産をしました。
そのため乳腺炎で苦しんでいた時は、授乳以外は実両親が娘の面倒を見てくれました。
自宅に帰宅した今は、1年間の育児休暇を取得した夫がいます。
だから、母親であるわたし以外が育児の主体者になれるということは、とってもとってもハッピーなことに感じました。



毎日ハッピー!育児は楽しい!ミルクにしてよかったこと


完ミになった今、娘のお世話は育休中の夫と文字通り半分半分で行っています。
夜から午前中にかけては夫とシフト制にしているので、夜は6時間ぐっすり眠れます。
昼間も産前と同じように、たまに丸一日出かけています。友達と飲みに行くこともあります(夜は当番があるので昼飲みのみですが)。

結果、わたしの場合は完ミにしたことで産前に思い描いていたような、自分時間も確保できる令和のママライフが送れています!

毎日幸せ!
娘かわいい!

夫が育休中というのも相当大きいですが、我慢せず自分の時間も持てていることで育児がとっても楽しいです。娘を全力で可愛がれるようになりました。

母乳をあげる際の触れ合いはなくなりましたが、代わりに毎日時間が許す限りぎゅーっとハグしています。2ヶ月の中頃からはぎゅーすると笑ってくれるようになりました。乳腺炎の時はぎゅーなんてもってのほか、普通に抱くのさえ神経を尖らせていたので、結果こっちの方が娘との愛着形成もできていると感じています。


わたしと同じように悩んでいるお母さんのために、母乳が出たけどミルクにしたわたしが「ミルクにしてよかったと思う点」をまとめます。

ミルクのメリット

  • わたし以外が育児の主体者になれる!
    前述していますが、「今日お願いね」で手放しで任せられます。

    任せられる相手がいるかは別問題ですが、これについても多分、母乳という聖域があるから母親が別格と感じられる節もあるのではないでしょうか?

    母乳育児の場合、他の人が見ていても子が大泣きした場合「ママ、おっぱいみたいよ」と母親に渡されてしまうことが多い気がします。
    その点ミルクなら誰でもあげられるので、抱いている人がそのまま授乳することが可能です。
    いい意味で「ママである必要がない」のです。

  • 好きな服が着られる!
    前開きかどうかなど一切気にせず好きな服が着られます!マタニティ期間ずっと我慢していた分でしょうか、これが地味にすっごく嬉しかったです!

  • お酒、コーヒー、脂っこいもの、甘いものなんでもOK!
    言わずもがなですが母体の制約は0になります。
    アルコールとカフェインはもちろん、乳腺の心配がないので栄養過多のものもなんでもOK

    出産前は時間を開ければ授乳中でもアルコールが飲めると聞いてそうする気満々でしたが、母乳が始まってみると時間を空けることなど叶わず、実際は飲めないんだなあと思い知りました。笑

    ただ一点注意なのは、母乳はカロリー消費が半端ないというのは本当です。
    わたしは分泌過多だったためでしょうか、産後1週間で8キロ一気に落ち、その後も緩やかに減少して行っていた体重が、母乳をやめたとたんピタッととまりました。

    とは言ってもこれはいい痩せ方ではありません。
    今は乳が軽くなったので筋トレやランニングが始められて、少しずつですが筋力と体力を取り戻せています。体重は相変わらず変化なしですが、スタイルは戻ってきました。

  • 外出時も授乳室の有無などを気にしなくていい!
    特に缶のミルクとミルクウォーマーを使えば、本当にどこでも1秒でサッと授乳できちゃいます。完ミは荷物が多いと聞きますが、缶やパックのミルクとアタッチメントを使えば全然そんなことないです。

 



もしも2人目を授かったら


以上のように、わたしは完ミにしてよかったと心から思ってます!
でも、2人目を授かれたら最初から完ミにするかと聞かれると、それは選択しないと思います。

理由としては

  • やっぱり初乳は赤ちゃんにとって重要なものだと思うこと

  • 実体験として、母乳を授乳することで、産後の戻りがあった


ということから、1ヶ月目くらいまでは母乳にチャレンジしたいかな、と思います。
同時に、乳になんの問題がなくても、1ヶ月くらいでやめようと思うと思います。

今娘は3ヶ月で、160ml✖️6回=960ml/日のミルクを飲んでいます。一日1リットルも乳を吸い取られると想像すると、なんだかゾワっとしてしまいます。不快性射乳反射というほどではないですが、最初から授乳が苦痛だったからでしょうか。いミルクをあげるとき、ふと母乳だったら今頃はこの量を吸い取られてるんだ、と思うと、ゾワっとしてしまいます。(わたしは母乳育ちです、お母さんごめんなさい)



母乳育児を頑張っているお母さんはすごい!
1ヶ月間はフルで体験したので、本当に本当に、心からそう思います。

でも、母乳あげてないお母さんがそれに比べてすごくないのかというと、そんなことまっったくないと思います!

しっかりミルクあげて、たくさんハグして、話しかけてあげれば、赤ちゃんにとっては母乳もミルクも大差ないと思います。母乳が最良かもしれないけど、母乳>>>>>>>ミルクではなくて、母乳>>ミルクくらいだと思います。

わたしもまだ4ヶ月目の新米ですし、確かなことは何も言えないですが、ポジティブな気持ちで子どもに接すること、これが一番大切なんじゃないのかなと思います。

世の中の赤ちゃんとともに、子育てに関わるすべての人が幸せでありますように。

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